エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1694
2026.09.22 更新
文:撮影・編集部 松枝 清顕
HAF(High Air Flow)シリーズを象徴するのが、フロントに標準装備される2基の220mmファンだ。格子状の通気孔から大量の外気を取り込むというコンセプトは明快。大口径ファンならではの低回転・大風量により、騒音を抑えながら高い冷却性能を発揮できる。
搭載されている「Mighty40 F220」は、現時点で単体販売されておらず、ほかのPCケースへの採用例もない「HAF II 500」専用の大口径ファンだ。軸受にはデュアルボールベアリングを採用し、製品保証は5年間とされている。
なお、のちほど詳しく解説するが、トップに標準装備されている「MasterRail」をフロントへ移設すれば、120 / 140mmファン ×3基または160 / 180mmファン ×2基への換装も可能。ただしMasterRailは現時点で単体販売されておらず、この場合トップ部には冷却ファンやラジエーターを搭載できなくなる。
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| シャーシには「MasterRail」固定用のネジ穴も用意されている。ただしフロントで使用するにはトップから移設する必要があり、トップの冷却拡張性を失うという大きなトレードオフが生じる |
さらにラジエーターの取り付けにもMasterRailが必要で、240 / 280mmサイズに加え、120mmファンを組み合わせた360mmサイズ、または180mmファンを組み合わせた360mmサイズに対応する。もっとも、HAF II 500は2基の220mmフロントファンを前提に設計されたPCケースだ。そのため、ほかの冷却ファンやラジエーターへの換装は、規格上用意された選択肢ではあるものの、実際にはイレギュラーな使い方と考えてよさそうだ。
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「Mighty40 F220」は回転数200~1,050rpm、最大風量203.8CFM、最大静圧3.1mmH2O、最大騒音値36dBA(距離1m)とされる。なおフレーム素材はPBT、ブレード素材はLCPで、重量は500g |
トップ部には、120 / 140mmファンを最大3基、または160 / 180mmファンを最大2基増設できる。ラジエーターも240 / 280 / 360mmサイズに対応。フロントにはこのモデルを象徴する2基の220mmファンが標準装備されているため、追加の冷却ファンやラジエーターを設置するなら、トップ部が現実的な選択肢となる。
トップ開口部の左右には、HAF II 500で初採用された新しいスライドレール機構「MasterRail」を標準装備。2本のレールは搭載する冷却ファンのサイズに合わせて左右方向へ移動でき、それぞれに備わるスライド式ファン固定ブラケットは、ネジ穴の位置に合わせて前後方向へ調整できる。
イマドキの一般的なPCケースでは、長穴状のスリットを利用してファンの固定位置を調整する方式が主流だ。対するMasterRailは、レールとファン固定ブラケットの双方を動かすことで、異なるサイズの冷却ファンへ柔軟に対応できる仕組みを採用している。
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| ラジエーターと冷却ファンの合計厚は最大58mmまで。市販のオールインワン型水冷クーラーならほぼ問題がないだろう |
ハニカム状の通気孔を設けたリア上部には、40mm厚の180mmファン「Mighty40 V180」が1基標準装備されている。一般的なミドルタワーPCケースでは120mm、大きくても140mmファンが主流だが、HAF II 500は180mmの大口径ファンを敢えて選択。低回転でも大きな風量を確保し、ケース内部の熱を効率よく排出できるというワケだ。
リアは180mmファン専用で、ほかのサイズは搭載できない。そもそも180mmの汎用ファンは選択肢が少なく、換装のしにくさが気になる人もいるだろう。ただし標準装備のMighty40 V180は、耐久性に優れるデュアルボールベアリングを採用した5年保証品で、長期使用を前提とした仕様だ。なお仕様書には、カスタム水冷向けとなる180mmラジエーターへの対応も記されている。
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「Mighty40 V180」は回転数250~1,370rpm、最大風量161.5CFM、最大静圧4.0mmH2O、最大騒音値34dBA(距離1m)とされる。なおフレーム素材はPBT、ブレード素材はLCPで、重量は425g |
マザーボードトレイ背面の上部には、横長の基板「Fan and ARGB Hub」が装備されている。4ピンPWMファンコネクタと3ピンARGBコネクタを各6基備え、複数の冷却ファンやARGB対応機器への給電および制御信号を集約できる。
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| 出荷時より標準装備のフロントファンとリアファンで2口は使用済み、残り4口に増設ファンを接続できる |
ハブへの電源供給はSATA電源コネクタ1本で行い、マザーボードとはPWMファンコネクタおよびARGBヘッダを各1本のケーブルで接続する。なお、フロントI/Oのリセットスイッチは、マザーボードへ接続せず「Fan and ARGB Hub」の専用端子につなぐことで、ARGBライティングのモード切替ボタンとして利用できる。ただし、この場合はリセットスイッチ本来の再起動機能が使用できなくなる。

