エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1691
2026.09.14 更新
文:Tawashi/撮影:pepe
ここからは、実際に「MPG 322UR QD-OLED X24」を使った実動インプレッションをお届けする。動作検証にあたっては、Core i7-13700KFとGeForce RTX 4080を搭載するMSIのゲーミングマシン「Aegis Ti5 13NUG-257JP」を使用。また、比較用のディスプレイとして23.8型フルHD対応の「G2412」も用意した。
QD-OLEDパネルを採用する「MPG 322UR QD-OLED X24」では、画質や応答性能だけでなく、サブピクセルの配列もチェックしておきたいポイントだ。
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そこで、実機のパネル表面を拡大してサブピクセル配列を確認してみた。写真からも分かるように、「MPG 322UR QD-OLED X24」はRGBのサブピクセルを三角形状に配置するQD-OLED特有の配列となっている。比較用に用意したIPSパネルを採用する「G2412」では、RGBサブピクセルが横方向に並ぶ構造だ。2枚の写真を見比べると、サブピクセルの形状や配置が大きく異なることが分かる。
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| RGBのサブピクセルを三角形状に配置するQD-OLED特有の配列となっている「MPG 322UR QD-OLED X24」 |
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| RGBサブピクセルが横方向に並ぶ構造のIPSパネルを採用する「G2412」 |
実際にWindowsのデスクトップやWebブラウザなどで細かな文字を表示してみても、文字自体は十分にシャープ。IPSパネルの「G2412」と比較するとサブピクセル配列の違いは明確だ。RGBサブピクセルの配置や形状を見直したことで、従来モデルよりフォントの輪郭が自然になり、文字の視認性が向上している。
「MPG 322UR QD-OLED X24」では、パネル表面にはハーフグレアの反射防止コーティングと「ダークアーマー・フィルム」を採用。OLEDパネル特有の紫や赤の色かぶりだけでなく、さらに外光や照明の映り込みを抑えながら、QD-OLEDならではの引き締まった黒と高いコントラストを損なわない表示を実現している。
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視野角は水平垂直方向ともに178°で、自発光ピクセルの特性から角度をつけても輝度や色味の変化は極めて少ない。「MSI G2412」と比較すると、中心からフレーム端まで均一に明るく、コントラストの差が大きいコンテンツでも、白飛びや黒つぶれを抑制したダイナミックな画質を楽しむことができる。
また、コンソール機では「Apex Legends」や「フォートナイト」といった人気タイトルにおいて、PS5から4K信号を入力したままHDRやVRRを有効にし、120Hz駆動でプレイできる。
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なお、動作中の消費電力を計測したところ、アイドル時(リフレッシュレート60Hz/Windows起動後10分間操作なし)では30W、リフレッシュレート240Hz環境でゲームをプレイした時は42Wと、大きな差は見られなかった。
「MPG 322UR QD-OLED X24」の注目機能のひとつが、MSI独自の「ユニフォーム・ルミナンス」だ。これはHDR表示時の輝度カーブを調整する機能で、表示するウィンドウのサイズに応じて輝度が大きく変化するHDR特有の挙動を抑え、より滑らかな明るさを実現するもの。
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OLEDディスプレイでは、画面全体に明るい映像を表示した場合と、一部分だけに明るい映像を表示した場合で、ピーク輝度が変化する。これはパネルの消費電力や発熱を抑えるための仕組みだが、例えばゲーム中に明るいシーンへ切り替わった際、表示内容によって画面全体の明るさが変化して見えることがある。
ユニフォーム・ルミナンスでは、こうしたHDR表示時の急激な輝度変化を抑えるため、輝度カーブ上のポイントをユーザーが調整できる。「Default Peak 1000」「Cust. Peak 1000」「Cust. Peak 1000(Lowest)」の設定が用意されており、最大輝度1,000nitsを維持しながら輝度変化を滑らかにしたり、さらに輝度を一定方向に寄せたりと、好みに応じた調整が可能だ。
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実際のゲームや映像コンテンツでは、画面全体が明るい場面と暗い場面が頻繁に切り替わるが、ユニフォーム・ルミナンスを利用することで、こうしたシーンの切り替わりに伴う急激な明るさの変化を抑えられるため、HDR映像をより自然に楽しめるのがメリットだ。
