【ギークの無軌道モバイル観測】増税なのに今より安く買える!?ポイント還元がウマい「キャッシュレス決済」を真面目に考える

2018.11.28 00:00 更新

2018.11.28 取材

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ガジェットライフにどっぷりハマる、ギークな野郎は毎日何を考えている?「ギークの殿堂」でお馴染みなアノ人が、スマホやデバイスのアレコレから、業界事情やオトクな契約プランに至るまでを徒然に語る。今回は、増税後の5%ポイント還元が構想されている「キャッシュレス決済」について考えてみることに。

「キャッシュレス決済」で増税に立ち向かう

電車やバスに乗る際、今やSuicaやPASMOを使う人が多数派だろう。改札で「ピッ」とかざすだけ、スーパーやコンビニの買い物でも使えるようになり、使い方の幅は以前に比べて確実に広がっている。

もっとも日本の事情を考えると、Suicaのような電子マネーやクレジットカードを含めた「キャッシュレス決済」という決済方法は、まだまだ普及しきっているとは言い難い状況。この手の“先進国”といえば中国だが、これは偽札の横行が招いた現金不信が下地になっており、現金への信用度が極めて高い日本とは事情がだいぶ異なっている。

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スマホをかざすだけ、現金代わりに使える「キャッシュレス決済」を考えてみよう。いまだ普及しきったとは言えないが、近い将来にお世話になる機会が大きく増えるかもしれない

ところがここ最近、にわかにキャッシュレス決済が注目を集める機会が増えてきた。来年に迫った10%への消費税引き上げに伴い、(いくつか条件はあるものの)政府がキャッシュレス決済における5%のポイント還元を検討中だからだ。ある程度期間が決まっているとは言え、実質現在の8%よりも安い税率で買い物ができることになる。そもそもの増税への賛否はともかく、キャッシュレス決済について真面目に考えてみるタイミングかもしれない。

181128geek_1024x768d 増税対策でにわかに活気づくキャッシュレス界隈。ド派手なキャンペーンを打ち上げるサービスも出てきているが・・・?

そしてそんな状況もあり、キャッシュレス決済業者もテンションが高い。ソフトバンクグループのPayPayは、増税に先駆けた20%還元の巨大キャンペーンをもうすぐスタートさせる。ここまで太っ腹な話になると、使ってみようかというモチベーションにもなるだろう。ただし現状キャッシュレス決済には、大きな課題があるのも事実なのだ。

あまりにも種類が多すぎる日本のキャッシュレス決済サービス

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ちょっと古い画像だが、FeliCa方式だけでもこんなにたくさん。お店のポイントカードか、と言いたくなるほど多すぎるサービスが乱立している

さてSuicaはともかく、PayPayって何だ?と思った人もいるかもしれない。キャッシュレス決済は大きく分けて2つの方式に分かれており、Suicaに代表されるのが「FeliCa決済方式」。楽天EdyやiD、nanaco、WAON、QUICPayなどもこの仲間だ。

一方でPayPayは「QRコード決済方式」を採用しており、LINE Payや楽天ペイ、ドコモのd払いなどがこの方式に挙げられる。ここに銀行勢(みずほ、三菱UFJ、三井住友)も参戦してくる予定らしいが・・・当然ながら、ここに上げたサービスはすべて互換性がない。いくつかのサービスは使えたとしても、店頭ですべてに対応するのは至難だ。iDを普段遣いしようと思ってもEdyしか対応していない店があったり、QUICPayだけ使えない・・・というようなシチュエーションは日常的にあるだろう。QRコード方式でも話は同じだ。

つまるところ、日本のキャッシュレス決済はサービスが乱立しすぎていて、それが使いにくさを生んでいるというワケだ。

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最近LINE Payなどの拡大で店舗での対応も増えているQRコード方式。PayPayや楽天ペイもこのタイプで、レジでQRコードをかざして決済する方式だ

これがクレジットカードであれば、VISAやMastercardなどサービスがある程度絞られており、しかもクレジットカード対応店舗であればどのカードも利用できる場合が多い。とはいえクレジットカードは発行に審査も必要なため、その他のキャッシュレス決済の方法も普及してくれないことには、現金払いを代替することは不可能だろう。

そのためにホンキで普及させたいのであれば、ある程度の決済サービスや規格を業界団体などが統一させる必要がある。やや乱暴な話をすれば、SuicaとEdy、iDには互換性があって、いずれかが使えるお店であればどのサービスでも使える・・・といった具合だ。このままサービスや規格が増えるだけでは、健全な普及は遠のくばかりのような気がする。

キャッシュレス決済のこれから、そして現状でのオススメ電子マネーは?

結局のところ、現金への信頼度が高い日本では、中国のように完全にキャッシュレス決済が普及するのは無理かもしれない。ただしある程度サービスが統一されて自分の使いたい電子マネーが思うように使えるようになれば、買い物の利便性は大きく向上する。Suicaで電車に乗り、ドトールで会計、でもルノアールではEdy、スターバックスではクレジットカード・・・という現状は、近い将来に変わってほしいものだ。

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日本で現金を置き換えるほど普及するとは思えないものの、うまくすれば生活の利便性を向上する要素にもなるハズ。できれば乱立しているサービスにある程度の互換性が欲しい

とは言え、しばらくはキャッシュレス決済への誘導のためのキャンペーンがあちこちで行われるだろうし、増税前後の期間は存分に新しい電子マネーを使ってみてもいいだろう。個人的なオススメは、ユーザー数も多いLINEと連動しているLINE Payだ。

LINEアプリ内から設定、銀行やコンビニを通して簡単にチャージできる。別途申し込みでJCB互換の物理カード発行にも対応しており、JCBカードと同感覚でLINE Payのお金を使うことが可能だ。このカードはモバイルSuicaのチャージにも使えるので、Suicaを間接的にLINE Payで決済できるというメリットも見逃せない。

181128geek_1024x768i LINEアプリ内の項目から設定できるLINE Payは便利な電子マネーの一つ。ゲリラ的に行われる、大盤振る舞いのポイント還元もオススメ理由だ

ひとまず増税が近付くにつれて、盛り上がりを増していくであろうキャッシュレス決済。お得に買い物をするためにも、今のうちに準備を始めても早すぎることはないハズだ。

文: 太田 文浩(イオシス アキバ中央通ヨコ店)

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