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「史上最強の哲学入門」で哲学への扉をひらく―― 哲学の猛者たちを網羅した決定版

2019.08.14 11:00 更新

2019.08.14 取材

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旅する書評家がタブレット片手にKindle三昧。北村さんは今日もお気に入りの場所で、楽しく読書を楽しんでいます。

飲茶さんは、哲学に関する本を多数著されている作家さんです。

今回取り上げる「史上最強の哲学入門」以外にも、「飲茶の『最強!』のニーチェ」や「14歳からの哲学入門」など、哲学について知識が浅い層にとってもわかりやすく、体系的に知識がまとめられている良書がたくさんあります。

哲学、ときくと少しだけ難しそうなイメージがあったり、拒否反応が出てしまったりする人も多いかもしれませんが、飲茶さんの哲学書はそんな方にも「おもしろおかしく」読んでもらえる工夫がたくさん仕掛けられているのです。

とくにこの「史上最強の哲学入門」は、相対主義を提唱したプロタゴラスや、誰もが一度は聞いたことがあるデカルトやニーチェなど、錚々たる哲学者を、まるでプロレスラーのような立ち位置に置き換えて熱量たっぷりに紹介しているテイストが新鮮でおもしろいです。

哲学について興味はあるけれど、なかなか難解そうな哲学書に手を出す気になれない……という方にはおすすめの1冊です。

哲学アレルギーを治療するにはぴったり!

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私の勝手な見解かもしれませんが、この世には「数字アレルギー」と「哲学アレルギー」の重篤な症状に悩む罹患者たちがたくさん存在すると思っています。なぜなら、私もそのうちの1人だったから。

とくに哲学アレルギーは何度正面から向き合おうとしても手強いもので、なかなか興味のしっぽをつかむきっかけがなく途方に暮れていました。そこまでして哲学に触れる必要もないのかもしれませんが、哲学の造詣が深いとなんだか凄い人って思ってもらえそうだし、深い人間として見てもらえるかもしれないし……とよこしまな気持ちがあったことも事実です。

そんなときに出会ったのが、飲茶さんの著書でした。最初に触れたのは「14歳の哲学入門」で、次に読んだのが今回の「史上最強の哲学入門」。どちらもまた違ったテイストで味わい深いものですが、とにかく熱い感じが好みだという人は、こちらのほうがおすすめかもしれません。

とにかく、読んでいておもしろい。哲学や哲学者について書かれているのに、決して難解すぎず、読者を置いてけぼりにすることもなく、優しく寄り添いながら哲学の魅力を存分に伝えてくれます。

哲学のことなんて勉強しても、人生には何の影響も与えないのかもしれない。それでも、教養というものは得てして「持っていることがはっきりわかる」ものではなく、「なんとなく滲み出る」ものだと思います。

まずはこういった、読みやすい入門書から哲学のエッセンスを吸収してみるのはいかがでしょうか?

哲学は、人と語り合ってなんぼ

少々話はズレますが、「ペア読書」というものをご存知でしょうか?そやさんという方が書かれたnoteで紹介されているもので(https://note.mu/1000tea_/n/nc4b9f41aee56)、2人で一緒に読書をし、そのあと得たことや学んだことをシェアし合うというもの。

このペア読書では、小説やエッセイよりも、自己啓発やビジネス書、そして哲学書など、短い読書時間でも全体の流れを追えて、かつ自分なりの意見ももつことができるジャンルが向いていると思います。

飲茶さんの書かれる哲学書はまさにうってつけで、お互いに読む項目を決め、いっせーのせで読んだあとに、哲学者の思想について語ったり、自分なりの考えを披露し合う時間は、とてつもなく脳内が活性化し合う瞬間です。

哲学こそ、人と語り合ってこそ本領を発揮する分野。そして、こうやって人々の間で語り継がれてきたからこそ、それぞれの時代において哲学が広まってきたのだろうと想像することができます。

本を読み、その内容について語り合うという経験を、最近したのはいつでしょうか?徐々に本さえも読む機会が少なくなってきている昨今、せっかく読書をしたとしても、その経験を一人の心の中だけにとどめておいてはもったいないかもしれません。

哲学とは、語り合ってなんぼ。ぜひ哲学の入門書として本書を手に取り、最初から最後までは読めなくとも、興味をそそられる部分だけをつまみ食い感覚で読み、同じ本を読んだ人とぜひ語り合ってみてほしいなと思います。

その機会づくりのためにも、ペア読書は最適ですよ。

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哲学が、人を深くする

「勉強によって得られた知識は重要ではなく、勉強によって得られた姿勢が重要なのだ」ということがよくいわれます。数学や哲学に関しても、一生懸命勉強して得た知識が役立つのは受験勉強の時くらいかもしれません。

ただ、ひとつのことに集中して取り組む時間、それによって得られる集中力や姿勢が大切なのです。そのためにも、まずは易しく書かれている入門書から手にとってみるのがいいと思います。

あなたは、哲学アレルギーですか?

ぜひ、飲茶さんの「史上最強の哲学入門」でその苦手意識を払拭し、新たな魅力に気づいてください。

yuyu_320x240 北村有(きたむら・ゆう)
国内一人旅と読書が趣味なフリーライター・旅する書評家。
ブログ:https://kitayu.net
Twitter:https://twitter.com/yuu_uu_

北村さんが読んだ本

史上最強の哲学入門
飲茶 (著)
河出書房新社 (2015/11/5)
税込719円 (Kindle版)

文: フリーライター・旅する書評家 北村 有

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