2019.05.28 18:20 更新
2019.05.28 取材
ASRock Incorporation(本社:台湾)から発表された、Mini-ITXケースに収まるThunderbolt 3接続のグラフィックスカードという、奇抜なプロダクト。いったいどんなシロモノなのか、実際に見に行くことにした。
一見するとマザーボードの展示のように見える「RX570TM-ITX/TBT」。実はThunderbolt 3をネイティブで備える、しかもMini-ITX規格準拠のグラフィックスカードなのだ |
40Gbpsの高速伝送と電力供給をサポートする、Thunderbolt 3接続のグラフィックスカード。それがASRockが公開した「RX570TM-ITX/TBT」だ。まるで見た目はMini-ITXマザーボードだが、実際にMini-ITX対応のPCケースに収まる設計になっている。
ノートPCにType-Cで接続してGPU性能を強化できるほか、USB PDでノートPCに給電が可能。会場ではMacBook Airを並べた接続イメージが展示されていた |
GPUはRadeon RX 570(GDDR5 8GB/4GB)が搭載され、ケースを用意すればThunderbolt 3接続の外付けグラフィックスBOXが出来上がる。しかもグラフィックス出力だけでなく、USBハブやギガビットLAN、さらにSATAポートまで備えるという、豊富なインターフェイスもトピック。ノートPCにパワフルなグラフィックス性能を与えつつ、ドッキングステーションとしての機能をプラスできるというワケだ。
搭載GPUはRadeon RX 570で、メモリは8GBまたは4GBを実装。電源回路は6フェーズ構成の模様。Radeon RX 570以外のバリエーションも出てくるハズだ |
いよいよマザーボードっぽい雰囲気になる拡張イメージ。USBやギガビットLANのほか、SATAポートにはSSDを増設可能だ |
インターフェイスは、USB3.2 Gen.1(USB3.1 Gen.1)×4、ギガビットLAN×1、SATA3.0(6Gbps)×1を搭載。19VのACアダプタを接続するDINコネクタも備えている。
そしてグラフィックス出力は、HDMI×2とD-Sub×1に加え、組み込み向けのLCDピンヘッダを実装。ASRockによれば、この製品をベースにすることで「オールインワンPCメーカーが、3D性能と充電機能を備えたThunderboltディスプレイを手軽に開発できる」という。
バックパネル中央にあるのが、ACアダプタ用のDINコネクタ(4pin)。なお、展示に使われていたのはCooler Master製のMini-ITXケースだが、こちらは実際に製品化されるかどうかは分からない |
非常に気になるアイテムだが、現時点では発売日や価格は未定。価格次第では、外付けグラフィックスBOXがもっと身近な存在になるのかもしれない。続報に期待しよう。
文: エルミタージュ秋葉原編集部 絵踏 一
ASRock Incorporation: http://www.asrock.com/
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