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最終更新日 2026年6月27日 12:19

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エルミタ的業界インタビュー Vol.29

圧倒的シェアを誇るオールインワン水冷ユニットメーカー Asetekに聞く「水冷あれこれ」

2016.10.09 更新

文:GDM編集部 Tawashi

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BTO
  • Mitch氏
    ある意味、転換期だったのは確かです。現在CPUは低発熱の方向へ向かっています。しかしながらGPUは違う。性能は上がる一方ですが、同時に発熱の問題も抱えています。今後しばらくは、GPUの効率的な水冷がテーマになるとAsetekでは考えています。
サイコムがオリジナルで水冷化させたGeForce GTX 1080。詳細についてはエルミタ的速攻撮って出しレビューに詳しいので参照してほしい
  • 編集部
    グラフィックスカードもオールインワン水冷モデルがいくつか発売されていますが、今後はこの流れが加速するでしょうか。
  • Mitch氏
    一概に全てが水冷になるとは思いません。ご存知のようにグラフィックスカードメーカーも、空冷クーラーの開発には非常にコストをかけています。ただ、今よりは確実に水冷モデルが増えると考えています。効率的に冷却でき、かつ静かですからね。
  • Jeff氏
    Asetekとしては、できるだけのサポートはしたいと考えています。グラフィックスカードベンダーは、GPUの冷却に対して今まで蓄積したものがあり、ノウハウも持っています。そのため、水冷化の際も比較的スムーズに対応できるようです。
「COMPUTEX TAIPEI 2016」で公開された水冷・空冷ハイブリッド仕様のGeForce GTX 1080、EVGA「EVGA GeForce GTX 1080 HYBRID」はAsetekが冷却を担当。すでに販売もスタートしている

気になるメンテナンスフリー、一番重要なパーツは・・・?

  • 編集部
    オールインワン水冷ユニットを構成するパーツを大きく分けると、ポンプ、水冷ヘッド、チューブ、ラジエターになります。単刀直入にお尋ねしますが、この中で最も重要なパーツはどこですか。
  • Mitch氏
    ポンプです。冷却性能を追求するだけなら簡単ですよ、パワーを上げればいいので。ただしそれではノイズレベルが上がり、耐久性も短くなる。そこで冷却性能を維持しつつ、静音性と耐久性のバランスを探るのが、製品化する際に一番のポイントになります。
  • 編集部
    以前、CORSAIRにインタビューした際にお聞きしたのですが、水冷化普及のカギとして重要なポイントが水漏れ対策だったと。Asetekはどのように取り組んできたのでしょう。
プライベートではゲーマーで、最近はOverwatchにハマリ中。今はGeForce GTX 980なので、近日中にEVGAの水冷・空冷ハイブリッド仕様のGeForce GTX 1080「GTX 1080 FTW HYBRID GAMING」を購入予定とのこと。なおPCケースはNZXT「H440」
  • Mitch氏
    電化製品のスイッチを入れる時に漏電の心配をする人はいないですよね。オールインワン水冷ユニットも同じで、使う時に水漏れの心配など考えもしない。そういった製品を作りたいという思いで取り組んでいます。ですから、たとえ競合する他社の水冷ユニットでも、水漏れによる回収といったニュースを聞くと非常に残念です。ユーザーに与える印象はメーカーに関わらずいいものではありませんから。
  • 編集部
    オールインワン水冷ユニットの多くはメンテナンスフリーを謳っていますが、例えば、CORSAIRの「H50」を使うユーザーは発売から5年~6年は経っていることになります。交換の目安はあるのでしょうか。
  • Mitch氏
    それぞれの環境で使用頻度も異なるためコレといった期限はないですが、PCパーツですので経年劣化はします。あくまで目安ですが、5年以上経っているなら交換したほうがいいでしょう。ただし、これは他のPCパーツも同じですよね。CPUやマザーボード、HDD、グラフィックスカードをある程度の年月で交換するように、オールインワン水冷ユニットも定期的に交換する事を勧めます。
発売は今から6年前。2010年8月のエルミタ的速攻撮って出しレビューでお伝えしたCORSAIR「H50」。オールインワン水冷ユニットの先駆けとなったモデルながら、使い続けている人は交換も考えたほうがよさそうだ
  • 編集部
    もう少し詳しく聞かせてください。一番早く劣化するパーツはどこでしょうか。
  • Mitch氏
    クーラント液の蒸発です。設計段階ではできるだけ蒸発しないようにするのが課題ですが、やはり数年経つとクーラント液は減り、結果的にパフォーマンスに影響を与えます。ここでポイントになるのが、チューブに使うゴムの素材(エチレンプロピレンゴム)です。
  • Jeff氏
    曲げたり長時間固定したりしても固くならず、ひび割れを起こさないなど実に多くのテストを実施しています。ゴム素材の調合が難しいのですが、最新世代のオールインワン水冷ユニットで採用したチューブは、開発に18カ月かかっています。それだけチューブは重要なパーツです。
  • 編集部
    話は少し変わりますが、ラジエターのファンは必要ですか。例えばTDPが35W程度のCPUであれば、ファンレスが可能になるのかなと。
  • Mitch氏
    我々が提供しているモデルでも、35WクラスのCPUであればファンレス動作は可能です。しかし冷却パフォーマンスは良くない。製品化するためには、よりパフォーマンスの上がるラジエターやチューブ、クーラント液を開発する必要があり、結果的にコストが増えることになります。ファンを付けていたほうが冷えるうえ、安く提供できるということです。
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オールインワン水冷ユニットを普及させた影の功労者
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