エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1665
2026.05.22 更新
文:撮影・編集部 松枝 清顕
FLP03を上から眺めると、トップパネルにはアイボリー色のダストフィルターが装着されていた。実測サイズは幅約140mm、奥行き約380mmで、後に解説する冷却ファン増設スペースの通気孔をカバーするもの。マグネットによる着脱式のため、付着したホコリも簡単に取り除くことができる。
今でこそトップに通気孔や冷却ファン増設スペースを備えるPCケースは珍しくないが、このレトロな外観が主流だった時代、PCケースの天面はフラットなスチールパネルで覆われているのが一般的だった。当時は電源ユニットを上段後方に搭載するレイアウトが定番で、PCケース内の排気も電源ユニット内蔵ファンとリアファンが中心。トップに冷却ファンを増設するという発想はまだ一般的ではなく、むしろ天面にはDOS/V誌を無造作に積み重ねていた読者も多いのではないだろうか。
フロントパネルこそ往年のDOS/V機そのものだが、トップパネルには現代的な冷却思想が色濃く反映されている。このレトロと現代的な仕様の折衷感も、FLP03の面白さだ。
取り外した両サイドパネルだけを見ると、あの頃のDOS/V機そのものだ。FLP03では左右共通仕様のサイドパネルを採用し、いずれもスチール製ソリッドパネルで構成される。通気孔や強化ガラスなど、“魅せるPC”を意識した要素は一切ない。
シャーシへの固定方法は、前方縦列に装着された2本のピンを引っ掛け、後方2本のハンドスクリューで固定するオーソドックスなスタイルだ。ちなみにスチール板にありがちなペラペラ感はなく、剛性感も十分。共振やビビり音に悩まされるような印象は受けなかった。なお、パネルサイズは実測で幅約415mm、高さ約425mmだった。
リアパネルに関しては、往年のDOS/V機らしさはあまり感じられない。これは当然とも言え、今から約30年前と比べると、PCハードウェアは大きく進化し、PCケース内部レイアウトも大幅にブラッシュアップされている。フロントパネルが1990年代後半を思わせるデザインなのに対し、リアパネルは現代的な自作PCケースそのものだ。
詳しく見ていくと、上部右側にはハニカム状に打ち抜かれたパンチング加工の通気孔を備え、出荷時より冷却ファンが搭載されている。左側の開口部はマザーボード用バックパネルスペース。中央部には拡張スロット、その下段の大型開口部には電源ユニットがマウントされる。
本体を逆さまにして観察したボトムパネル。ここでレトロ感を強く印象づけるのが、円形デザインのインシュレーターだ。現在のPCケースでは重量級パーツを支える四角形フットが主流だが、オーディオ機器を思わせる円形台座は、まさに当時のDOS/V機そのものと言える。
設置面にはドーナツ状ラバーを備え、脚高は実測で約25mm。床面との間に十分な空間を確保することで、電源ユニット内蔵吸気ファンのエアフロー最適化も図られている。
またボトム面の大部分はマグネット固定式ダストフィルターで覆われており、これを取り外すと、ハニカム状にパンチング加工された大型通気孔が現れる。
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直径約32mmの滑り止めラバーを備えた、円形インシュレーター。素材はプラスチック製で、スチール製シャーシにはネジ留めされていた |

