電源ユニットのトップメーカーFSPが手がける、GOLD認証電源の新シリーズ

PC向けの電源ユニットを手がけるメーカーとして、FSP GROUP Inc.（本社：台湾）はとびっきりの老舗として知られる存在だ。創業は1993年に遡り、1995年にはIntelのシード提携企業として、世界初のATX電源を市場に送り出した実績をもつ。他ブランドへのOEM供給も多く手がけるほか、産業用・医療用の電源ユニットに至るまで、幅広く製品を展開。電源ユニット全体の生産では世界でも五指に入り、特に80PLUS認証を取得したモデルの製造数は世界一を誇る。

FSP「Hydro GE 850W」（型番：HGE850）　実勢価格税込21,000円前後 製品情報（FSP/株式会社オウルテック）

そのFSPから、このほど新たに国内市場向けに投入されたのが「Hydro GE」シリーズだ。80PLUS GOLD認証を取得したミドルレンジ向けの電源ユニットで、約2年前に詳細レビューをお届けした「Hydro G」シリーズの後継にあたる。

すべてのコネクタが脱着可能なフルモジュラー仕様で、ケーブルは取り回し容易な薄型のリボンケーブルを採用。信頼性の基準になるコンデンサには、すべて長寿命な日本製105℃コンデンサを搭載している。

内容物をゆったり収めた「Hydro GE」シリーズのパッケージ。背面には日本製コンデンサの100％使用や、搭載する大口径の静音ファンなど各種トピックがまとめられている

そして冷却機構には、静音かつ高耐久な135mm口径のFDB（Fluid Dynamic Bearing/高性能流体動圧軸受）ファンを採用。高精度なセミファンレス機能「インテリジェント速度制御回路」により、負荷30％以下ではファンを停止、負荷30～50％は回転を抑えた静音モード、50％以降は負荷に応じて最適な回転数に制御する仕様になっている。

システム構成に合わせたデザインが選択できるように、側面のステッカーを張り替えることができる

また、側面のステッカーを張り替えられるという、ユニークな外観のプチカスタマイズ要素も面白い。標準ステッカーに加え、AMDカラーのレッドとNVIDIAカラーのグリーンを合わせた3種類のカスタムステッカーが付属。システムのコンポーネントやテーマカラーに合わせて、デザインを揃えることが可能だ。

なお今回のレビューでは、「Hydro GE」シリーズの最大容量である850Wモデル「Hydro GE 850W」を借り受け、検証に使用している。