インタビュー Vol.36

そこはまさかの田園地帯。老舗BTOメーカー・ストームの製造現場に行ってきた

2018.10.16 更新

文:エルミタージュ秋葉原編集部 Tawashi

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元・メモリ屋としてのこだわり

  • 編集部
    商社としてのアイティーシーについて、話を聞かせてください。
  • 池田氏
    扱っているメーカーがすべて順調というわけではありませんが、真面目に作っているものはしっかりと売りたいですし、お客様にもよく売れます。それを続けていくことだと思います。
  • 編集部
    秋葉原を取材していても実感しますが、最近は安いSSDが増えています。
  • 池田氏
    日本市場でもいろいろと話題になっている製品もありますが、それほど難しく考えていません。弊社でもKingFastやNetacといった価格の安いSSDを取り扱っています。まずメーカーに伝えるのが、日本市場で売りたいなら「しっかりしたモノを入れてください」と強く要望すること。そのうえで、品質管理を徹底します。メモリ畑出身ですので、そこはこだわりますよ。
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itc_201809_1024x768_44 ここ最近はBTOパソコンに搭載するストレージはSSDがメイン。アイティーシー取り扱いのKingFastをはじめ人気どころのメーカーが揃っていた
  • ワン氏
    社長と私は取引の際はもちろん、機会があれば中国の工場へ直接出向き、取引先の会社や工場の品質チェック、スタッフとの交流を欠かさず行っています。先日も、メーカーと食事の際に倒れるまでお酒を付き合わせれて大変でした(笑)。
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株式会社アイティーシーでプロダクトマーケティングマネージャーを務めるワン氏。秋葉原のバイヤーにも顔が広く、特にPCケースについては造詣が深い
  • 池田氏
    亜土電子工業の時代に学んだことですが、やっぱり最後は人同士です。これは日本も中国も同じ。例えば、AとBというSSDがあって、正直なところAで採用するNANDはBよりもウェハのいい部分を使っている。そんな情報をメーカーは当然持っています。彼らもビジネスですし、BのSSDも売らなくてはいけない。そんな時に“Aを選択できる関係を普段から築いておく事”が大切だと思っています。
  • 編集部
    知識も必要ですね。
  • 池田氏
    もちろんです。相手もこちらをよく見ていますから。メモリについては私も相当勉強しましたが、蓄積したノウハウは社員にも伝えなくてはいけないと考えています。
  • 編集部
    以前は、どこの店頭にも並んでいたバルクメモリですが、現在は長期保証付きで品質重視のパッケージ品が店頭に並んでいます。もう扱っていないのでしょうか。
  • 池田氏
    ありますよ。いわゆる組み込み向けメモリはバルクでの納品が基本です。国内のBTOメーカーの多くは、バルクメモリを使っています。単純にパッケージが邪魔ですし。また今の時代、バルク状態ではエンドユーザーが買わないですね。パッケージ品が主流になっています。
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アイティーシーが正規代理店を務めるCrucialブランドのメモリ。BTOパソコンで使うバルク品も当然Crucialブランドを採用する
  • 池田氏
    ただしこれは日本の話。いまでも東南アジアを中心に、サードパーティブランドのバルクメモリは非常に多く流通しています。パッケージや保証よりも価格を重視しているためです。また、メモリメーカーにとってもサードパーティブランドのバルクメモリは大きな収入源になっています。
  • 編集部
    今後のアイティーシーとストームはどのような方向を目指すのでしょう。
  • 池田氏
    基本的に変わりません。アイティーシーは、メモリを中心とした各種PCパーツの商社として、よりよいモノを長く提供させていただく。流行に左右されない産業向けPCは弊社の強みであり主力製品ですが、個人、法人向け問わずストームが扱うBTOパソコンも引き続き充実させていければと考えています。もともとが販売店や企業に卸している商社ですから、採用パーツの品質には絶対の自信があります。

PCパーツ商社とBTOパソコンメーカーの融合が生み出す強み

BTOパソコンブランド、ストーム最大の強みは、運営母体であるアイティーシーが多数のメーカーを取り扱うPCパーツ商社である点に尽きるだろう。コストはもとより、最新のパーツがいち早く入手できる環境にあって、メーカーとのコミュニケーションも”至近距離”で行う事ができる。さらに、これまで培った経験を最大限に生かした品質へのこだわりと”目利き”は、どこよりも強い。

itc_201809_1024x768_35 取材班の分まで用意してくれた龍ケ崎名物「寺田商店」のからあげ弁当はボリューム満点でうまい。工場内で昼食を共にしたスタッフも和気あいあいとして、居心地の良さがとても印象的だった

そして組み立てに携わるのは、自作歴の長いベテランたち。1台のPCに対し、最初から最後まで専任のスタッフが作業を行う専業制は、ストームのクオリティを一定に維持し続ける重要な要素あり、年間数千台を納品する実績を支えている。

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一見すると派手さの無い、シンプルなデザインが多いストームのBTOパソコン。そこには妥協無きこだわりと、製品に対するスタッフの思いが詰め込まれている。

協力:株式会社アイティーシー

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