エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.657

HDDとSSDを1つにまとめて高速化。画期的なストレージ技術「AMD StoreMI」を試す

2018.05.09 更新

文:エルミタージュ秋葉原編集部 池西 樹

  • rss
  • Twitter
  • Facebook
  • google+
  • hatena
  • pocket
「Pinnacle Ridge」こと第2世代Ryzenに合わせてデビューしたSocket AM4向け新チップセット「AMD X470」。「X」シリーズに追加された自動オーバークロック機能「Precision Boost Overdrive」に対応するほか、HDDやSATA SSD、SATA SSDとNVMe SSDなど2つのストレージを統合し、パフォーマンスを高める「AMD StoreMI」機能が新たに追加された。そこで今回の撮って出しレビューでは、日本AMD株式会社(本社:東京都千代田区)協力のもと、TDP 65Wの「Ryzen 7 2700」「Ryzen 5 2600」を借り受け「AMD StoreMI」機能を中心に検証を進めていきたい。
stormi_901_1024x768
AMD「Ryzen 7 2700」市場想定売価税抜35,980円前後(発売中)製品情報(AMD
AMD「Ryzen 5 2600」市場想定売価税抜22,980円前後(発売中)製品情報(AMD

異なる2つのストレージを統合し、性能と容量を両立する「AMD StoreMI」

コアクロックの向上やメモリコントローラの改善を除けば、プロセスの微細化や内部設計の最適化など細かな修正に留まる第2世代Ryzen。プラットフォームもSocket AM4から変更はなく、従来のAMD 300シリーズマザーボードでもBIOSのアップデートのみで利用することができる。しかし、「X」シリーズに追加された自動オーバークロック機能「Precision Boost Overdrive」を有効にするには、新チップセットAMD X470が必要。さらに異なる2つのストレージを統合するストレージ・アクセラレーション・テクノロジー「AMD StoreMI」機能が新たに追加され、簡単にパフォーマンスと容量を兼ね備えたストレージ環境を構築できるようになった。

x470t_24_1024x768
第2世代Ryzenと同時にリリースされたSocket AM4向け最新チップセットAMD X470なら、「AMD StoreMI」が無償で利用できる

「AMD StoreMI」は、もともとEnmotus社がサーバー向けに提供する「FuzeDrive Virtual SSD」をベースにAMDと協力してコンシューマ向け機能へと変更したもの。SATA SSDやNVMe SSDなどの高速かつ低容量なストレージ(Fast Tier)と、HDDなどの低速かつ大容量なストレージ(Slow Tier)を1つに統合し、頻繁にアクセスするデータを「Fast Tier」に、アクセス頻度の少ないデータを「Slow Tier」に保存することで、転送速度と容量を両立しているワケだ。

Ryzen_2_test_107_979x551
「AMD StoreMI」を使えば、高速なSSDと大容量なHDDを1つのストレージに統合し、高速・大容量なストレージを構築することができる

SSDによるHDD高速化技術は、Intel「Rapid Storage Technology」など、ストレージキャッシュが一般的だが、「AMD StoreMI」では、2つのドライブを統合し、ソフトウェアがインテリジェントにデータの配置を行うためSSDの容量が無駄にならないのが特徴。またAHCI/RAIDのストレージモード(SATA Mode)の切り替えが不要なことから、「Rapid Storage Technology」より導入が簡単に行えるのも大きなメリットだ。

stormi_101_954x692
AMD 300チップセットでも「FuzeDrive for Ryzen」を購入すればほぼ同等の機能が利用可能。なおSSDやDRAMキャッシュ容量の違いにより、「FuzeDrive Basic」(19.99ドル)と「FuzeDrive Plus」(59.99ドル)の2種類のバージョンが用意される

Enmotusでは、すでにAMD 300チップセットとRyzenの環境向けに有償版「FuzeDrive for Ryzen」の販売を開始しているが、AMD X470チップセットでは「Basic」の機能を拡張した「AMD StoreMI」が標準で付属し、無償で利用できる。なお各バージョンの機能の違いについて以下の表を参照いただきたい。

stormi_001_600x173
totop