エルミタ的「編集部で使ってみた」
2019.01.10 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 池西 樹
本来ならIEEE 802.11axに対応する子機を用意したいところだが、残念ながらまだ発売されていない。そこで今回はIEEE 802.11acに対応するWi-Fi拡張カードASUS「PCE-AC88」を使用した |
さて、ここからは「RT-AX88U」に実際に接続して、気になるパフォーマンスをチェックしていく。比較用の無線LANルーターは、筆者が現在実際に使っているバッファローのIEEE 802.11ac対応モデル「WXR-1900DHP」(1,300Mbps+600Mbps)で、無線LAN子機には、ASUSのWi-Fi拡張カード「PCE-AC88」を使用。またCPUやストレージがボトルネックにならないよう、Core i9-9900KとSSDを組み合わせたPCを用意した。
「RT-AX88U」/5GHzのリンクスピードは、最高2.1Gbps、通常はおおむね1.4Gbps~1.9Gbpsだった | 「RT-AX88U」/2.4GHzのリンクスピードは、600Mbpsでほぼ安定 |
「WXR-1900DHP」/5GHzのリンクスピードは、1.1Gbps~1.3Gbps | 「WXR-1900DHP」/2.4GHzのリンクスピードは、480Mbps~540Mbps |
まずは、メインで使用しているWindows 10搭載PCに共有フォルダーを作成し、約5.5GBのデータをコピーするのにかかった時間と、最大・最小転送速度をチェックしていこう。計測は5回実施し、その最大値と最小値を除外した3回分のスコアの平均を採用している。また比較対象としてギガビットLAN接続時のスコアについても測定を行った。
5GHz帯の転送時間は、「WXR-1900DHP」が65秒だったのに対して、「RT-AX88U」は55秒で約2割も高速だ。転送速度も前者が71.5~108.1MB/secで大きく揺れるのに対して、後者は最低でも95.7MB/secと転送も安定しており、帯域幅が1Gbpsに制限されるギガビットLANのボトルネックがなくなれば、さらにスコアが上がることだろう。続いて、2.4GHz帯の結果を確認すると、こちらも転送時間は24秒短縮。平均転送速度も「WXR-1900DHP」より約5MB/sec高く、IEEE 802.11ax非対応の環境でも導入するメリットは確実にある。