旅する書評家がおすすめ!読めば人生が変わる本:6冊目 未完成でもいい、欲望の声を聴け!ジョーブログのジョー「瞬発力の高め方」

2019.04.07 00:00 更新

2019.04.07 取材

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PCやスマホ三昧の僕らに潤いの1冊・・・。旅する書評家・北村有さんが"これぞ”と思った本を紹介してくれます。週末くらいは液晶画面から離れて、ゆっくり読書はいかがでしょうか。

「ジョーブログのジョー」という人物を、あなたは知っているでしょうか?

恥ずかしながら、私はつい最近まで存じ上げませんでした。サンクチュアリ出版さんより発売されている「瞬発力の高め方」をたまたまいただく機会があり、目を通してみたのが最初の出会い。そこに書かれていたのは・・・どこまでも破茶滅茶なのに、揺るがない芯が1本すうっと通っている、ひとりの男性の生き様。

yuyu_06_800x600a 瞬発力の高め方 (サンクチュアリ出版)
著者:ジョーブログ ジョー
2018年3月7日発売(200ページ)
定価:1,200円+税
判型/仕様:四六判/並製/束13mm
ISBN:978-4801400498

今回も、旅する書評家の北村が、心の琴線に触れた1冊を紹介いたします。手始めに、この「瞬発力の高め方」を読むべき人物像を挙げておきますね。

  • 自分が何をしたいのかがわからない
  • 仕事や勉強を心から楽しめていない
  • 自由に楽しく生きている人に憧れる

そして、上記に当てはまるというあなたに贈りたい言葉が、ジョーブログのジョーさんが書かれているこの言葉です。

チャレンジは今すぐ0円でできる。

「ジョーブログのジョー」とは?

「ジョーブログ2nd」というYouTubeチャンネルにおいて、「アメリカ0円旅」や「ヒッチハイク0円横断旅」など、破天荒なチャレンジ動画を次々と公開し、絶大な人気を得ているYouTuber。それが、ジョーブログのジョーさんです。

こうやって文章で読んでしまうと、今どきにありがちな「とにかく目立ってやろうとしているだけのYouTuber」と似たような類だろうと思ってしまいますよね。
私も正直なところ、YouTuberと呼ばれる方々に対しては、等しくそんな印象を持っていました。

ただ、動画で得られる印象と、文章で得られる印象は違います。

「チャレンジは今すぐ0円でできる。」(引用)

各地を0円で旅したり、スケボーとママチャリで日本を一周したり、マリオの格好で募金を集めたり。実際に、自分の人生をまるごとつかってチャレンジをし続け、全世界にその様子を公開しているジョーさんだからこそ書ける生身の文章は、混じりけのない勇気をダイレクトに伝えてくれます。

そこに一滴の嘘もないことがわかるからこそ、同じYouTuberの中でも確固たる人気が生まれているのだと思いますし、信頼される由縁なのだとも感じます。

自らの欲望の声を聴くこと

私たちは、何か新しいことを始めようとするときに、決まって「恐怖」を感じます。

「こんなことをして大丈夫だろうか」
 「失敗したらどうしよう」
 「上手くいくわけがない」

ジョーブログのジョーさんが定期的に上げている動画や、この「瞬発力の高め方」に書かれている文章を読んでいると、一見「チャレンジすることに恐怖を感じない勇猛果敢な人」なのだという印象をもつでしょう。

ただ、最後まで読み進めてみると、決してそれは本質的ではないと知ることができます。

この場所行きたいな、あれ食べてみたいな、という自分の欲求をちゃんと聞いてあげることの方が大事やと思う。
少なくともおれは、とりあえず未完成のまま表現してみて後悔したことは一度もない。

ジョーさんだって、今までやったことのない未知な分野に挑戦するときは、「怖い」と思うはずです。けれど、その「怖い」と思うまでのハードルの高さが、とても低い。いえ、これまでの挑戦の数と得てきた経験で、ジョーさん自ら低くしてきたのでしょう。

いきなりジョーさんのように、0円でアメリカを横断したり、街中で仮装して寄付を募ったりすることはできない。私たちが学べるのは、「挑戦へのハードルを低くすること」。そのためには、自分の心から生のまま発せられる、欲望の声を聴いて受け止めることです。

「あそこに行ってみたい」
 「あれを食べてみたい」
 「やってみたい」

知らず知らずのうちに封じ込めて、我慢して、聴かないふりを決め込んでしまっているような、そんな欲望の言葉たち。それらは決して汚いものでも情けないものでも我の強さのあらわれでもありません。あなたが、あなたとして生きている証でしかないとのだと思います。

だからこそ、受け止めてあげましょう。そして、未完成のままでもいいから、表に出してあげましょう。

ずっと行ってみたかったカフェに行ってみる。普段は頼まない憧れのメニューを注文してみる。聴きたかった音楽、観たかった映画や舞台、読みたかった本――小さくて些細なところからどんどん手を出してみましょう。

そうすれば、自分の欲望の声を聴くのが上手くなります。そして、自分を次々と幸せにしてあげられます。

瞬発力を生む生き方

ジョーさんのような「瞬発力のある生き方」は、言葉を変えると「自分で自分を幸せにする生き方」だと私は思います。
 自分の欲望の声を聴き、それを受け取って、行動に移すまでのはやさ。それはそのまま、自分を幸せにするスピードがはやいことを意味します。

そんな、いわゆる「幸福のサイクル」が次々とまわりだせば、いつしか自分だけではなく、周囲にいる人たちもまるごと幸せにできるのではないでしょうか?

そんなことを思えながら、ジョーブログのジョー「瞬発力の高め方」を読み終えました。瞬発力を生む生き方――、そんなパワフルさには欠けるかもしれませんが、私は私の勢いを大切に、今後も旅に読書に、欲望の赴くままに生きていきたいと思っています。

yuyu_320x240 北村有(きたむら・ゆう)
国内一人旅と読書が趣味なフリーライター・旅する書評家。
ブログ:https://kitayu.net
Twitter:https://twitter.com/yuu_uu_

文: フリーライター・旅する書評家 北村 有

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