ショップ公認 hermitage akihabara since1997 ショップ公認 hermitage akihabara since1997

最終更新日 2022年7月7日 6:00

  • レビュー
  • エルミタ取材班
  • 自作PCパーツ
  • PC・ノート・BTO
  • モバイル
  • 告知・キャンペーン
  • 特価品情報
  • アキバ価格表
  • データベース
  • SHOPリスト
  • AMD
  • MSI
  • Thermaltake
  • サイコム
  • CFD
  • ASUS
  • GIGABYTE
  • ツクモ
  • アーク
  • Crucial
  • CORSAIR
  • Fractal Design
  • Cooler Master
  • 街ネタ

トップ > レビュー > 撮って出し

エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1016

ARCTIC「Liquid Freezer II – 360」検証:独占状態だった汎用VGAクーラーとの共通点

2021.06.28 更新

文:池西 樹(検証)/文・撮影:松枝 清顕(解説)

  • rss
  • Twitter
  • Facebook
  • hatena
  • pocket
Arctic CPUクーラー 水冷

Ryzen 7 5800Xによる冷却性能チェック

最後にCCD 1基の構成ながらTDPが105Wに設定され、Core i9-11900Kと同様、熱処理がとても難しいことで知られるRyzen 7 5800Xでも冷却性能をチェックしておこう。なおテストはRyzen 9 5950Xと全く同じ条件にて実施している。

liquid_fr_203_603x602 liquid_fr_204_603x602
CCDが1基ながらTDPが105Wに設定されているRyzen 7 5800X。ブースト時のクロックも高めになるため熱処理がとても難しいCPUとして知られている

CPU温度計測

liquid_fr_201_Temp_620x420
liquid_fr_202_clock_620x420
liquid_fr_203_watt_620x265

「OCCT 8.2.1」では途中何度か75℃以上まで温度が上昇するが、それ以外はおおむね65℃前後で推移する。ただし「CINEBENCH R23」では、CPUが許容する最大温度90℃まで上昇し、やはりRyzen 9 5950Xよりは熱処理は難しいことが分かる。とはいえ、CPUクロックは「OCCT 8.2.1」で約4.60GHz、「CINEBENCH R23」でも約4.50GHzまで上昇しており、ブースト機能はしっかりと有効化されている。

冷却ファン回転数と騒音値

liquid_fr_204_rpm_620x420
liquid_fr_205_noise_620x350

「OCCT 8.2.1」実行時のファン回転数は途中何度か回転数が急上昇することはあるものの、その他は1,470rpm前後で推移。ノイズレベルも34.1dBAとかなり低く抑えられていた。また「CINEBENCH R23」は1,700rpm前後でほぼフル回転に近い状態。それでもノイズレベルは36.3dBAまでしか上がらず、「Liquid Freezer II – 360」で使用されている「P」シリーズファンの静音性は優秀だ。

MOSFET冷却用40mmファンの効果を確認

テストセッションのラストはウォーターブロック部分に実装されている、MOSFET冷却用の40mm口径ファンの効果を確認していこう。CPUはCore i9-11900K(Adaptive Boost有効)、ストレステストは「OCCT 8.2.1:CPU:データセット大」を使い、40mm口径ファンを回転させた場合と、電源コネクタを外して停止した場合でMOSFETの温度の温度がどう変わるのか計測した。さらにヒートシンク部分の温度もサーモグラフィを使い取得している。

liquid_fr_301_mos_620x420

まずMOSFETの温度を確認するとファン停止時は、テストが終わるまで温度上昇が止まらず、テスト終了直前の30分後には69.5℃まで上昇。一方、ファン回転時はカーブが緩やかになり、温度上昇もテスト後約10分で頭打ち。最高温度は62.5℃で、ファン停止時より7℃も低くなった。

liquid_fr_401_640x480 liquid_fr_402_640x480
ファン停止時:アイドル時のサーモグラフィ ファン停止時:高負荷時のサーモグラフィ
liquid_fr_403_640x480 liquid_fr_404_640x480
ファン回転時:アイドル時のサーモグラフィ ファン回転時:高負荷時のサーモグラフィ

続いてサーモグラフィの結果を確認すると、ファン停止時は特にCPUソケット左側の電源回路の温度が高く約70℃を記録。またヒートシンク中央の温度は上側が63.7℃、左側が64℃まで上昇している。しかし、ファン回転時はCPUソケット左側の電源回路の温度は60℃以下まで低下。さらにヒートシンク中央の温度は上側が48.7℃、左側が51.3℃と10℃以上も低下した。

ここまでの結果を見る限り、MOSFET冷却ファンの効果はかなり大きい。特にオーバークロックや定格駆動でもAdaptive Boostを有効にする場合には、「Liquid Freezer II」シリーズを選択することで電源回路の負担を軽減することができる。

