CPUクーラー真夏の頂上決戦!メーカー8社の主力モデルが集結、どれが冷えるか勝負しようぜ

2016.08.12 01:22 更新

2016.08.12 取材

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 2016年8月11日(木)、ツクモパソコン本店4階の特設会場にて、メーカー各社が自慢のCPUクーラーによるOCデモで対決する店頭イベント「ツクモで真夏のCPUクーラー対決!?~OCで白黒はっきりしちゃいます!~」が開催された。真夏のアキバで色とりどりのCPUクーラーたちが冷却性能を競った、熱気あふれる会場の模様をお伝えしよう。

冷却性能が気になるこの季節、主力クーラーが一堂に集結してOC対決!

今年も冷却アイテムが気になる季節が到来。いざCPUクーラーの頂上決戦と、ツクモパソコン本店4階の特設会場にてOC対決イベントが開催された

連日の真夏日が続くアキバにて、この季節における主役のPCパーツといえる、CPUクーラーの店頭イベントが開催された。「真夏のCPUクーラー対決」と銘打って、サイズAntecCooler MasterCORSAIRCRYORIGENERMAXThermalrightThermaltakeの計8社が集結。それぞれ自慢のCPUクーラーによるオーバークロック対決を行うというものだ。

エントリーモデル部門、ミドルクラス部門、ハイエンド部門の3部に分けて、メーカー・代理店担当者がIntel Core i7-6700K(4コア / 8スレッド / 4.0GHz / TB時4.2GHz)のオーバークロックに挑戦。殻割り禁止、メモリのOC禁止(2,133MHzまで)、ヒートスプレッダの研磨禁止、ファンの多重搭載(2階建てなど)禁止、CPU温度は80℃まで、カスタマイズは一般ユーザーが換装・購入できる範囲に限る、などのレギュレーションのもと、「CINEBENCH R15」「Intel XTU」のスコア、「Intel XTU動作中の温度」の3項目で競う。

MCを担当したのは、先ごろツクモ社員となった著名オーバークロッカーの清水 貴裕氏。イベントには、パーツに一家言持つコアユーザーが集結、特にハイエンド部門の時間帯は超満員になった

MCを担当する著名オーバークロッカー・清水 貴裕氏による軽妙な解説でイベントが進行し、コアユーザーが集まった会場は大盛況。そもそも有力メーカー各社の主力クーラーが一堂に集まり、実際の動作を見比べることができるという機会はそう多くない。ズバリどのクーラーが冷えるのだろうか?
 

定番モデルを押しのけ、期待の新モデルが制した「エントリー部門」

定番モデルが複数名を連ねる中で、サイズは近く発売予定の新製品「白虎」によるデモを披露。120mmファン搭載モデルがひしめく中で、90mmファンを搭載したこぶりなモデルだ

まず12:00から開催された第1部は、販売価格4,000円までのクーラーが競う「エントリー部門」だ。全体的に小ぶりなモデルが中心とあって、早くも温度80℃をオーバーするクーラーが続出。急遽この部門については、80℃以上も容認されることになった。

なんと計測できた内の半分が80℃オーバーという結果に。ひとまず温度の足切りは忘れて、OCのスコア対決といきましょう

そんな中でポイント1位を獲得したのは、来月発売予定の新製品「白虎」を持ち込んできたサイズ。温度こそ90℃以上に達したものの、90mmファン搭載モデルながら大健闘。両方のベンチマークでトップのスコアを叩き出した。メーカー担当者が太鼓判を押す自信作で、想定売価も2,680円と攻めた価格になっている。

他のエントリーモデルを押しのけて1位になったのは、なんと小さなサイズ「白虎」。安価ながら、肉厚でパイプをつぶさない受熱ベースを採用した高冷却が魅力だ

そこへ続いたのは、薄型ヒートシンクを採用するThermaltakeのナロー型サイドフロー「Nic L31」。2014年発売の定番モデルで、バランスの良いベンチマークスコアで2位を獲得した。なお、Thermaltakeはコストパフォーマンス第一の立場から、今回のイベントではすべて追加カスタムなし。出荷状態でのOCデモを行っている。

