エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.970

高精度の色再現性を実現した32型4KUHDカラーマネジメント液晶、MSI「Creator PS321URV」

2021.03.04 更新

文：/撮影・pepe

MSI 液晶ディスプレイ

ハイスペックな湾曲ゲーミング液晶から、エントリーモデルまで幅広くラインナップするMSIの液晶カテゴリには、クリエイター向けの製品もあることはご存じだろうか。その第一弾となったのが2019年12月に発売された、5K2K（5,120×2,160ドット）という驚異の解像度を実現した、34型ウルトラワイド液晶「Prestige PS341WU」だ。そして第二弾として、遮光フードを標準で付属することで制作用途に最適とされる「Creator PS321URV/PS321QR」の2モデルが2021年2月18日に発売された。今回はエムエスアイコンピュータージャパン株式会社（本社：東京都台東区）の協力により、発売されたばかりの「Creator PS321URV」を借り受け、プロのクリエイター向け液晶の魅力に迫っていこう。

MSI「Creator PS321URV」　市場想定売価税込99,800円前後（2021年2月18日発売）
製品情報（MSI）

ミッションクリティカルなニーズに応えるプロフェッショナルモデル

MSIがクリエイター向けに展開している「Creator」シリーズから、新たに「PS321URV」と「PS321QR」の2モデルが登場した。いずれもまったく同じ外観で、サイズも重量も同じ32型のIPS液晶ディスプレイ。DisplayHDR 600に対応し、輝度は400cd/m2、最大表示色約10億7,300万色、静的コントラスト1,000:1と、仕様にも共通点が多い。

しかし「PS321QR」の方は、WQHD（2,560×1,440ドット）解像度でAdobe RGBカバー率95％、高速なRAPID IPSパネル採用によりリフレッシュレート165Hz/1ms応答に対応するなど、ゲーミング向けも意識したスペック。その一方で今回の主役である「PS321URV」は、4K UHD（3,840×2,160ドット）解像度かつDCI-P3カバー率95％という仕様（リフレッシュレートは60Hz、応答速度4ms）で、よりクリエイター用途にフォーカスした製品だ。

Creator PS321URVとPS321QRに外見の違いはない

さらに工場出荷時にキャリブレーションが施され、色差△E（デルタE）において平均△E≤2の色精度を保証。製品には出荷前キャリブレーションの証明書も同梱され、よりムラなく、より正確な色で描画することができる。もちろん両モデル共に遮光フードが標準で付属しており、一般的なデジタルデバイスやインターネットコンテンツの制作はもちろん、高bitのRAWデータ編集や印刷、カラーグレーディングといった用途において圧倒的な信頼性を発揮する。

評価機ではDCI-P3における平均△E値は1.01となっていた

ディスプレイ同期技術はAMD「FreeSync」対応、画面のチラつきを抑えるフリッカーフリー技術、目の負担を軽減するブルーライトカットの他に、異なる入力ソースを同時に表示することができるPBPやPIP機能を搭載。入力インターフェースは、HDMI 2.0b×2、DisplayPort 1.2a×1、USB Type-C（DP Alt mode）×1の4系統を備える。