総評:小粒でもインパクトを残した第2冷却装置の存在

「Liquid Freezer II – 360」は、株式会社サイズが正式に取り扱いを開始した「Liquid Freezer II」シリーズ中、最上位モデルにあたる。そして38mm厚で360mmサイズの大判ラジエターの威力は遺憾なく発揮され、現在流通するオールインワン型水冷ユニットの中でも、トップクラスの冷却性能を見せつけた。発光パーツが無いだけで、これほど無骨に見えるのかと思いつつ、たんたんと仕事をやってのける様はなんともスマートで、空冷で培った自作PCパーツの老舗ならではの安心感が漂う。

lf360_61_1024x768

ことのついでにARCTICの製品サイトをくまなく確認すると、時節柄ARCTICブランドのマスクが掲載されている事はさておき、国内市場でも販売された汎用VGAクーラーも掲載されていた。対応はGeForce RTX 2080までながら、冷却ファンの中央には最新ロゴがプリントされており、未だアップデートされている事を窺わせる。すでに需要のピークは過ぎているものの、今でも多くの熱心な自作派から、ARTCTIC=汎用VGAクーラーのイメージは抜け切れていないはずだ。

ARCTICの汎用VGAクーラーが一時市場を独占できたのは、熱源となるGPUだけでなく、周辺のチップまでを考慮。大小さまざまな小型ヒートシンクが付属し、トータルで冷却を行おうとする姿勢が信頼を高めたひとつの要因だろう。例えメーカー保証を失っても、換装するだけの価値があったのだ。

そして今回「Liquid Freezer II – 360」の検証を行ったが、GPUからCPUへと冷却する対象こそ異なるものの、熱源だけでなく周辺までを含めたトータルな冷却を目指す姿勢に共通点を見た。第2冷却装置:VRM冷却用ファンに、ARCTIC製汎用VGAクーラーの思想がしっかりと受け継がれている。

協力:株式会社サイズ
ARCTIC

  • << 前のページ
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5
  • 6
  • 7
  • 8
  • 次のページ >>
  • 前の記事
  • 記事一覧
  • 次の記事

RELATED ARTICLE 関連記事

  • # 1,600W電源が付属するハイブリッド冷却搭載GeForce RTX 3090 …
  • # ZALMAN、特殊ブレードの冷却ファンを備えたサイドフロークーラー「CNPS9X…
  • # Alphacool製オールインワン水冷を搭載した「ELSA GeForce RT…
  • # EK Water Blocks、水冷を美しく魅せる垂直設置用ブラケット「EK-L…
  • # GeForce RTX 3090 Ti Founders Edition専用ウォ…
  • # 0.2mmマイクロチャネル構造採用の高性能ウォーターブロックがThermalta…

CLOSE UP

  • 2022年7月7日
    【次に来るモノ】加熱と冷却どちらもOK!スマホ充電まで可能な超ハイテク弁当箱
  • 2022年7月6日
    WDの20TB HDDが完売必至の超特価
  • 2022年7月6日
    DDR5メモリの覆面特価に「Z690 Steel Legend」の限定値下げなど
  • 2022年7月6日
    Razerの人気デバイスがお買い得なサマーキャンペーン
  • 2022年7月6日
    Rapid IPSパネル採用の白いWQHDゲーミング液晶、MSI「G274QRFW」
WHAT'S NEWを見る

CLOSE UP

  • 2022年7月6日
    最新Core i9&RTX 3090 Tiのフルパワーでも揺るがない高コスパ大容量電源、FSP「Hydro GT PRO」
  • 2022年7月5日
    オタクの聖地「とらのあな」が創業の地・秋葉原から消滅。店舗事業縮小で秋葉原店Aが閉店
  • 2022年7月5日
    モトローラ、5,000mAhバッテリや3眼カメラ搭載スマホ「moto e32s」を21,800円で発売
  • 2022年7月4日
    最新世代のウォーターポンプを搭載するハイパフォーマンスオールインワン水冷、Deepcool「LS720」
  • 2022年7月2日
    輝くミラーボールが美しいオールインワン水冷、In Win「NR36」

