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エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.775

いま、自作PC市場を席巻するAMDの第3世代「Ryzen 7 3700X」「Ryzen 7 3800X」

2019.09.18 更新

文:松野 将太

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AMD Ryzen 7 3700X Ryzen 7 3800X

「Ryzen 7 3800X」の優位性はオーバークロック耐性にあり

ここまでのベンチマークで見えてきた通り、実際の性能計測では「Ryzen 7 3700X」と「Ryzen 7 3800X」のあいだに性能差はごくわずかしか見受けられない。では、「Ryzen 7 3800X」の優位性はどこにあるか。ひとつの答えとして挙げられるのが、オーバークロック耐性の高さだ。

先に述べている通り、「Ryzen 7 3700X」と「Ryzen 7 3800X」の違いは動作クロックに起因し、どちらも使用されているCPUダイは同じものだ。より踏み込んで言えば、より高いクロック・電圧での動作に耐えられるものが「Ryzen 7 3800X」として振り分けられており、必然的にオーバークロックの耐性は「Ryzen 7 3800X」の方が高くなるわけだ。ひるがえって言えば、オーバークロックによる高クロック動作を狙いたい場合、「Ryzen 7 3700X」を使用するのはあまり得策とは言えないことになる。

3rdGenRyzen7_020_1024x583
AMDのオーバークロック用ユーティリティ「Ryzen Master」でオーバークロックを実施してみた。今回は倍率とコア電圧を変更するだけの簡単な調整に留めている
3rdGenRyzen7_021_603x602 3rdGenRyzen7_022_603x602
オーバークロック後の「Ryzen 7 3700X」(画像左)と「Ryzen 7 3800X」(画像右)。「Ryzen 7 3700X」は全コア4.3GHzで動作させるためにほぼ1.4Vまで電圧を盛る必要があったが、「Ryzen 7 3800X」は1.33Vで全コア4.4GHz動作が安定した

実際にAMDのユーティリティ「Ryzen Master」で倍率変更による手動オーバークロックを試してみたところ、「Ryzen 7 3700X」は全コア4.3GHzで動作させるためにほぼ1.4Vまで電圧を盛る必要があり、1.45Vまで電圧を上げても全コア4.4GHzでのベンチマークテストをパスできなかった。対して「Ryzen 7 3800X」は、1.33Vで全コア4.4GHz動作を難なくパス。発熱の問題はあるものの、「Ryzen 7 3800X」の場合は、より高価な空冷クーラーやオールインワン水冷ユニットを使用すれば、さらに高い動作クロックも目指す余地があるため、中級者や上級者が挑戦するにはもってこいのCPUと言えるだろう。

ベンチマークテスト:CINEBENCH R15/R20

簡単なオーバークロックではあるが、「CINEBENCH R15/R20」を使い、OC後のCPUの性能をチェックしてみよう。

Ryzen3_022_CinebenchOC_620x485

全コアのオーバークロックを実行しているため、マルチスコアが分かりやすく伸びている。「Ryzen 7 3800X」は2,300cbに届く勢いで、OC前から100cbものスコア向上が認められる。反面、シングルスコアが伸びていないのは、もともとのシングル動作時の倍率があまり変わらないためだ。

Ryzen3_023_Cinebench20OC_620x485

「CINEBENCH R20」では、オーバークロック後のマルチスコアが5,000ptsの大台に到達した。オーバークロック後の「Ryzen 7 3800X」は、OCなしの「Ryzen 7 3700X」に対して300pts以上の差をつけており、無視できない差と言える。

ベンチマークテスト:ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ

ゲーム系の「ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ」ベンチマークではどうだろうか。計測条件はメインセッションと同じで、1,920×1,080ドット、2,560×1,440ドット、3,840×2,160ドットの3種類の解像度で計測を実施した。

Ryzen3_024_ff14_620x555

ゲームでのCPUのわずかなクロック差はスコアに反映されにくく、ほとんど誤差と言える結果だ。メモリと合わせてオーバークロックに挑戦し、ハイスコアを狙うのも悪くないだろう。

ベンチマークテスト:PLAYERUNKNOWN’S BATTLEGROUNDS

念のため「PLAYERUNKNOWN’S BATTLEGROUNDS」での結果も確認してみる。計測条件はメインセッションと同じだ。

Ryzen3_025_PUBGOC_620x485
Ryzen3_026_PUBGOC_2K_620x485
Ryzen3_027_PUBGOC_4K_620x485

若干だが、オーバークロック後のフレームレートの方が優秀な結果が出た。これをもって性能が向上したとは言い難いが、さらに高クロックを狙うことで、有意な差が出てくると思われる。

電圧調整による温度低下も狙える

オーバークロック後の消費電力とCPU温度は以下の通りだ。

Ryzen3_028_wattOC_620x485

アイドル時の消費電力が若干上昇しているものの、高負荷時の消費電力は「Ryzen 7 3700X」がほぼ横ばいで、「Ryzen 7 3800X」が10Wほど低下した。これは、オーバークロック後の電圧を1.33Vと、定格の高負荷時よりもやや落としたためと思われる。もともとの電圧が高めに盛られているため、より電圧を下げるような調整の幅があるのも「Ryzen 7 3800X」の面白いところだろう。

Ryzen3_029_tempOC_620x485

CPU温度に関して言えば、アイドル時はいずれも横ばい。高負荷時は「Ryzen 7 3800X」がやや高温になった反面、オーバークロック時はわずかだが温度を下げている。とはいえ、これ以上の倍率でのオーバークロックを狙うには若干厳しい温度なので、4.5GHz以上のオーバークロックを狙うのであれば、ハイエンドCPUクーラーが欲しいところだ。

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第3世代Ryzen 7+B450チップセット搭載マザーボードで性能は変わるのか?
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