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最終更新日 2026年7月5日 21:00

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エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.419

これで全てが分かる。Antec「S10」徹底解説

2015.06.20 更新

文:GDM編集部 松枝 清顕

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Antec PCケース

水冷ユニットを搭載してみる

次に水冷ユニットを搭載してみよう。ハイエンド志向が強い「S10」だけに、DIY水冷といきたいところだが、今回は以前詳細検証をお届けしたAntecのオールインワン水冷ユニット「Kuhler H2O 1250」を用意した。240mmサイズラジエターを備えた「Kuhler H2O 1250」は、ポンプを冷却ファンの中心部に移動。一般的なオールインワン水冷ユニットよりもスペースを要する、少々特殊なモデルだ。
 まずトップ部に標準搭載される140mm口径ファン2基を外し、マザーボードまでの距離を測ったところ実測約175mmだった。「Kuhler H2O 1250」はラジエター+冷却ファン+ポンプの高さが約90mm(一般的には50mm強)だが、まったく問題としない。

トップパネルとマザーボードまでの距離は、実測約175mm(Antec「P100」は実測約65mm)。一般的なミドルタワーPCケースに比べ、かなりゆったりと設計されており、グロメット付きのスルーホールまで装備されている
240mmサイズがコンパクトに見えるほどの広い空間。ぜひフロント部に360mmサイズラジエターをマウントさせた、本格的DIY水冷にも挑戦してほしい

電源ユニットを搭載してみる

電源ユニットの搭載テストには、Antec「HCP-850 PLATINUM」を用意した。容量850Wの80PLUS PLATINUM認証モデルで、奥行きは190mmのフルモジュラータイプだ。
 実際に搭載してみたところ、奥行き200mmまでのサポートを謳うだけあり、190mmの「HCP-850 PLATINUM」は難なく収めることができた。なお搭載方法は2つのクッションマウントに電源ユニットを載せ、背面からインチネジで固定する基本的なスタイルが採用されている。

画像ではわかりにくいが、電源ユニット上部の天板にもグロメット付きスルーホールがあり、「メインM/Bチャンバ」方向へケーブルを内部から引き回す事ができる
奥行き190mmの電源ユニットを搭載すると、2.5インチシャドウベイの側面プレートまでの距離は実測約65mmほどの空きスペースができている。公称200mmとされているが、かなりのマージンが残されている事が分かる

グラフィックカードを搭載してみる

GPUのアーキテクチャ刷新により、ひと頃に比べ、とてつもなく長い基板のグラフィックスカードは鳴りをひそめつつある。そんな現状を考慮してか、大型PCケースながら拡張カード有効スペースは公称317.5mmまでのサポートに留められている。むやみに広い空きスペースを確保するのではなく、全体寸法に対してのバランスが”適正に取られている”という解釈が正しいだろう。さらにグラフィックスカードの延長線上に位置し、120mm口径ファンとの間にある、グロメット付きのスルーホールを有効に使うには、公称310mm程度のグラフィックスカードは都合がいい。

奥行き270mmのグラフィックスカードを搭載したところ、実測約60mm程度の空きスペースが確保できている。公称値はだいぶ控えめだが、現行ハイエンドGPU搭載モデルの多くが搭載できるだろう

CPUクーラーメンテナンスホール

最後にCPUクーラーメンテナンスホール(カットアウト)の様子をチェックしておこう。マザーボードトレイのカット部は、実測で幅約220mm、縦約140mm(最大部約148mm)だった。

搭載テストではGIGABYTE「GA-X99-UD7 WIFI」を使用。CPUソケット左右に各4本のメモリスロットを備えた、Intel X99 Expressマザーボードだが、メンテナンスには十分のカットサイズである事が分かる

Antec「S10」が目指すもの

今年はじめにリリースされた「P380」が当面、フラッグシップPCケースの役割を担うものだと思っていた。しかし今年の「COMPUTEX」で披露し、間髪入れず6月には市場に投入するという「S10」のスピード感。これほど凝った設計のPCケースがすぐに発売できるはずはなく、攻勢を掛けてきたAntecの戦略スケジュールは着々と進行しているといった感を抱く。

とはいえ「P380」に比べて倍以上という価格は飛び抜けており、Antecに限らず自作PCケースカテゴリの中では、最も高価な部類の製品といえるだろう。しかしそれだけの説得力は感じられるのが「S10」だ。
 開閉アクション、特に全開時の姿が象徴的なフレンチドア(観音開き)タイプの4mm厚アルミ製サイドパネルはいかにも重厚で、おのずと取り扱いが丁寧になってしまうほどのラグジュアリー感は堪能できる。ともすれば時代に逆らうプロダクトというイメージもあるだろう。しかし数年単位ぐらいでは色褪せないであろう設計や完成度は、俗に言う”長く使えるPCケース”としての資質は十分であり、Antecのターゲットもその辺りにあるのではないだろうか。

価値観は人それぞれだけに、決めつける事は避けたい。しかし自作派なら一度はこんなPCケースを「少々頑張って」でもチョイスしてみてはどうだろう。自作PCに対する思い入れが”ちょっぴり”変わってくるかもしれない。


協力:Antec
株式会社リンクスインターナショナル
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