ナローヒートシンクデザインのThermaltake「Nic L31」 Thermalright「TRUE Spirit 120M(BW)」。同社製品は、初心者にもやさしいマウントが簡単なモデルが多い

第3位は、ホルダー型ファンマウントを採用する4本ヒートパイプ搭載モデルThermalright「TRUE Spirit 120M(BW)」。受熱ベースすべてをヒートパイプダイレクトタッチとしたCooler Master「Hyper 212 EVO」は、最も低い65℃動作ながらスコアで及ばず。純正クーラー相当のロープロデザインを採用する、唯一のトップフローCRYORIG「C7」は、設定ツールのバッティングによりベンチマーク計測自体ができず涙をのんだ。

Cooler Master「Hyper 212 EVO」。ただしこの後、同社のシステムにはトラブルが発生していたことが判明する CRYORIG「C7」。残念ながらソフトのトラブルでまともに計測できず

 

オールインワン水冷参戦。よりハイレベルな「ミドルクラス部門」の戦い

グッと大きなモデルが増えたミドル部門。こちらは優秀なテスト結果を叩きだした、Thermalrightの人気モデル「MACHO 120 SBM」だ

販売価格8,000円までのクーラーが競う「ミドルクラス部門」では、先ほどより大柄なヒートシンクを備えたモデルが続々登場。人気のオールインワン水冷も複数参戦した。オーバークロックもメーカー各社ともに4.8GHz台の勝負となったが、今回は温度についてやや厳しいルールを導入。80℃を超えた場合、温度項目でのポイント加算を行わないことになった。

温度について、先ほどからやや厳しいルールになったミドルクラス部門。80℃以上になると、温度項目のポイントが入らない

そんなミドル部門は、ThermalrightとThermaltakeが同一ポイントで第1位に。Thermalrightが持ち込んだ「MACHO 120 SBM」は、空気の滞留を防ぐ大型のヒートシンクを低速ファンでゆっくり冷やすスタイル。

もう一方のThermaltake「Riing Silent 12」は、人気のLEDファン「Riing」シリーズのブレード増量版を装備したサイドフロー型クーラー。「Nic L31」同様、ヒートシンクは40mm厚のスリムデザインを採用している。

「Nic L31」と同様の設計思想をもつ、Thermaltakeのサイドフロー「Riing Silent 12」が同一ポイントで1位に
ENERMAXのオールインワン水冷「ELC-LMR120S-BS」 CRYORIG「H5 Ultimate」は、特殊構造のヒートシンクが自慢

また、第3位もENERMAXとCRYORIGの同一ポイントに。ENERMAXは高熱伝導かつ高効率な冷却フィンを備えたオールインワン水冷「ELC-LMR120S-BS」に、新型の高静圧ファン「D.F.Pressure」をマウント。CRYORIGの「H5 Ultimate」は、ハニカム構造の特殊ヒートシンクと6mmパイプによる、バランスの良い冷却性能を見せてくれた。

なお、サイズ「風魔」のトリプルファンカスタムは、ベンチマークスコアでは健闘したものの、温度がわずかに80℃を超え脱落。Cooler Masterは超微細マイクロチャンネルと強力ポンプのオールインワン水冷「Seidon 120V」を持ち込んだが、システム上のトラブルで正確な計測ができず、不戦敗状態になってしまった。

トリプルファン仕様にカスタマイズされた、サイズの上位モデル「風魔」。リーズナブルな販売価格から、ミドル部門での参戦となった 今回はシステムトラブルで散々だったCooler Master、こちらは冷却性能に定評のあるオールインワン水冷の「Seidon 120V」

 