また、輝度カーブを調整することで、HDR本来のピーク輝度を優先するのか、画面全体の明るさの安定性を優先するのかを選べる点も面白い。明るいハイライトのピーク輝度を重視するなら標準設定、輝度変化を抑えたいならカスタム設定というように、コンテンツや好みに合わせて使い分けられる。標準設定だけでなくカスタム設定も試して、自分に合った輝度カーブを探してみるとよいだろう。
31.5型という大画面を採用する「MPG 322UR QD-OLED X24」だが、FPSなど競技性の高いゲームでは、必ずしも画面が大きければ有利というわけではない。そこで用意されているのが、表示領域を24.5型または27型相当に変更できる「24.5/27インチモード」だ。
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この機能を有効にすると、31.5型パネルの表示領域を24.5型または27型相当まで縮小して表示できる。4K/240Hzという本機の基本的な表示性能を活かしながら、画面そのものを小さく表示することで、視線を大きく動かさずに画面全体を把握しやすくなるのが特徴だ。普段から24~25型、あるいは27型クラスのゲーミングモニターを使用しているユーザーなら、これまでのプレイ環境に近い感覚で31.5型の4K/240Hz QD-OLEDを利用できる。
特にFPSでは、敵の位置やミニマップ、弾薬残量などを画面の隅まで視線を移動させながら確認する必要がある。31.5型の大画面では人によって視線移動が増えるケースもあるが、24.5型モードなら表示領域そのものをコンパクトにできるため、画面中央を見ながら周辺情報を把握しやすい。
設定はOSDメニューから切り替えられ、24.5型と27型を用途に応じて選択できる。例えば、FPSの競技プレイでは24.5型モード、少し広い表示領域が欲しいゲームでは27型モード、映像鑑賞や一般的なPC作業では31.5型のフル画面、といった使い分けが可能だ。
リフレッシュレートの違いを検証するため、レースゲーム「Assetto Corsa」のリプレイ映像を使用し、60Hz/120Hz/240Hzの各設定で比較した。テストではディスプレイ同期を有効にした状態で、デジタルスチルカメラのスーパースローモーション機能を用いて画面を直接撮影している。
60Hzでは、動きの速い車体や背景に一定の残像感がある。120Hzまでリフレッシュレートを引き上げると表示は明らかに滑らかになり、さらに240Hzでは1秒間に240回の画面更新とQD-OLEDの高速応答が組み合わさることで、動く被写体の輪郭がよりシャープに見える。
特に効果が分かりやすいのが、車体が高速で横切るシーンやカメラを大きく振る場面だ。液晶パネルでは、リフレッシュレートを高めても画素の応答が追いつかず、前のフレームの映像が残像として見える場合がある。一方、QD-OLEDは各画素が自発光するため、画素の点灯・消灯を高速に行えるのが特徴。実際の映像でも、240Hz駆動時は動く車体の輪郭が崩れにくく、非常にクリアな表示を確認できた。
これに0.03ms(GtG)という高速応答が加わるため、FPSで照準を素早く振る場面や、レーシングゲームで高速走行する場面でも残像感を抑えた表示が可能だ。4K/240Hzというスペックを活かすには、それだけのフレームレートを出力できるグラフィックスカードも必要になるが、条件が整えば「高精細」と「滑らかさ」を高いレベルで両立できる。
ここまでMSI「MPG 322UR QD-OLED X24」をチェックしてきた。31.5型/4K UHDという高精細な表示に加え、240Hzの高リフレッシュレートと0.03ms(GtG)の高速応答を備える本機は、ゲーム向けディスプレイとして非常に高い基本性能を持っている。特にQD-OLEDならではの高コントラストや鮮やかな色再現、黒の表現は、ゲームや映像コンテンツで大きな魅力となる。
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5層タンデムOLEDや「ダークアーマー・フィルム」の採用によって表示品質を高めているほか、「ユニフォーム・ルミナンス」によりHDR表示時の輝度特性を調整できるのもポイント。さらに「OLED Care 3.0」や「AI Care Sensor」といった焼き付き対策も充実しており、OLEDを長期間使うことを考えた機能もしっかり用意されている。
実際に240Hzで動作させてみると、QD-OLEDの高速応答によって動きの激しいゲームでも残像感が少なく、4Kならではの高精細さと滑らかな表示を両立できることを確認できた。4K/240Hzを活かせるハイエンドグラフィックスカードが必要になるものの、対応環境を用意できるなら、画質とゲーム性能のどちらかを妥協する必要はない。
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31.5型という大画面を活かした没入感と、24.5型/27型モードによる競技性の高いゲームへの対応、さらに普段使いを考慮したUSB Type-CやKVMまで備える「MPG 322UR QD-OLED X24」。ゲームをメインにしながら、映像鑑賞やPC作業にも高い表示品質を求めるユーザーにとって、現在のハイエンドゲーミングディスプレイの魅力を凝縮した1台と言えるだろう。
提供:エムエスアイコンピュータージャパン株式会社

