エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1651
2026.04.09 更新
文:撮影・編集部 松枝 清顕
CPUクーラーには、ポンプヘッドにL字型6.67インチAMOLEDスクリーン(2,240×1,080/60Hz)を備えるTRYX「PANORAMA SE 360 ARGB White」(型番:L-P360L-AM3M-G0W)を使用した。
CPUクーラーの有効スペースは高さ170mmだが、「PANORAMA SE 360 ARGB」のウォーターブロックは高さ92mmとされている。ただし実施にCPUからAMOLEDスクリーンまでを計測すると約115mmだった。
とは言え搭載自体に問題はなく、360mmラジエーターも固定可能。ただし前方に配置されたTRYX Cross-Flowファンの存在により、ウォーターチューブの取り回しには注意が必要だ。フロント側へ回すと干渉するため、360mmラジエーターを使用する場合はチューブを後方側へ向けて配置する必要がある。
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| スリットタイプのネジ穴に360mmサイズラジエーターを固定。前後ストロークがあるため、全てのネジ穴が利用できた |
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| 360mmサイズラジエーターとTRYX Cross-Flowファンのマージン。ラジエーター(27mm厚) + 120mmファン(25mm厚)では、問題なく搭載ができていることが分かる 注※TRYX Cross-Flowファンは若干下方向へスライドが可能 |
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| TRYX Cross-Flowファンがあるため、チューブは後方から伸びるレイアウト。最もL字型6.67インチAMOLEDスクリーンをチューブが邪魔をしない配置とも言える |
最後にグラフィックスカードを搭載してみよう。グラフィックスカードの有効スペースはTRYX Cross-Flowファン搭載時で最大360mm(実測約370mm)、取り外すことで最大420mmまで拡張できる。なお検証にはNVIDIA「GeForce RTX 4080 SUPER Founders Edition」を使用した。厚さ61mmの3スロット占有のハイエンドモデルで、カード長は304mm、幅は137mmとされる。
搭載手順はシンプルで、必要な3本分の拡張スロットカバーを外し、カードを装着してネジで固定するだけ。重量級モデルではあるものの、固定作業で不安を感じることはなく、取り付け自体はスムーズに完了した。また12V-2×6コネクタケーブルは、PSUシュラウド天板部のスルーホールを経由して接続している。配線ルートも素直で、無理なく取り回すことができた。
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| GeForce RTX 4080 SUPER F/E搭載後、TRYX Cross-Flowファンとの距離は約50mmを残している |
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| 長尺グラフィックスカードを搭載した場合、サイドファンのブラケットまでの距離は約60mm。ラジエーターの設置はできそうだ |
参考までに、GeForce RTX 4080 SUPER F/EからPSUシュラウド天板までの距離は約70mmだった。ここに25mm厚の120mmファンを追加した場合でも、約45mmのクリアランスが残る計算となり、冷却強化の余地も十分に確保されている。
冒頭で触れたとおり、FLOVA F50の特徴は大きく2つ。インテリアとの調和を意識したファブリック外装と、TRYX Cross-Flowファンによる独自の冷却機構だ。新興メーカーであるTRYXのアイデアは、自作ユーザーにどう映るだろうか。
一見するとデザイン重視のモデルに見えるが、実際には冷却や組み込みの実用性もバランスよく両立されており、単なる見た目重視のケースとは一線を画す完成度が印象的だ。
特に[◎]なポイントは、モデルの象徴である「TRYX Cross-Flowファン」。90°のエアフローは単に外気を取り込むだけでなく、空冷・水冷いずれの構成においても冷却を積極的にアシストする役割を担う。3段階のファンコントロールにも対応し、構成に応じた気流を組み立てられる点も秀逸だ。ファブリックフロントという一見不利にも見える構成を含め、両者は高いレベルで成立している。
一方で[×]なポイントは、TRYX Cross-Flowファンの存在が内部レイアウトに一定の制約を与えている点だ。開口部も決して広いとは言えず、構成によっては作業時にやや窮屈さを感じる場面もあるだろう。
それでも、デザインと機能を両立させたバランスの良さは本製品の大きな魅力であり、従来のPCケースとは異なる価値観を提示した意欲作と言える。インテリアとの調和を重視しつつ、冷却性能や実用性も妥協したくないユーザーにとって、十分に検討に値する一台だ。
協力:TRYX
CFD株式会社