ロングラジエター水冷&ツインタワー&超大型空冷が競った「ハイエンド部門」

価格無制限のヘビー級「ハイエンド部門」に登場した、Antecの未発売製品「Mercury 360」

最後は最も多くの来場者が集まった、販売価格無制限の「ハイエンド部門」。今回はメモリのOCができないため、ベンチマークスコア自体は伸び悩んだものの、ハイエンドクーラーたちはさすがの冷却性能を披露してくれた。ほとんどのモデルが70℃前後と、イベント中最も低い温度で動作。デモに登場した製品も、360mmサイズのロングラジエター水冷や、ツインタワー&トリプルファンの大型モデル、さらに超弩級の空冷クーラーと、迫力満点なラインナップが集まった。

ハイエンド部門は、メーカー各社とも意欲的にデモを敢行。さすがに動作温度はどれもかなり低い

ハイエンド部門第1位に輝いたのは、Antecが来月に発売予定の最新オールインワン水冷「Mercury 360」だ。同社初の360mmラジエターを採用するエンスー向けモデルで、高冷却仕様の“アイアンマン風”ウォーターブロックと圧損を防ぐ強力ポンプが特徴。120mmと240mmモデルもラインナップ、プレミアムな価格設定になる見込みだ。

第1位は、Antecの新型オールインワン水冷。防振ゴムでカバーされた“アイアンマン風”のウォーターブロックを採用、全3モデルをラインナップする

さらに第2位は、同一ポイントでいずれもThermaltakeのオールインワン水冷が並んだ。フラッグシップモデルである360mmラジエター採用の「Water 3.0 Ultimate」と、それに「Riing」シリーズファンを搭載させたRGB対応モデル「Water 3.0 Riing RGB 240」だ。いずれもベンチマークで優秀なスコアを叩き出し、それでいて動作温度は60℃台半ば。特に360mmモデルは、最も低い64℃をマークしていた。

2位に並んだ、Thermaltakeの「Water 3.0 Riing RGB 240」と「Water 3.0 Ultimate」
ENERMAX「Liqmax II」シリーズの240mmラジエターモデル「ELC-LMR240-BS」

そこへ続いたのは、ENERMAXの240mmラジエター採用オールインワン水冷の「ELC-LMR240-BS」。ミドル部門と同じ、「Liqmax II」シリーズの製品だ。

立て続きにシステムトラブルに泣かされたCooler Masterは、Thermaltakeブースから機材を借り受け、超弩級の大型空冷クーラー「MasterAir Maker 8」のデモを間に合わせた。設定を詰める時間がなくスコアはそれなりながら、空冷ながら68℃と第2位の動作温度はさすがといったところ。

Cooler Masterが先ごろ投入して話題になった、プレミアムクラスの空冷最高峰「MasterAir Maker 8」。最後はなんとかまともにOCチャレンジに参加できました
240mmラジエターを採用する、CORSAIRのオールインワン水冷フラッグシップ「H115i」。最新の磁気浮上ベアリングファン「ML140 PRO」が搭載されている
より多くの熱をヒートシンクに導く“DirectCompress”採用、CRYORIG「R1 Ultimate」。トリプルファン仕様にカスタムされている Thermalrightのツインタワーモデル「SilverArrow IB-E Extreme」もまた、トリプルファン仕様にカスタマイズ済み。動作温度も70℃以内だった

 

現在開発中のプロトタイプも?会場に登場した参考出展モデルをチェック

会場にはプロトタイプも登場。サイズは、現在鋭意開発中の「IZUNA」を持ち込んでいた
「虎徹」を思わせるフィンに、肉厚の受熱ベースを採用。秋口には発売予定で、価格もかなり攻めたものになるとのこと
LEPAブランドがCOMPUTEXにて披露した、LEDイルミネーション搭載クーラーも展示されていた。売価は不明ながら年内には発売予定、LED制御できるリモコンも付属する

文: GDM編集部 絵踏 一
ツクモパソコン本店: http://www.gdm.or.jp/shop/tsukumo/

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