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 Home > エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.86 Cooler Master「GX 450W (Bronze)」の正体
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「GX 450W (Bronze)」は意外にも実力派だった

 次にハードウェアスペックをチェックしてみたい。「GX 450W (Bronze)」はエントリークラス価格帯の電源ユニットだが、スペックシートを見る限り、単なる安価な製品とは違う多くの特徴が備えられている事がわかる。ここからはそのひとつひとつをご紹介していこう。

製品名
GX 450W (Bronze)
対応規格
ATX12V Ver2.31
入力仕様
電圧
交流90〜264V(自動)
電流
115V時7A 230V時3.5A
周波数
47〜63Hz
定格出力
450W
最大出力
540W
力率改善回路
Active PFC回路(力率0.9以上)
搭載ファン
120mm静音ファン(回転数自動制御)
Power Good Signal
100〜500ms
瞬断許容時間
17ms以上
効率
通常時85%以上
動作温度範囲
0〜40℃
平均故障間隔
100,000時間以上
搭載保護回路
OVP(過電圧保護回路)
UVP(低電圧保護回路)
OPP(過負荷保護回路)
OTP(過温度保護回路)
SCP(ショート保護回路)
安全規格
CE、FCC、UL、TUV、C-tick
GOST、BSMI、CCC、KCC
取得認証
80PLUS Bronze
製品保証期間
5年間
サイズ(WxHxD)
150mm×86mm×140mm
質量
約2.4kg(ケーブル含む)
発売日
2011年6月24日
実勢価格
税込5,000円前後(7月現在/エルミタ調べ)


■瞬断や電圧降下に耐える大容量コンデンサの採用

 「瞬断」とは、瞬時電圧低下のこと。読んで字のごとく、瞬間的に電力供給が低下または落ちてしまう事を指す。これが起こる要因は特定できない場合もあるが、予期せぬ電力低下や電圧降下は最悪システムやデータにダメージを与えかねない。そこで「GX 450W (Bronze)」では、この「瞬断」対策として、大容量コンデンサを搭載している。
 Cooler Masterによると、“17ms前後の時間であれば、問題無く電力供給を続ける”という。何も起こらない方が良いワケだが、ユーザー自身の手から離れてしまうトラブルについては、ハード側で未然に対策が施されているのは歓迎すべき事だろう。


■80PLUS BRONZE認証で高効率化を実現

80PLUS BRONZE
80PLUS BRONZE認証を取得で高効率を実現する
 電源ユニット選びの目安として完全に定着した「80PLUSプログラム」。これについてはエルミタの電源レビューで幾度となく取り上げているため、簡単におさらいしておこう。
 このモデルが取得している「80PLUS BRONZE」では、負荷時20%時で効率82%、同50%時で効率85%、同100%時で効率82%以上を実現する。つまり、家庭用コンセントから流れる100%(交流)の電力を、電源ユニットが85%(直流=負荷時50%の場合)変換する事で、熱などに変わる電気的ロスを15%に抑えていると解釈できる。よって、無駄な電力を抑える(=エコ)だけでなく、熱を上昇させない事で自動可変ファンの回転数をむやみに高回転にならない(=静音)というメリットがある。加えて基板上に搭載される構成部品の“延命”(=長寿命)にも貢献する事から、変換効率の高さは理論上、“良い事ずくめ”というワケだ。
 

■+12V 1系統で意外にパワフルな出力も特徴

 電源ユニットの側面には出力を表すスペック表が貼られている。電源を買う場合、多くのユーザーは容量の次に、ココを注目するだろう。

CM

 「GX 450W (Bronze)」は、容量450Wと、市場に出回る電源ユニットカテゴリの中では決して高出力とは言えない。ただし、自作ユーザーの全てが1000W超のハイスペック電源ユニットを必要としているワケでは無く、多くのユーザーはオーバースペックである可能性が高い。せっかくの80PLUS認証も、システムに見合った出力の電源ユニットと組み合わさなければ、本来の高効率は意味が無くなってしまう。
 さて「GX 450W (Bronze)」に話を戻すと、定格450Wとなれば、さすがに超ハイエンド構成で使用するにはオススメできないが、よほどの無茶をしない限り一般的な構成で難なく働いてくれる(後半のテスト参照)。さらに+12Vを1系統に集約させる事で、複数系統の振り分けによる無駄がなく、35Aの出力により、消費電力の大きい構成パーツを安定稼働させようという設計の基に作られている。



