エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1661
2026.05.11 更新
文:撮影・編集部 松枝 清顕
続いて、P7Sの冷却構成に注目していこう。ここまでは静音PCケースとしての性格が強く見えていたが、トップの遮音パネルをメッシュ仕様のダストフィルターへ交換すると、一転して高エアフローPCケースとしての側面が色濃く現れる。
静音性重視と高エアフロー重視、2通りの使い方を選択できる点はP7Sの大きな強みだ。ここでは冷却ファンおよびラジエーターのレイアウトを確認しながら、どのような構成に向くPCケースなのかを探っていきたい。
ヘアライン加工風のプラスチック製フロントパネルを取り外すと、シャーシ面には120mmファン3基が標準搭載されている。密閉型に見えるフラットデザインの直後に冷却ファンが並ぶ構造は、少々意外に映るかもしれない。
しかし、フロントパネルの左右には縦長の通気孔が設けられており、外気をしっかり取り込める吸気設計になっている。さらにフロント部分は、140mmファン2基への換装、および120mm / 140mm /240mmサイズのラジエーター搭載にも対応する。
|
| 標準装備される3基の120mm PWMファン。回転数など詳細スペックは開示されていない |
とかく標準ファン搭載モデルは、そのまま運用されるケースも多い。しかしP7Sは、140mmファンやラジエーターへの換装にも対応するなど、冷却構成の自由度をしっかり確保している点もポイントだ。ユーザー側へ幅広い選択肢を委ねるあたりは、Antecらしい設計思想といえるだろう。
メッシュ仕様のダストフィルターへ換装したトップ部には、120mmファン3基、または140mmファン2基を追加搭載できる。排気効率を高めるなど、エアフロー強化が図れるというワケだ。
|
| ネジ穴は固定位置が調整できるスリットタイプを採用 |
さらに120 / 240 / 360mmサイズラジエーターの搭載にも対応する。フロント側には標準で120mmファン3基が装備されているため、オールインワン型水冷ユニットを導入する場合、トップ部が有力なラジエーター搭載スペースになるだろう。
PSUシュラウド天板には、120mmファンを2基増設できる。設置スペースは電源ユニット搭載エリアを避けた中央から前方までで、天板にはパンチング加工による通気孔と、120mmファン固定用のマウントホールが設けられている。付属ネジを利用し、25mm厚ファンの搭載ができる。
ちなみにAntecの製品情報によると、増設ファンとグラフィックスカード間には約30mmのクリアランスを確保。一例として、ファンの吸排気方向を変更することで、GPU周辺の冷却効率向上も狙えるとしている。PSUシュラウドを備えたPCケースでは、この位置への冷却ファン増設が定番カスタマイズのひとつだ。とくに高発熱GPUを組み合わせる構成では、エアフロー強化による冷却改善も期待できる。
リア上部には120mm PWMファンが1基標準搭載されている。フロント側の標準ファンと同様に詳細スペックは公開されていないものの、25mm厚・リブ無しフレームを採用した9枚ブレード仕様で、比較的オーソドックスな設計に見える。
また、リア部分は120mmサイズラジエーターの搭載にも対応。代理店であるリンクスインターナショナルの製品情報によると、全長160mmまでのラジエーターをサポートするとされており、導入時の目安になるだろう。
|
| リアは120mmサイズのみ。ネジ穴はスリットタイプで、固定位置の微調整に対応する |
