• 編集部
  バンドルネーム「ひよひよ」の由来を教えてください。
• ひよひよ氏
  学生時代によく使っていた「ひよる」という言葉からとりました。暇さえあればプログラムばかり書いていた。そんな学生生活の中で思いついたネーミングをそのまま使っています。

「CPU-Z」にどうしても勝つことができなかった

• 編集部
  なぜベンチマークソフトを開発しようと思ったのでしょうか。
• ひよひよ氏
  Windows用ベンチマークの草分け的存在でもある「WindSock」に感動したのがきっかけです。その後、本気でベンチマークの開発をしようと考えた時に主流だった「WCPUID」や「HDBENCH」にも影響を受けています。特に「WCPUID」は、日本人が開発したアプリケーションが世界に通用することを示してくれた。

ひよひよ氏のソフトウェア開発に大きな影響を与えたという「WCPUID」（左）と「HDBENCH」（右）。残念ながらいずれもすでに更新は停止している

• 編集部
  今年で20周年を迎えた「Crystal Dew World」ですが、記念すべき第1弾は総合ベンチマークソフト「CrystalMark」でした。
• ひよひよ氏
  大学4年から修士2年にかけて、総合ベンチマークソフト「CrystalMark 06」「CrystalMark 08」「CrystalMark 2004」をリリースしました。3D系のベンチマークにも憧れましたが、独学では難しい。オンラインのベンチマークランキングがあれば世界中のユーザーが持つPCと性能比較ができるのではないかと考えて開発しましたが、残念ながらそこまでは普及しませんでした。

• 編集部
  CPUの情報を表示する「CrystalCPUID」もリリースしていました。
• ひよひよ氏
  実は「CrystalCPUID」が本命でした。当初から世界一のCPU関連ソフトウェアを目指して開発をしていましたが、「CPU-Z」にどうしても勝つことができなかった。

• 編集部
  その理由は。
• ひよひよ氏
  最大の理由は、マルチコアCPUの登場によって情報取得の難易度が飛躍的に上がったことです。動作クロックの測定すら難しい状況でした。実際の動作環境が用意できれば、解析をすることができましたが、社会人になったばかりだったため、すべてを購入する経済的な余裕もありませんでした。

• 編集部
  「CrystalMark」は、未だに使われていますね。編集部でもAtom系のプロセッサを検証するときには使用します。
• ひよひよ氏
  完全に開発が終わっているので、想定外ですが、ありがたいことですね。

「CrystalMark」もすでに更新は停止しているが、Windows 10の環境でも動作させることができた