エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1534
2025.04.30 更新
文:編集部 絵踏 一/撮影:松枝 清顕
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玄人志向「KURO-AIOWC360/V2」 市場想定売価税込14,480円前後 製品情報(玄人志向) |
オールインワン型水冷ユニットの“個性”を表現する手段として、もはや定番となっているのが鮮やかなLEDだ。冷却ファンだけでなく、ウォーターブロックにもイルミネーションを内蔵。中にはシステム情報のモニタリングができるギミックを備えるモデルもあり、魅せ方のバリエーションは年々多彩になってきている。
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玄人志向から2月に発売された「KURO-AIOWC/V2」シリーズ。スタンダードなLED搭載モデルだけでなく、まったくLEDを搭載しないバリエーションをラインナップしている |
しかし今回取り上げる玄人志向の「KURO-AIOWC/V2」シリーズは、そうした風潮とは真逆のコンセプトをもつオールインワン型水冷ユニットだ。もちろんある種の“たしなみ”としてARGB LED搭載モデルをラインナップしているものの、注目はファンにもウォーターブロックにも一切LEDを搭載しない“LED無しモデル”が存在すること。
しかも興味深いことに、シリーズ中の売れ筋はLED無しモデルの方だという。LED搭載が当たり前の時代にあって、LEDを一切搭載しない水冷ユニットの選択肢は数えるほど。ガラスパネル非搭載ケースのユーザーや、はたまたLEDなしの硬派(?)な構成を好む人にとって、飾り気のないLED無しモデルこそニーズにピッタリハマる水冷ユニットというわけだ。
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さて、ここで今回の主役である「KURO-AIOWC360/V2」の仕様をチェックしておこう。シリーズはラジエーターサイズ(240mm/360mm)とLEDの有無で合計4モデルをラインナップしているが、その中における“360mmラジエーターを採用するLED無しモデル”という位置付けだ。
製品の中核をなすラジエーターとポンプユニットは、信頼性に定評のあるAsetek製。そしてラジエーターに3基が取り付けられる冷却ファンには、一般的な(ダブルボールベアリングの)ファンに比べて静音性と耐久性に優れる120mm FDBファンが採用されている。
なお、対応ソケットはIntel LGA1851/1700/1200/115x、AMD Socket AM5/AM4。新旧の主要ソケットを網羅するマルチプラットフォーム仕様だ。
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また単なるスペック以外の好ましい要素として、製品のWebページにかなり内容のしっかりした日本語マニュアルが用意されている点が挙げられる。初めてオールインワン型水冷ユニットを組み込む場合にも頼もしく、「初心者向けにもオススメしやすい」と語るショップ店員も多い。
さらに実勢売価は、360mmラジエーター搭載の水冷ユニットとしてはだいぶお手頃な税込13,000円前後。LED非搭載モデルでは最安クラスの製品と言ってよく、なるほど売れ筋になるのも分かる気がする。
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「KURO-AIOWC360/V2」の姉妹モデルと言える「KURO-AIOWC360L/V2」。360mmラジエーターを搭載するほか、ファンとウォーターブロックにARGBを内蔵している |