エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1705
2026.10.30 更新
文:撮影・編集部 松枝 清顕
CPUクーラーの有効スペースは高さ180mmまで。さすがにフルタワーPCケースらしい内部空間の広さで、大型ヒートシンクを備えたハイエンド志向の空冷クーラーも、そのほとんどが搭載できるだろう。とはいえ、本稿ではASUSのROGシリーズにおけるフラッグシップPCケースに合わせ、オールインワン型水冷クーラーのハイエンドモデルをチョイスした。
検証に用意したのはASUS「ROG STRIX LC IV 360 ARGB LCD White Edition」だ。9月に検証した「ROG Strix SLC IV 360 ARGB LCD White Edition」よりもチューブが長く、それ以外の基本スペックは共通する兄弟モデルという位置付けになる。
先の検証でもお届けした通り、「ROG STRIX LC IV 360 ARGB LCD」はウォーターブロック周辺のケーブルレス化を実現しており、独自設計の機構も多い。取り付け手順の詳細はAIO水冷クーラー側のレビューに譲るとして、今回注目したいのはPCケース側の作業性だ。
「ROG Cronox ARGB」は内部空間が広く、作業を妨げるような構造物もない。さらにトップのファンブラケットは取り外しが可能なため、360mmサイズラジエーターの設置も容易に行うことができた。
同じROGシリーズ同士とあってデザイン面での親和性も高く、思いのほか大掛かりな作業にはならなかった。独自コネクタ「AIO Q-Connector」に対応したマザーボードを組み合わせれば、ウォーターブロック周辺の配線もなく、非常にスッキリとした仕上がりになる。
その分、構成全体のコストは高くなるものの、5.08インチの大型IPSディスプレイによる実用性とドレスアップ効果も魅力。アッパークラスの魅せるPCを構築するなら、有力な選択肢となるだろう。
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| スチール製ファンブラケットに360mmサイズラジエーターを固定。画像からも分かる通り、搭載後も前後には十分な余裕が残されている |
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| 360mmサイズラジエーターの右側から伸びるチューブは長さ400mm。回転式コネクタを採用しているため、チューブの取り回しにも柔軟に対応できる |
ここで冷却ファンの空きスペースをすべて埋めてしまおう。「ROG Cronox ARGB」は出荷時より右サイドに3基、リア上段に1基の120mmファンが標準搭載されている。さらにトップには、先ほど組み込んだ360mmサイズラジエーターの120mmファン3基が搭載済み。残るはリア下段の1基と、ボトムの4基だ。
そこでリア下段には「ROG Eurux GR120 ARGB」(型番:GR120-1)、ボトムには「ROG Eurux GR120 ARGB(REVERSE)」(型番:GR120-1R)を用意した。
リア下段の冷却ファンは、背面のスリットタイプのネジ穴にテーパーネジで固定。一方ボトムは、特許取得済みのデイジーチェーンコネクターで4基のファンを連結し、取り外し可能なスチール製ファンブラケットにテーパーネジで固定した。
配線については、リア下段のファンはPSUシュラウド上部から背面側へ、ボトムの4基はPSUシュラウド側面前方のスルーホールを利用。いずれも極力ケーブルが目立たないように処理している。
作業性についても特に難しい部分はなく、これで冷却ファンの増設は完了。イルミネーションによるドレスアップと、エアフローの強化によるシステム全体の冷却環境の改善が期待できそうだ。これで合計12基の冷却ファンが搭載されたことになる。
次に標準装備品の「9.2インチLCDパネル」を搭載してみたい。縦置きPSUシュラウドの背面に固定するこのパネルは、独自のヒンジ機構を備え、視認しやすい角度に調整が可能。リフレッシュレート60HzのIPSパネルを採用し、解像度は1,920×462ドット。専用の総合ダッシュボード(要ダウンロード)を利用すれば、CPU、GPU、メモリ、ネットワーク、冷却ファンなどの各種情報を表示できる。
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| 縦置きのPSUシュラウドには3つの切り欠きがあり、LCDパネル背面のピンを引っ掛ける格好で設置を行う |
取り付けは工具不要で、作業そのものは至って簡単。ただしシステム情報の取得にはUSB接続が必要で、ケーブルをPCケース背面まで引き回し、マザーボードのバックパネルI/Oに接続しなければならない。
ちなみに「通知モード」ではカスタムメッセージやスケジュールのリマインダーを表示できるほか、PCの電源OFF時にも表示を続ける常時表示クロックも利用可能。一見するとドレスアップ要素が強いLCDパネルだが、実用性も十分に備えており、好みに応じたカスタマイズも楽しめそうだ。
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| USBコネクタはマザーボードのバックパネルI/Oに直接接続する仕様。内部USBヘッダピンをあえて使用しない設計には、何か理由があるのだろうか |

