エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1661
2026.05.11 更新
文:撮影・編集部 松枝 清顕
最終セッションでは、Antec「P7S」へ実際に構成パーツ一式を組み込んでいこう。Antecらしい洗練された外観デザインに加え、奇をてらわない実直な内部設計から、新製品でありながらどこか熟成感のあるPCケースという印象を受けた。実際の組み込み作業を通じて、その印象はさらに強まるのか。それとも改善点が見えてくるのか。
ここからは、各パーツ搭載時の周辺クリアランスや作業時の注意点、実際に触れて気付いたポイントなどを中心にチェックしていきたい。
マザーボードにはATX規格(305×244mm)のASRock「Z890 Steel Legend WiFi」を用意した。マザーボードトレイには、出荷時より合計9本のスタンドオフが装着済み。ここへマザーボードのマウントホールを合わせ、付属の「ワッシャー付きミリネジ」で固定していく。
搭載後のクリアランスは、トップパネル側まで約35mm、フロントパネル側まで約160mm。内部高約100mmのPSUシュラウドが下部空間を占める構造のため、外観サイズから想像するより内部はややタイトに感じる場面もある。ただし、実際のネジ固定作業はスムーズで、工具を使った組み込みでも窮屈さを強く感じることはなかった。
マザーボードを搭載したところで、CPUクーラー有効スペースを計測してみよう。今回もCPU上へレーザー距離計を設置し、左サイドパネル内側を想定した位置へテープを貼り付けて距離を測定した。
メーカー公表値は175mmだが、実測では179mmを表示。誤差範囲内の結果であり、選択肢が豊富な大型空冷CPUクーラーにも十分対応できるスペースを確保していることが分かる。
続いて、マザーボードトレイ背面側からCPUクーラーメンテナンスホールの開口部も確認した。実測値は幅約150mm、高さ約135mm。LGA1851マザーボードのCPUクーラーマウントホール(78×78mm)は余裕を持って収まり、十分な作業クリアランスが確保されている。見た目にも余裕があることから、Socket AM5(90×54mm)環境でも問題なく運用できそうだ。
電源ユニットの搭載スペースは、PSUシュラウドの最後部。ここに右側面の開口部から本体を挿入し、リアから4本のインチネジで電源ユニットを固定する。搭載テストに用意したのは、奥行き140mmで、120mmファンを搭載するAntec「GSK850 ATX3.1 White」だ。
電源ユニット有効スペースは奥行き270mmを確保しており、ハイエンドクラスを含む大型電源ユニットでも十分対応可能と見ていいだろう。ちなみに「GSK850 ATX3.1 White」と隣接するドライブベイユニット間には、実測で約145mmのスペースが残された。ケーブル取り回し用スペースとしても比較的余裕があることを確認できた。

