「機種ごとに音量バランス・音質・信号特性バラバラ」問題が解決

MSXを高音質化できるカートリッジ「MSX SOUND ENHANCER rev.2」が家電のケンちゃんに入荷。技術系サークル「Lost Technology」による同人ハードウェアで、完成品が税込26,500円、キット版が13,280円で販売されている。

MSXの音質特性の改善や疑似ステレオ化、外部電源による高音質化が可能なサウンドカートリッジ「MSX SOUND ENHANCER」の新バージョンにあたる製品。サークルによれば「電源回路をさらに改良し、電源由来のノイズを低減」したことで、理論上は従来以上の高音質化が見込めるという。また、外部スロットの切り離しや外部クロック切り替えにスライドスイッチを採用、従来から使い勝手が向上した。

音声出力の標準規格が存在しないことに起因する、内蔵音源と外部音源の音質や音量バランスが機器ごとに異なるというMSX特有の問題を解決。さらに外部からの電源供給（ACアダプタは別売り）により、高音質化を実現している。

実音源チップ（PSGおよびFM音源）をボード上に搭載し、PSG/OPLL/SCCの音量を独立して設定可能。MSXでキーが下がってしまうソフトのBGMを外部クロック利用により原曲キーで再生できるほか、故障した内蔵音源の代わりに音声を出力するといった使い方もできる。また、サラウンドプロセッサによる擬似ステレオ化に対応している。

PSG/OPLL/SCCの音量調節は、メインボード側面に搭載するダイヤルで操作。2階建てのサブボードには、外部音源カートリッジ用のパススルースロットを備えている。対応機種はMSX-MUSICを内蔵したMSX各種、ただしすべての機種での動作は保証されていない。

はんだ付け工作による組み立てが必要なキット版

ショップいわく「かなり出来が良い」と高評価な専用ケースを装着したところ

MSX-MUSIC非搭載機種でも一部ソフトがFM音源対応になるオプションのダミーROM（450円）、背面に装着するバックパネルキット（1,480円）、他サークル（さーくる -Atelier GaRaKu-）による専用ケース「MSX SOUND ENHANCERケース」（6,980円）など、複数のオプション品も販売されている。

文： 編集部 絵踏 一
家電のケンちゃん： https://www.gdm.or.jp/shop/2017/0101/193926