エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1685
2026.08.15 更新
文:撮影・編集部 松枝 清顕
電源ユニットの搭載テストには、NZXT「C850 Gold ATX 3.1」(型番:PA-8G2BW-JP)を用意した。奥行き160mmの筐体に135mmファンを搭載する、ATX12V 3.1 / EPS12V 2.92準拠のフルモジュラー電源ユニットだ。搭載方法は右側面からサブチャンバー上部のトレイに縦置きで設置し、背面から4本のインチネジで固定する。
H6 RGB+ (2026)の電源ユニット有効スペースは奥行き200mmまで。ここに奥行き160mmの電源ユニットなら、余裕をもって収めることができる。実際に搭載後のクリアランスを計測すると、ロゴ入り面ファスナーが配置されたフロント右側面ファンの裏側まで、約100mmの空きスペースが確保されていた。
電源ユニット周辺のスペースは、PSUシュラウドを備える一般的なミドルタワーPCケースとは比較にならないほど広い。さらにモジュラーコネクタ周辺も露出しているため、電源ユニットを固定した後でもケーブルを簡単に抜き挿しできる。組み込み時はもちろん、後々のメンテナンスやパーツ増設でも大きなメリットになるだろう。
最後の搭載作業はグラフィックスカードだ。搭載テストにはNVIDIA GeForce RTX 4080 SUPER Founders Editionを用意した。カード長304mm、幅137mmで、厚さ61mmの3スロットを占有するハイエンドモデルだ。
グラフィックスカードについては、デュアルチャンバー設計による影響をほとんど受けない。搭載方法もオーソドックスで、必要な3段分の拡張スロット金具を外し、GeForce RTX 4080 SUPER F/Eを3本のインチネジで固定。16ピン(12+4ピン / 12VHPWR)電源ケーブルを接続すれば、作業自体はほどなく完了する。
ちなみにグラフィックスカードの有効スペースは長さ390mmまで。GeForce RTX 4080 SUPER F/E搭載後のクリアランスは、フロントパネルまで約95mm、ボトムファン(F360 RGB Reverse)まで約75mmを確保できた。長さ300mmクラスのグラフィックスカードであれば、決して窮屈になることはない。
最後に「GPUサポートブラケット」を使ってみよう。プラスネジを緩めて高さを調節し、GeForce RTX 4080 SUPER F/Eの末端に合わせて固定する。構造こそシンプルだが、重量級ハイエンドグラフィックスカードの末端をしっかりと支え、カードの歪みや拡張スロットへの負担を軽減してくれる。
NZXTの新型PCケース「H6 (2026)」シリーズから、冷却ファン標準装備の「H6 RGB+ (2026)」をすみずみチェックしてきた。市場想定売価税込34,680円は高価な部類だと思うが、個人的にはそれに見合う作りと設計には説得力があり、“体感的に”高いと感じることはなかった。NZXTならではの丁寧さと言えば、恐らく漠然と聞こえるかもしれない。しかし実際に触れた人にはお分かりいただけるだろう。まずは先入観なしに展示機などに触れてほしい。
さて、H6 RGB+ (2026)の[○]な部分を挙げると、まずは前作から刷新された一体型曲面強化ガラスによる圧倒的な開放感だろう。今や多くのPCケースで採用されているが、継ぎ目のないシームレスな見映えは、ワンランク上の筐体を思わせる。そしてデュアルチャンバー設計による利点も改めて感じることができた。各パーツの居住性は高く、組み込み作業も容易。実は自作経験の浅いライトユーザーにも扱いやすいPCケースだ。
次に[×]なところは、デュアルチャンバー設計による組み込み手順の制約だ。先ほど褒めたばかりだが、電源ユニットを先に固定するとCPUクーラーメンテナンスホールが塞がれ、トップにラジエーターを搭載するとCPU補助電源コネクタへのアクセスも難しくなる。H6 RGB+ (2026)固有のマイナス点ではないが、作業手順を間違えてパーツを取り外す羽目になるのは極力避けたい。CPU補助電源ケーブル→CPUクーラー→電源ユニットの順で作業するなど、組み込み手順には注意しておきたい。
売価についてはユーザーの予算や価値観によって評価が分かれるところだろう。標準装備品に魅力を感じるなら「H6 RGB+ (2026)」、冷却ファンやRGB環境を自分好みに構築するなら「H6 (2026)」という選択肢もある。どちらに価値を見いだすかは最終的にユーザー次第であり、価格だけをもって○×を付けるべき製品ではない。
提供:NZXT

