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最終更新日 2026年6月6日 12:00

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エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1012

これで全てが分かる。Antec「Dark Cube」徹底解説

2021.06.19 更新

文:撮影・エルミタージュ秋葉原編集部 松枝 清顕

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Antec PCケース

オールインワン型水冷ユニットを搭載してみる

大型サイドフロー型CPUクーラーが搭載できるほどのスペースはあるものの、今回はオールインワン型水冷ユニットを搭載してみた。ちなみに資料には搭載可能クーラーの一例として、Noctua「NH-U12A」(全高158mm)、Cooler Master「V8 GTS」(全高166.5mm)、Cooler Master「MasterAir MA620M」(全高165mm)が挙げられている。いずれも最新モデルではないが、Antecの自信の表れと言えよう。

なお搭載テストにはAntec「Neptune 240 ARGB」を用意した。現在、Antecの冷却機器はオールインワン型水冷ユニットが主流で、Neptune ARGBシリーズは2020年1月より国内市場での販売が開始されている。240mmサイズラジエターを備える製品だけに、前面に120mmファン2基とラジエターを固定する事になる。

darkcube_73_1024x768

インナーシェルのフレーム状態は、オールインワン型水冷ユニットを組み込むには実に都合がいい。CPUソケットにウォーターブロックを先に固定し、ラジエターと冷却ファンをシャーシにネジ留めする手順だが、側面も上部も”風通しがいい”ため、仮押さえしたりドライバーを使ったりといった作業が、ストレスなく進む。なおボトムカバーの前寄りは大きくカットされているため、ラジエターの設置やウォーターチューブの取り回しにも邪魔にならない。近頃のPCケースなら、オールインワン型水冷ユニットが搭載されるであろう事は大前提として設計されているはず。「Dark Cube」も例外ではなく、組み込まれる準備は万端に整っていた。

darkcube_74_1024x768
冷却ファンはシャーシ前面、ラジエターはシャーシ背面になる格好でネジ留めを行った。もちろんアウターフレームの前面に冷却ファンがぶつかる事はない
darkcube_70_1024x768 ボトムカバー前寄りは実測で幅約150mm、奥行き約150mmにカット。ラジエターの設置には十分なスペースが設けられている

グラフィックスカードを搭載してみる

魅せるPCケース「Dark Cube」は、グラフィックスカードを強化ガラス製トップパネルから露出する“Top GPU Showcase”を採用。象徴的なギミックとして、構成パーツの中で最も華があるグラフィックスカードが大いにアピールできる仕掛けだ。

搭載テストにはMSI「GeForce RTX 2060 GAMING Z 6G」を用意。デュアルファン仕様の「TWIN FROZR Thermal Design」を備え、長さは247mmの2スロットデザイン(52mm厚)の前世代モデルだ。有効スペースは最大330mmだけにまったく問題がないチョイスだろう。

darkcube_75_1024x768

搭載方法はイマドキ珍しい工具いらずのツールフリー仕様。全4段の拡張スロット左手にあるステイは2本のハンドスクリューで固定されており、これを外すと4本のピンが装備されている。これが拡張スロット金具を固定するネジの代わりとなり、使用しないスリット付き拡張スロット金具2本と共に、まとめて固定できる。

darkcube_78_1024x768 darkcube_79_1024x768
拡張スロット金具2本とグラフィックスカード2スロット分をまとめて固定。各々バラバラだけに、一定箇所で静止してくれないだけに、作業にはちょっとしたコツが必要だった

1kg近いハイエンドグラフィックスカードをツールフリーで固定する事で、やや不安に思うかもしれない。確かにインチネジでガッチリ固定するより心許ない点は否めないが、それでも実際に搭載してみたところガタツキやグラツキは一切なく、思いのほかしっかり固定できている。工作精度の確かさも手伝って、側面のプレートによる固定方法も悪くない。

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インナーシェルは天井が開放状態だけに、ストレスなくカード自体をしっかり持って支える事が可能。装着作業ではいいことづくしだ
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補助電源ケーブルはボトムカバー前方のカット部分に垂らすケーブルマネジメント。他に方法があるかもしれないが、電源ユニットとケーブルを最短で結ぶルートとしては無難な選択だろう
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さすがに有効スペース330mmに247mmのグラフィックスカードを搭載したところで、なんら問題が無い
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強化ガラスは両サイドパネル同様色が濃いため、輝度の低いイルミネーションはややおとなしく見えるだろう

総評:ズバリ組み込み易さはトップクラス

正直なところ、当初は対応フォームファクタに疑問だった。勝手な解釈だが、Cube型PCケースといえばMini-ITXが定番で、MicroATXではどうしてもコンパクトに収める事はできない。やはりATXミドルタワーPCケースの対極としてのCube型は、小さくなくてはいけない。そう、Cube型=小型という筆者が勝手に決めた常識から逸脱する「Dark Cube」は、正直、やや気が進まない部類のPCケースだった。

darkcube_82_1024x768

しかし細部を見ていくうちに(大きさだけは、そうやすやすと馴染めなかったものの)、想像以上に見どころ満載の製品である事に否が応でも気付かされる。やはり象徴的なのはアウターフレームとインナーシェルの分離だろう。マザーボードトレイを引き出せるATXミドルタワーPCケースは過去多く存在したものの、外装をすっかり抜け殻状態にでき、ベンチマークテスト用にでも使えそうなフレームが独立する機構は、このサイズが限界だろう。なにより組み込みがしやすいし、PCを司る構成パーツ全部がゴッソり引き抜ける点は、メンテナンスや小物の追加、さらに大掛かりな拡張まで難なくやってのけるはずだ。

darkcube_60_1024x768

他方、見方によっては決して安くはない売価から「これくらいはやってもらわなければ困る」という声もあるだろう。PCパーツの高騰から、すっかり食指が動きにくい昨今の自作PC市場だが、それだけ自作派のシビアなジャッジの中でも、ひと味違う良いPCケースと言わしめるだけの説得力は詰め込まれている。

darkcube_83_1024x768b

組み込みセッションを終え、さすがに大きさには馴染んできた。あとは平行四辺形の外観が受け付けるかどうか。一筋縄ではいかないのが「Dark Cube」の個性なのだ。

協力:Antec
株式会社リンクスインターナショナル

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