エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1519
2025.03.19 更新
文:撮影・編集部 松枝 清顕/池西樹(テストセッション)
ここからはID-COOLING「FX360 INF」を実際にPCに組み込み、冷却性能を確認していこう。CPUにはTDP170WのRyzen 9 9950Xを使用し、標準設定(PPT200W)のほか、Ryzen 9 7950Xを想定したPPT230Wの設定と、Ryzen 9 9900Xを想定したPPT162Wの設定でも検証を行っている。またストレステストは「OCCT 13.1.15:CPU:Variable」と「CINEBENCH 2024:30 minutes(Test Stability)」を使用し、CPU温度は「CPU (Tctl/Tdie)」の数値、騒音値はPCから30cmの距離に騒音計を設置して計測した。
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テスト用のCPUにはTDP170Wで、16コア/32スレッドに対応するRyzen 9 9950Xを使用した |
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Ryzen 9 9950Xの標準設定ではPPTが200W、TDCが160A、EDCが225Aに設定されていた |
まずはRyzen 9 9950Xの標準設定でテストを進めていこう。Ryzen 9000シリーズの中では、最もTDPの高いハイエンドCPUに対してどのような冷却性能を発揮してくれるのだろうか。
「OCCT 13.1.15」「Cinebench 2024」ともCPU温度はおおむね75~77℃で推移する。最高温度も78.8℃で、検証中に一度も80℃を超えることはなかった。Package PowerもPPT通りほぼ200Wで安定しており、サーマルスロットリングと思われる症状も発生していない。Ryzen 9 9950Xの標準設定であれば、ID-COOLING「FX360 INF」で冷却性能が不足することはないだろう。