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最終更新日 2026年10月5日 19:19

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エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.280

ENERMAX「LIQTECH 120X」分解

2013.11.18 更新

文:GDM編集部 松枝 清顕

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水冷

「LIQTECH 120X」を分解してみる

オールインワン水冷ユニットを構成する、ポンプ一体型ウォーターブロック、ラジエター、冷却ファン、そしてチューブに至るまで、全てのチェックが完了した。通常ならばこの後にテストを始めるところだが、今回は趣向を変え、禁断の分解に挑戦してみたい。
 今さらお断りするまでもなく、オールインワン水冷ユニットはメンテナンスフリーで設計されているため、設置後は製品寿命まで手間いらずで使用できる。水冷で最も取り扱いに注意が必要なクーラント液が予めユニット内に封入されているおかげで、誰でも手軽に使用できるワケだ。一方で出荷状態での水漏れ対策が万全なだけに、メーカーはいかなる改造行為も認めてはおらず、2年の製品保証はツルシ状態での使用が条件だ。
 そもそもクーラント液の補充ができないように設計されているため、ネジ類を外して液漏れを起こせば、たちまち使用不能になる。つまり分解になんらメリットはない。今回の試みはあくまでイレギュラーであり、事前にメーカーおよび代理店には了解を得ている。内部を見たい欲求は本稿で満たし、くれぐれも真似をしないで頂きたい。

オールインワン水冷キットの改造行為は、製品保証対象外になるだけでなく、クーラント液漏れの原因になる可能性があります。構成パーツにダメージを与える可能性が高いため、絶対に行わないでください。

禁断の分解作業開始

分解厳禁のオールインワン水冷ユニットだが、よく見ると多くのネジが剥き出しになっている。その殆どにヘクサロビュラタイプのネジが使用されていた。高いトルク伝達性で知られ、精密機器ではよく使われるネジだが、一方で簡単に外す事ができないため、この手の製品には都合がいい。
 何はともあれ、まずはポンプ一体型ウォーターブロックからバラバラにしていこう。

LIQTECH 120X
銅製ベースプレート(受熱ベース)面にあるネジは合計8本。ポンプが内蔵される本体部との固定用である事は容易に想像できる。なお作業前に、標準では取り付け済みのIntel用クリップは外しておくとしよう
LIQTECH 120X
Intel用クリップを外すと、側面には異なる2個のネジが姿を現した。なお径の大きいネジは、片側に1個だけ固定されている
LIQTECH 120X LIQTECH 120X
ヘッド部の大きいヘクサロビュラタイプネジを外してみる。この時点でクーラント液が漏れてくる事は無い。どうやらこれは、エア抜き用のネジらしい。ちなみにネジの周りにはパッキンが装着されていた

禁断の分解作業がスタートしたワケだが、この後はいよいよベースプレートにある8本のネジを外していく。念入りなネジ本数からも分かるように、この中にはまさにクーラント液が閉じ込められているだろう。つまりネジを外した時点で、封入されたクーラント液が漏れ出す事を意味する。そこでここからはトレイを用意し、液漏れ対策を行った上で作業を進めていこう。

ベースプレート部8本のネジを外す

用心深く取り付けられた8本のヘクサロビュラタイプネジを、専用工具を使いひとつずつ丁寧に外していく。タルに剣を刺し、ハズレを引くと黒ひげの人形が飛び出す玩具さながら、どのネジを外した時点からクーラント液が漏れ出すのか、にわかに緊張感が増してくる場面だ。ジワジワ漏れ出すのか、はたまた内圧で一気に噴出するのか。一連の作業で最初の山場を迎える。

LIQTECH 120X
ベースプレートには、ヘクサロビュラタイプネジのヘッドに合わせ、皿もみ加工が施されている。セオリー通り、対角線毎にネジを1本ずつ外していくと、全てのネジを取り外しただけでは、クーラント液が漏れ出すことはなかった
LIQTECH 120X
ウォーターブロック本体にはめ込まれているベースプレートを、マイナスドライバーでこじ開けると、じわじわクーラント液が漏れ出した
LIQTECH 120X
適当なところで、ベースプレートをウォーターヘッドから完全に分離させる。クーラント液は無臭で、色はオレンジに近い黄色といったところだろうか
LIQTECH 120X
ラジエターを持ち上げ、内部やチューブ内に溜まっているクーラント液全てをトレイに出してみる。おおよそ3分程度で作業は完了した

特許取得「SCT」(Shunt Channel Technology)観察

ベースプレートを外したところで、特許取得「SCT」(Shunt Channel Technology)をじっくり見ていこう。分解しなければ普段はお目に掛かることがないベースプレートの裏面には、ヒートシンクのようにフィンが装備されている。この四角い固まりの中央部には縦に溝が設けられており、クーラント液の流れを作りだす。滞留を排除する事で通常よりも効果的な熱伝導と冷却性能向上が図られているというワケだ。

LIQTECH 120X
通常見ることができないベースプレートの裏面。「LIQTECH 120X」の特徴である
「SCT」の構造をじっくり見ておこう
LIQTECH 120X LIQTECH 120X
縦30mm、横28mmのヒートシンク(フィン)中央部には、約2mm幅で溝が設けられている。これが「SCT」のキモとなる部分で、クーラント液の流れを加速させ、冷却性能向上に貢献する。なお製造方法はスカイブフィンタイプで、最厚部は実測約6.5mmだった
LIQTECH 120X
CPUと接触するベースプレートの表面。銅板自体は実測1.5mm厚で、ピカピカに磨かれた綺麗な作りだった
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ポンプ一体型ウォーターブロックも可能な限りバラす
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