1,000MB/secオーバーの「Ultra M.2」スロットなど、独自機能満載の「ASRock 9シリーズ」デビュー

2014.05.11 16:01 更新

2014.05.11 取材

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 ASRock Incorporation(本社:台湾)国内正規代理店のマスタードシード株式会社(本社:東京都品川区)は2014年5月8日、秋葉原UDX(所在地:東京都千代田区)において、Intel 9シリーズを搭載する新マザーボードのメディア向け発表会を開催した。世界最速の「Ultra M.2」スロットモデルなど、注目の製品や新機能について紹介していこう。

ゲーミング・オーバークロック・スタンダードの3カテゴリから選択できる「ASRock 9シリーズ」

解説セッションを担当した台湾本社マーケティング本部長Chris Lee 従来通りの3カテゴリが用意される「ASRock 9シリーズ」

今回の発表会で解説セッションを担当したのは、エルミタでおなじみの台湾本社マーケティング本部長Chris Lee氏。冒頭では、まず「ASRock 9シリーズ」のカテゴリーと特徴について概説。
 これまでASRockでは、ゲーミング向け「Fatal1ty」シリーズ、オーバークロック向け「OC Formula」シリーズ、スタンダード向け「Extreme&Pro」シリーズを展開しているが、同氏によれば「シンプルかつユーザー認知度も高いことから、これらを継承。さらに耐久性・信頼性・革新性に優れた製品ラインナップを揃えることができた」とのこと。
 

PCI-Express3.0(x4)接続により、超広帯域を実現した「Ultra M.2」

PCI-Express3.0(x4)接続により、最大32Gbpsの超広帯域を実現した「Ultra M.2」スロット

Intel 9シリーズ最大の特徴が、PCI-Express対応ストレージインターフェイスM.2の存在だ。PCI-Express2.0(x2)を使いチップセットに接続することで、これまでのSATA3.0(6Gbps)を大幅に上回る最大10Gbps(理論値)の高速アクセスを可能にしている。
 ASRockではこの帯域幅をさらに引き上げるため、PCI-Express3.0(x4)にて、CPUに直結させた「Ultra M.2」スロットを搭載。これにより最大帯域幅は32Gbpsまで引き上げられ、実速度でもシングルドライブで1,000MB/secを上回る超高速ストレージ環境を構築できる。

理論値でSATA3.0(6Gbps)の6倍の帯域幅を誇る「Ultra M.2」スロット。会場に用意されたデモ機では、シングルドライブで1,000MB/secを超えるスコアを叩きだしていた

一方、デメリットとしては搭載可能ドライブがPCI-Express接続に限られる点。そしてCPUのPCI-Express3.0(x4)を使用するため、グラフィックスカードの帯域幅がPCI-Express3.0(x8)に制限される点が挙げられる。特に後者はパフォーマンスに直結するため、気になるところだが、担当者によれば「現在のグラフィックスカードでは16レーンすべての帯域幅を使い切ることはなく、パフォーマンスへの影響は軽微」とのこと。若干制限はあるものの、これまでRAID 0環境でしか達成できなかった性能を、シングルドライブで実現できる面白い装備といえるだろう。

「Ultra M.2」スロットはレイテンシも低く、PCI-Express2.0(x4)対応SSDを接続した場合でもパフォーマンスが向上する
次世代ストレージ規格として期待されるSATA Express(10Gbps)も搭載。対応ドライブが登場次第、サポート情報を公表するという

 

耐久性・信頼性を重視したASRock独自品質基準「Super Alloy」

「ASRock 9シリーズ」では、耐久性と信頼性を重視した独自品質基準「Super Alloy」を採用

「ASRock 9シリーズ」では耐久性や信頼性を追求するため、新たに独自品質基準「Super Alloy」を採用する。電源回路やMOSFETの冷却にはXXLサイズを謳うアルミニウム合金製ヒートシンクを標準装備。さらに飽和電流を90%に引き上げた耐熱仕様の「プレミアム合金チョークコイル」や、業界最長となる寿命12,000時間(周辺温度105℃)の「12Kプラチナコンデンサ」など、高品質なコンポーネントを贅沢に実装する。

シリーズカラーに合わせて色分けされた“XXL”サイズのアルミニウム合金製ヒートシンク。表面積を稼ぐため、スリットを多用した構造でデザインも工夫されている
周辺温度105℃の過酷な環境で、12,000時間の長寿命を実現した「12Kプラチナコンデンサ」 90%の飽和電流を誇る「プレミアム合金チョークコイル」

また電源回路にもこだわり、CPU向けにはMOSFETを積層することでOn抵抗を削減した「Dual Stack MOSFET」を、メモリ向けには高効率な「NexFET MOSFET」をそれぞれ搭載することで、マザーボード全体の発熱を大幅に抑制。コンポーネントの劣化を抑えるとともに、安定動作を可能にした。

On抵抗1.2mΩの「Dual Stack MOSFET」。発熱を抑え、CPUへの安定した電力供給が可能 メモリ向け電源回路にはOn抵抗2.9mΩの「NexFET MOSFET」を搭載する

 