LANGUAGE

RANKING

  • 1

    秋葉原PCパーツ系STAFFに聞きました。「リフレッシュレートはいくつですか?」

  • 2

    日本AMD、Ryzen 7 5700Xなど新CPU計5モデルの国内発売日と市場想定売価をアナウンス

  • 3

    最高5.50GHz駆動の”SPECIAL EDITION”、Intel「Core i9-12900KS」の実力検証

  • 4

    パソコン工房「超 新生活スタートセール」が本日よりスタート

  • 5

    RAPID IPSと37.5型曲面の豪華仕様ゲーミング液晶、MSI「Optix MEG381CQR Plus」を試す

BACK NUMBER

  • 2022年7月
  • 2022年6月
  • 2022年5月
  • 2022年4月
  • 2022年3月
  • 2022年2月
  • 2022年1月
  • 2021年12月
  • 2021年11月
  • 2021年10月
  • 2021年9月
  • 2021年8月
  • 2021年7月
  • 2021年6月
  • 2021年5月
  • 2021年4月
  • 2021年3月
  • 2021年2月
  • 2021年1月
  • 2020年12月
  • 2020年11月
  • 2020年10月
  • 2020年9月
  • 2020年8月
  • 2020年7月
  • 2020年6月
  • 2020年5月
  • 2020年4月
  • 2020年3月
  • 2020年2月
  • 2020年1月
  • 2019年12月
  • 2019年11月
  • 2019年10月
  • 2019年9月
  • 2019年8月
  • 2019年7月
  • 2019年6月
  • 2019年5月
  • 2019年4月
  • 2019年3月
  • 2019年2月
  • 2019年1月
  • 2018年12月
  • 2018年11月
  • 2018年10月
  • 2018年9月
  • 2018年8月
  • 2018年7月
  • 2018年6月
  • 2018年5月
  • 2018年4月
  • 2018年3月
  • 2018年2月
  • 2018年1月
  • 2017年12月
  • 2017年11月
  • 2017年10月
  • 2017年9月
  • 2017年8月
  • 2017年7月
  • 2017年6月
  • 2017年5月
  • 2017年4月
  • 2017年3月
  • 2017年2月
  • 2017年1月
  • 2016年12月
  • 2016年11月
  • 2016年10月
  • 2016年9月
  • 2016年8月
  • 2016年7月
  • 2016年6月
  • 2016年5月
  • 2016年4月
  • 2016年3月
  • 2016年2月
  • 2016年1月
  • 2015年12月
  • 2015年11月
  • 2015年10月
  • 2015年9月
  • 2015年8月
  • 2015年7月
  • 2015年6月
  • 2015年5月
  • 2015年4月
  • 2015年3月
  • 2015年2月
  • 2015年1月
  • 2014年12月
  • 2014年11月
  • 2014年10月
  • 2014年9月
  • 2014年8月
  • 2014年7月
  • 2014年6月
  • 2014年5月
  • 2014年4月
  • 2014年3月
  • 2014年2月
  • 2014年1月
  • 2013年12月
  • 2013年11月
  • 2013年10月
  • 2013年9月
  • 2013年8月
  • 2013年7月
  • 2013年6月
  • 2013年5月
  • 2013年4月
  • 2013年3月
  • 2013年2月
  • 2013年1月
  • 2012年12月
  • 2012年11月
  • 2012年10月
  • 2012年9月
  • 2012年8月
  • 2012年7月
  • 2012年6月
  • 2012年5月
  • 2012年4月
  • 2012年3月
  • 2012年2月
  • 2012年1月
  • 2011年12月
  • 2011年11月
  • 2011年10月
  • 2011年9月
  • 2011年8月
  • 2011年7月
  • 2011年6月
  • 2011年5月
  • 2011年4月
  • 2011年3月
  • 2011年2月
  • 2011年1月
  • 2010年12月
  • 2010年11月
  • 2010年10月
  • 2010年9月
  • 2010年8月
  • 2010年7月
  • 2010年6月
  • 2010年5月
  • 2010年4月
  • 2010年3月
  • 2010年2月
  • 2010年1月
  • 2009年12月
  • 2009年11月
  • 2009年10月
  • 2009年9月
  • 2009年8月
  • 2009年7月
  • 2009年6月
  • 2009年5月
  • 2009年4月
  • 2009年3月
totop

hermitage akihabara

https://www.gdm.or.jp

  • twitter
  • facebook
  • RSS
GdM
  • レビュー
    • インタビュー
    • 一点突破
    • 使ってみた
    • 撮って出し
    • 特別企画
  • ニュース
    • リリース 国内
    • リリース 海外
    • BTO
    • モバイル
    • 募集
    • イベント
    • 業界動向
    • 価格改定
    • 見出し斜め読み
    • キャンペーン
    • 障害情報
    • BTO
    • オーディオ
    • ガジェット
    • ディスプレイ
    • デスクトップPC
    • ノートPC
    • 入力デバイス
    • 携帯端末
    • その他
  • エルミタ取材班
    • その他
    • イベント 取材
    • コレオシ
    • ボイス
    • 取材ネタ
    • 展示会
  • 特価品情報
  • アキバ価格表
  • データベース
  • ショップリスト
  • エルミタージュ秋葉原とは
  • 情報・リリース窓口
  • 広告掲載希望のお客様へ
  • お問い合わせ
  • 制作物一覧
Copyright © 1997-2022 GDM All rights reserved.