■クラス最上位を目論む設計により、5年間長期保証を実現

 この他にも、Active PFC/PWMコンボコントローラーを実装する事で、0.9を超える力率を達成。「ダブルレイヤーEMIIフィルター」を備える事でノイズ侵入対策も万全で、僅かな電流の乱れも極力軽減させる対策が施されており、実売価格ベースでのライバルモデルを引き離す中〜上位クラス並の設計は秀逸と言える。また5年間という長期保証は、製品に対するメーカーの自信が垣間見られる部分ではないだろうか。



コネクタ&ケーブル数をチェックしておく

 次に「GX 450W (Bronze)」のコネクタ&ケーブル数をチェックする。
 このモデルはスタンダードな直結式が採用されており、全部で6本のケーブルが本体から伸びている。コネクタ数とケーブル長については、以下の画像およびイラストを見て頂こう。

CM CM
ATXメイン20+4pin×1
PCIe 6pin×1
CM CM
CPU 4+4pin×1
SATA×5
CM CM
ペリフェラル4pin×3
FDD×1

CM

 売価2万円超えの電源ユニットばかりに触れていると、かなりあっさりとした印象だが、容量450Wクラスの電源ユニットであれば、平均的と言えるだろう。
 ケーブルはメッシュ仕様で、固さも平均的。特に突出したものではないが、ケース内でのケーブル取り回し(結束)に関しては、それを邪魔するほどの固さではない。
 またコネクタ数については、PCI-Express 6pin×1となるため、自ずとハイエンドグラフィックスカードやマルチグラフィックス構成は想定から外す必要があるものの、同シリーズ「GX 550W(Bronze)」からはPCI-Express 6pin×2となるため、用途によってチョイスすればいいだろう。つまりこの割り切り感こそが「GX 450W (Bronze)」の存在価値と解釈できるワケだ。

電源ケーブルとケーブルマネジメントの関係

 電源ユニット選びで欠かせないのは、ケーブルとコネクタ数だ。あまり気にしないという人も中にはいると思われるが、構成部品を拡張する事を想定し、必要最低限プラスアルファのコネクタ数は確保しておきたい。
 「GX 450W (Bronze)」は、エントリークラスの価格帯である事から、さすがにモジュラー式は見送られているが、個人的にはあまり気にすることは無いと考えている。というのも、これまで余ったケーブルやコネクタの始末に苦慮していたワケだが、幸いにしてPCケース側の改良により、近頃はケーブルマネジメント機構がよく考えられて設計されているため、余分なケーブルをマザーボードトレイ背面に追いやる事が容易になっている。さらにモジュラー式だからと言って万能では決して無く、1つだけコネクタを使いたいがために、長いケーブル1本を増やさなければならない事態にしばし遭遇し、結局モジュラー式本来の利点を発揮できなかったという経験者は少なくないはずだ。
 電源ユニットのモジュラー式を是が非でもと考えるより、ケーブルマネジメント機構が優れたPCケースを選ぶ方が、賢い選択となる場合がある事を頭に入れておきたい。

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CM
GX 450W
CM
規格
ATX12V Ver2.31
定格出力
450W
最大出力
540W
力率改善回路
Active PFC回路(力率0.9以上)
搭載ファン
120mm静音ファン(回転数自動制御)
瞬断許容時間
17ms以上
効率
通常時85%以上
平均故障間隔
100,000時間以上
取得認証
80PLUS Bronze
製品保証
5年間
外形寸法
D150×W140×H86mm
重量(ケーブル含む)
約2.4kg
発売日
2011年6月24日
製品情報
Cooler Master(日本語)
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