エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1688
2026.09.02 更新
文:撮影・編集部 池西 樹
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テストセッションのラストは、大型ヒートシンク付きメモリなどを搭載した場合を想定し、冷却ファンを上部にオフセット(位置調整)した際のCPU温度を確認していこう。今回はあえて、前後両方のファンを一番上までスライドさせた極端な状態で計測を行っている。ヒートシンク下部からファンがズレることにより、冷却性能にどの程度影響が出るのだろうか。なお、検証用CPUにはRyzen 9 9950X3D2 Dual Editionを使用し、ストレステストには「OCCT 17.0.14」を採用した。
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通常時の平均温度は約83.5℃、オフセット時の平均温度は約84.0℃でその差は約0.5℃にとどまった。少なくとも今回の検証条件では、ファンを上方向へずらしても、冷却性能への影響はほとんど見られなかった。
もともと「Hyper 212 3DHP Black」や「V4 Alpha 3DHP Black」にも採用された特許技術「3DHP」に、熱伝達効率を高めた「SCCHP」を組み合わせた「ハイブリッドヒートパイプコア」。その実力は期待通りで、熱密度の高いRyzen 7 9800X3Dはもちろん、Package Powerが230Wに迫るRyzen 9 9950X3D2 Dual Editionでも、大型デュアルタワーモデルに迫る優れた冷却性能を発揮した。
高負荷時には高速回転に伴う風切り音がやや目立つものの、この冷却能力を引き出すためのトレードオフと考えれば納得できる範囲だ。また、前後のファンの回転数を意図的に差を設けることで、不快なうなり音が抑えられている点も評価できる。
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あえて弱点を挙げるなら、本体の全高が高めに設計されている点だろう。コンパクトなミドルタワーやミニタワーPCケースではサイドパネルと干渉する可能性があり、事前のクリアランスの確認は必須になる。
一方、シングルタワー構造によってCPUソケット周辺のスペースを確保しながら、大型デュアルタワーモデルに迫る冷却性能を実現した点は大きな魅力だ。市場想定売価は税込16,800円と空冷CPUクーラーとしては高価だが、冷却性能に加えてメモリとの干渉を抑えやすい構造や、V8エンジンをモチーフにした個性的なデザインまで含めれば、価格に見合う完成度を備えている。「V8 ACE 3DHP」は、シングルタワーに冷却性能と扱いやすさの両方を求めるユーザーにとって、有力な選択肢になるだろう。
提供:Cooler Master