「Killer NIC」や「Purity Sound 2」などゲーミング向け機能も強化

ゲーミング向け「Fatal1ty」シリーズでは、ほぼすべての製品でQualcomm Atheros「Killer E2200」シリーズを搭載

またゲーマー向け機能としては、UDPベースのアプリケーションに最適なQualcomm Atheros「Killer E2200」シリーズと、新生オーディオ回路「Purity Sound 2」を強力にプッシュ。特に「Purity Sound 2」では、ニチコン製オーディオコンデンサの中でも上位にあたる「FGシリーズ」を新たに採用。これまで以上に低ノイズかつピュアなサウンドを楽しむことができる。

新生オーディオ回路「Purity Sound 2」。S/N比115dBのRealtek「ALC 1150」と、リーク電流10μAのニチコン「FGシリーズ」を搭載する
「ASRock 9シリーズ」では、ローエンドからメインストリーム向けにもELNA製オーディオコンデンサを搭載。音質が改善されている

 

ASRockらしい充実した独自機能

これまでも斬新な機能で自作派を驚かせてきたASRock。当然ながら「ASRock 9シリーズ」でも、他社にはないユニークな機能が実装されている。ここではそれらをまとめて紹介していこう。
 

【HDD Saver】

「HDD Saver」は、基板上に設けられた専用電源コネクタに2台のHDD/SSDを接続して、ソフトウェア的に電源ON/OFFを切り替えることができる機能。パスワード保護なども実装され、複数人で使用するPCにプライベートドライブを作成することができる。

HDD/SSDの電源を2台まで自由に制御できる「HDD Saver」。データ転送状態を判断して、安全に取り外せるドライブのみ電源をOFFにできる
パスワード保護も実装されるため、他人には見せられないデータを安全に隠すことができる 「HDD Saver」を有効にするドライブは専用の電源コネクタに接続。なお対応ドライブは2台まで

 

【ASRock Cloud(Orbweb.ME Professional)】

「ASRock Cloud」は、「Orbweb.ME」を使用したクラウドサーバ機能。ASRock製マザーボードには「Orbweb.ME Professional」の1年間サブスクリプション(49.99ドル相当)が付属され、モバイル端末からPCデータのアクセスが可能。また「Orbweb.ME Ultimate」(無料試用期間1ヶ月間)にアップグレードすれば、リモートデスクトップ機能にも対応する。

「Orbweb.ME Professional」を使えば、自宅や会社のPCデータを離れたところから閲覧・再生できる
「Orbweb.ME Ultimate」へアップグレードすればリモートデスクトップ機能による遠隔操作もサポートされる

 

【ASRock APP Shop】

ASRockでは、ドライバやユーティリティ、アプリケーションなどをダウンロードできる「ASRock APP Shop」サービスをスタート。提供されるアイテムはすべてウイルスチェック済みのため、安心かつ簡単に必要なソフトウェアをインストールすることができる。

有用なソフトウェアを一元提供する「ASRock APP Shop」。登録アイテムは順次拡張される予定

 

展示されていた新モデルをまとめてチェック

最後に、今回の発表会で展示されていたアイテムをまとめて紹介していこう。
 

「Fatal1ty」シリーズ

Intel Z97 Expressを搭載する上位モデル「Z97X Killer」。「Dual Stack MOSFET」の8フェーズ電源回路を搭載し、オーバークロック時でも安定した動作が期待できる。発売は5月11日予定で、市場想定売価は税抜19,000円前後
PCI-Express3.0(x16)の間にはM.2スロット(10Gbps)を搭載。マルチグラフィックスは2-Way NVIDIA SLI/3-Way AMD CrossFireXに対応する
Intel Z97 Expressを搭載する下位モデル「Z97 Killer」。発売は5月16日予定で、市場想定売価は税抜17,500円前後 「Z97 Killer」のチップセットをIntel H97 Expressに変更した「H97 Killer」。発売は5月16日予定で、市場想定売価は税抜14,400円前後
コストパフォーマンスの高さから自作派の支持を得た「H87 Performace」の後継モデル「H97 Performace」。M.2スロットやKiller NICなど一部の機能は制限されるが、市場想定売価税抜11,500円前後という価格設定は魅力。今回も人気のモデルとなりそうだ

 

「Extreme&Pro」シリーズ

Intel Z97 Expressを搭載するハイエンドモデル「Z97 Extreme 6」。発売は5月11日で、市場想定売価は税抜20,400円前後
「Ultra M.2」とM.2スロットを搭載し、CPU、GPU、ストレージのすべてで最高クラスの性能を実現。なおPCI-ExpressブリッジチップPLX「PEX 8747」を搭載したフラッグシップモデル「Z97 Extreme 9」もラインナップされている
M.2スロットを搭載する、Intel Z97 Expressミドルレンジモデル「Z97 Extreme 4」。発売は5月11日で、市場想定売価は税抜15,800円前後。
IEEE 802.11ac対応無線LANとM.2スロット(基板裏面)を搭載する、Intel Z97 ExpressのMini-ITXモデル「Z97E-ITX/ac」。発売は5月16日で、市場想定売価は税抜18,500円前後。

文: GDM編集部 池西 樹
マスタードシード株式会社: http://www.mustardseed.co.jp/
ASRock Incorporation: http://www.asrock.com/

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