「一点突破」PCケース編2011年度第1弾に選んだ「HAF 912 Advanced」は、さすがに熟成されたシリーズのNewモデルたる完成度だった。
“High Air Flow”がコンセプトの同シリーズは、セールス上でのライバルとも言える自社の人気ミドルタワー「CM 690 II Plus」とは明確なコンセプトの違いとデザインから、市場ではうまく棲み分けができているのではないかと思う。しかしながら、一歩間違えればこの状況は崩れてしまう恐れがある。
「HAF」は“High Air Flow”それぞれの頭文字を取った確固たるコンセプトを明確に押し出してこそ「HAF」であって、少々乱暴に言えば顔色を窺うかのごとくポリシーを曲げてまで静音云々に気を遣う必要は無かった。ハイエンド指向のユーザーに限らず広く普及している2Slot占有のグラフィックスカードに負荷をかければ、いくらCPUクーラーやケースファンが静音でも意味が無いくらいにVGAクーラーの音がそれに勝る事は誰もが知るところ。ならば拡張カード部分のエアフローを考慮した“High Air Flow”コンセプトで行くべきだった。
「HAF」はこれからも「HAF」で行くべき
ここでの主役「HAF 912 Advanced」と外れた内容になってしまったが、要するにこれからも「HAF」は「HAF」らしく静音などに気を取られずにそのポリシーを貫き通してもらいたいという事。「HAFシリーズ」と「CM 690 II Plus」、いずれも良いPCケースなので、ぶれることなくこれまで通り明確なコンセプトの違いによるコントラストで、自作ユーザーを楽しませて頂きたいと思う。これで「COSMOS」の次期モデルが出れば、最強なトロイカ体制ができあがるだろう。
Cooler Master 「HAF 912 Advanced」 エルミタ的総合評価
【静音性】 4ポイント “High Air Flow”ながら、標準ファンはいずれも低騒音値で稼働し、PCケース単体での騒音値はケース前面から30cmの位置で36.9dBAだった。さすがに低回転の200mmファンながら生み出される風量=風切り音はある程度感じてしまうのは仕方がない。ただしその音は決して耳障りなものでは無い。