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エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.871

ハイエンドIntel Z490マザー文句なしの筆頭格、ASRock「Z490 Taichi」検証

2020.05.21 更新

文:松野 将太/撮影:松枝 清顕

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ASRock Intel マザーボード
第10世代Intel Coreプロセッサの登場に合わせて、新チップセット「Intel Z490」搭載マザーボードが各社から販売開始となった。ASRock Incorporation(本社:台湾)の主力製品のひとつ「Z490 Taichi」は、合計15フェーズのCPU電源回路、最新のWi-Fi 6に対応する無線LAN機能、次世代プロセッサの登場を見越してのPCI-Express4.0対応など、ハイエンドモデルにふさわしい豪華仕様を誇る要注目モデルだ。さっそく、その実力を検証してみよう。
z490taichi_001_1024x768
ASRock「Z490 Taichi」 市場想定売価税抜45,400円(5月20日発売)
製品情報(ASRock)

尖った独自機能と万能の高スペックを兼ね備えるハイエンドモデル

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新チップセットのIntel Z490。正式サポートするメモリクロックが2,933MHzに上昇したほか、Wi-Fi 6および2.5ギガビット有線LANのサポートが追加されている

本題に入る前に、Intel Z490チップセットと搭載マザーボードの特徴について軽く触れておこう。第10世代Intel Coreプロセッサは、CPUのサイズこそこれまでと変わらないが、ランド(接点)の総数が増加しているため、従来のマザーボードとは互換性がない。新CPUを使用するためには、新ソケット「LGA1200」を採用したIntel Z490チップセットをはじめとした、Intel 400シリーズチップセット搭載製品を合わせて購入する必要があるわけだ。なお、CPUクーラーの取り付け機構に変更はないため、市場にある多くのCPUクーラーを利用できる。

また、Intel Z490チップセット自体は従来のIntel Z390の特徴をほぼ継承している。変更点は、正式サポートするメモリクロックが2,666MHzから2,933MHzとなり、Wi-Fi 6および2.5ギガビットLANのサポートが追加された程度だ。

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ベースクロックを高めることで平均的なパフォーマンスの底上げを図るASRock独自機能「Base Frequency Boost(BFB)」。たとえば「Core i9-10900」のベースクロックは2.6GHzだが、電力の上限値であるPower Limitを(温度状況を見つつ)引き上げることで、上位SKU「Core i9-10900K」に並ぶベースクロック3.7GHzを実現できるとしている

ともすれば新たな特徴を打ち出しづらそうなものだが、ASRockのIntel Z490マザーボードの場合、製品に独自の機能を持たせる“ASRockらしさ”とも言うべき試みにより、他社にない特色を発揮することに成功している。そのひとつが、OC非対応のCPU使用時に電力制限のリミットを調節し、本来よりも高いベースクロックを実現する「Base Frequency Boost(BFB)」だ。これにより最大ブーストクロックは据え置きのまま、平均的なパフォーマンスが向上するため、いわゆる“K付き”ではないCPUを使用するユーザーにとっては大きなメリットとなる。実際にベースクロックがどの程度上昇するかは冷却システムによるようだが、コスト以上の性能を求めるなら極めて魅力的な選択肢となり得るだろう。

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ASRockのIntel Z490マザーは、次世代プロセッサと組み合わせた場合に限り、PCI-Express4.0にも対応可能。次世代プロセッサの詳細が明らかになっていない段階ではあるが、世代をまたいで長く使えるマザーボードとなっている

もうひとつ独自の特色と言えるのが、次世代プロセッサと組み合わせた場合のPCI-Express4.0への対応だ。そもそも第10世代Intel CoreプロセッサはPCI-Express3.0までをサポートするわけだが、ASRockのIntel Z490マザーボードはすべての製品にPCI-Express4.0用の外部クロックジェネレータを搭載。未発表の次世代プロセッサと組み合わせた場合にこれを有効化するとしている。後の世代まで見越した対応により、長いスパンで活用できる製品となっているわけだ。次世代プロセッサについては現時点で公式発表がないものの、世代更新時のCPUの乗せ換えを考えている場合は検討に値するだろう。

z490taichi_005_1024x768 「Z490 Taichi」のパッケージ。フロントが片開きになっており、マザーボード本体が見える

計10製品をラインナップするASRockのIntel Z490マザーボードだが、「Z490 Taichi」はオーバークロッカー向けのハイエンドモデルだ。最上位モデルとしては「Z490 AQUA」が控えているものの、そちらは原稿執筆時点で発売日がアナウンスされておらず、現時点では本製品がASRockの最上位モデルとなる。

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電源回路には「Dr.MOS」や、2オンス銅箔層基板を採用
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Dr.MOSは95%と非常に高い電源変換効率を実現。「Z490 Taichi」では15フェーズの電源回路を構成
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トリプルファン仕様のアクティブMOSクーラーを搭載することでVRM部の冷却を補助

第10世代Intel Coreプロセッサは最大10コア、TDP125Wと多コア・高電力ぶりが大きく注目されているが、「Z490 Taichi」はこれに対応するため、15フェーズの堅牢な電源回路を構成。ハイエンド製品ではお馴染みの「Dr.MOS」や「Premium 60A Power Choke」などの高品質コンポーネントを採用している。加えて、VRM部には冷却用のアクティブMOSファン3基を標準装備。これはCPUの発熱増加に伴い水冷環境の導入が増えることを想定したもので、ファン非搭載時に比べ、VRMやPCBで最大15℃ほどの温度低下が可能とのこと。基板は「X570 Taichi」などでも採用されている2オンス銅箔層基板で、こちらも放熱性の向上に寄与している。

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PCI-Express対応のM.2スロットは3箇所すべてに「Unbeatable Heatsink Armor」を用意。最上段のM.2_4スロットは次世代プロセッサでPCI-Express4.0に対応可能だ。またPCI-Express(x16形状)スロットはすべてが金属補強されている

M.2スロットはすべてが「Unbeatable Heatsink Armor」に覆われており、どのスロットを利用しても安定した冷却が可能。金属補強したPCI-Express(x16形状)スロット「Reinforced Steel Slot」、USB 3.2 Gen2より2倍高速となる約20GB/sでの通信が可能な「USB 3.2 Gen2x2 Type-C」ポートの採用、定評あるESS製のDAC「ESS 9218」を使用したオーディオ回路など、最新マザーボードのハイエンド帯にふさわしく隙のない仕様を揃えている。

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有線LANは「Dragon 2.5Gb/s LAN」とギガビットLANの2段構えだ
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対応端末が徐々に増えてきたWi-Fi 6(802.11ax)通信が可能な無線LAN機能も搭載

ネットワークは一般的なギガビットLANポートのほか、およそ2.5倍の帯域を誇るRealtek製の「Dragon 2.5Gb/s LAN」を併せて採用する。さらにWi-Fi 6対応の無線LAN機能も用意されており、最新規格を網羅。各社マザーボードと比較してもトップクラスの汎用性を誇る製品と言っていいだろう。

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トリプルファン冷却システムを備えたDr.MOS採用15フェーズ電源回路
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