エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1589
2025.09.20 更新
文:撮影・編集部 松枝 清顕
最終セッションでは、Vector V100をベースとしたPCを実際に組み込んでみる。フロント&左サイドに4mm厚の強化ガラスを装着した270°パノラマビューのピラーレスデザインPCケースは、今最もライバルがひしめくスタイル。組み込みのし易さや構成パーツ同士のクリアランス、さらに独自の仕掛けを用意して差別化を図ったその完成形までのプロセスを、順を追って解説していこう。
まずはマザーボードを搭載してみよう。なお組み込みにはATX規格でAMD Socket AM5のASUS「ROG STRIX X870-F GAMING WIFI」(縦305mm/幅244mm)を用意した。
搭載手順についてモデル特有の注意点はなく、出荷時より搭載済みのスタンドオフ9本に、付属ネジ「Screws for motherboard/2.5# SSD mounting」でマザーボードを固定すればいい。なにより強化ガラス製フロントパネルも取り外せる”270°パノラマ開口部”により、とても作業がしやすい。手元が影になりにくい点もメリットのひとつだ。
なお、マザーボード搭載後の周辺クリアランスは、トップパネルまで約40mm、PSUシュラウドまで約10mm、フロントパネルまで約175mmだった。
CPUクーラーに割り当てられた有効スペースは、公称178mm。これを確認すべくCPU上にレーザー距離計を置き、左サイドパネルの内側にマーカーを貼り付けて有効スペースを計測してみた。結果デジタルの表示は184mmで、誤差の範囲ながらプラスの結果に問題はないだろう。ハイエンド志向の空冷クーラーにも対応する、十分なスペースが確保できていた。
次にマザーボードトレイ背面から、CPUクーラーメンテナンスホールの形状を確認しておこう。検証に用いたマザーボードはSocket AM5だが、備え付けのバックプレートと干渉することはなかった。開口部は実測で幅約165mm、高さ約125mmあり、Intel系マザーボードのCPUクーラーマウントホールも問題なく露出できそうだ。
電源ユニットは多くのミドルタワーPCケース同様、PSUシュラウド内後方に搭載することになる。なお搭載テストにはLIAN LI「EDGE GOLD 1000」(型番:EG1000GBH)を用意した。国内市場では今年2月より販売がスタートした、デュアルチャンバーPCケース専用に設計されたATX 3.1規格電源ユニット。特異な設計とその使い勝手の良さは、こちらのプレスリリース記事に詳しい。
電源ユニットは右側面の開口部から挿入し、リアパネル面から計4本のインチネジで固定する。一般的なミドルタワーPCケースでは、EDGE GOLD 1000が採用する位置を変えたプラグインコネクタの利点は限定的だ。しかし、コネクタを垂直に抜き挿しするスタイルはやはり新鮮で、LIAN LIならではの柔軟な発想を感じさせる。
なおコネクタ位置にかかわらず、電源ユニット固定後のケーブルの抜き挿しはしにくいため、予め使用するケーブルを接続してからの搭載作業になる。

