エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1345
2023.10.12 更新
文:撮影・編集部 松枝 清顕/池西樹(テストセッション)
受熱ベース部には銅製コールドプレートを採用し、鏡面仕上げの表面は実測で40mm四方。最も厚い部分は16mmで、CPUからの熱を吸い上げる。ここにφ6mmヒートパイプが6本貫通し、CPUの熱を常時移動させ、アルミニウム製放熱フィンに拡散。CPUクーラーにおける冷却サイクルで最も重要なポイントがココだ。
受熱ベースプレートおよびヒートパイプは腐食を防止するニッケルメッキ処理済み。機能性だけでなく見た目にも美しい |
最厚部約16mmの受熱ベースプレート。上部には予め台座固定用のプレートがネジ留めされ、スプリングネジが左右に装着されている |
φ6mmヒートパイプは合計6本で構成。ロープロファイル型CPUクーラーとは言え、ハイエンド志向のサイドフロー型CPUクーラーと同じ太さ&本数で構成されている。均一に並ぶヒートパイプは隙間無く受熱ベースプレート(銅製コールドプレート)に密着され、CPUからの熱をアルミニウム製放熱フィンに満遍なく拡散させている。近頃のCPUクーラーはどれもフィニッシュが美しいだけに、見た目では冷却性能は判断がつきにくいが、果たしてAN600はどうだろう。
搭載ファン「FT120-15」は120mmで15mm厚。フレームの四隅には防振ゴムが装着済みで、ヒートシンクには4本のネジで固定されている。ブレードは薄型15mm厚とあってややひねりを利かせた計9枚羽で構成されている。
軸受けはFluid Dynamic Bearingの3相6極モーターを採用。高い冷却性能とノイズの低減が特徴とされている。詳細スペックを確認すると、回転数は500~1,850rpm±10%のPWM対応で、騒音値は最大24.4dBA、風量は最大61.56CFM、静圧は最大1.97mmAqで、定格電圧はDC12V、定格電流は0.27A、消費電力は3.24Wとされ、ホワイトLEDが内蔵される。
なおAN600には減速ケーブル「Low-Speed Adapter(LSP) 」が付属。これを接続すると、回転数は500~1,250rpm±10%となり、騒音値も20dBAに調整が可能。ただし風量は41.51CFM、静圧は1.19mmAqにそれぞれ低下する。搭載CPUの発熱量を見極め、任意で導入を選択すればいい。
コネクタは4pin(PWM)で、ケーブル長は実測で約250mmだった |