エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vo.132 新チップセットIntel「Z77 Express」搭載、「GA-Z77X-UD5H」検証

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｜ベンチマークソフトで性能をチェックする

　プリセット設定によるオーバークロック動作が確認できたところで、ここからはベンチマークソフトを使って性能をチェックしていこう。なお今回は「Sandy Bridge」と「Ivy Bridge」の性能差を確認するためCore i7-2600Kの定格動作でも計測を行なっている。オーバークロックの効果と合わせて、CPUの違いも確認してみたい。

比較対象用として用意した「Core i7-2600K」のCPU-Z 1.60の結果

Core i7-2600KのGPUクロックは1350MHz

	Intel Core i7-2600K	Intel Core i7-3770K
CPUコア	Sandy Bridge	Ivy Bridge
製造プロセス	32mn	22mn
物理コア	4コア	4コア
論理コア	8コア	8コア
コアクロック	3.4GHz	3.5GHz
TurboBoost時	3.8GHz	3.9GHz
L3キャッシュ	8MB	8MB
TDP	95W	77W
グラフィックスコア	Intel HD 3000	Intel HD 4000
グラフィックスコアクロック	1350MHz	1150MHz

■CINEBENCH R11.5でCPUコア性能を確認

　まずは「CINEBENCH R11.5」を使ってCPUコア性能を確認していこう。Core i7-2600KとCore i7-3770KではCPUコアクロックが3.40GHzから3.50GHzへと100MHz上昇している以外、コア数やキャッシュ容量に変更はない。コアの最適化によってどの程度スコアが上昇しているのだろうか。

CINEBENCH R11.5

　Core i7-3770KとCore i7-2600Kの比較だが、シングルコアで約8％、マルチコアでは約10％と動作クロック100MHz（約3％）以上の差が付いており、コア変更による効果がはっきりと現れている。
　また、オーバークロックの効果だが、定格時と4.43GHz動作時の比較では、シングルコアで約13％、マルチコアでは約18％といずれも大幅にスコアが向上している。プリセット設定のため、ライトユーザーでも可能なオーバークロックと考えれば、なかなかの性能向上と言っていいだろう。またこのプリセットを基本にして、さらにオーバークロック設定を詰めていくのも面白い。

■3DMark Vantage Version 1.1.0でGPUコアの性能を確認

　次に「3DMark Vantage Version 1.1.0」にてGPUコアの性能を確認していこう。Core i7-3770KではGPUコアがIntel HD 3000からIntel HD 4000へとアップグレードされ、こちらはCPUコア以上に性能向上が期待できる。

3DMark Vantage Version 1.1.0

　Core i7-3770KとCore i7-2600Kの比較だが、GPUコアクロックが200MHz低いにもかかわらず6割以上と大幅に高速化され、「Ivy Bridge」では「Sandy Bridge」から大幅にGPU性能が向上していることがわかる。
　またオーバークロックの効果も高く1300MHzで約16％、1450MHzでは約27％上昇している。ちなみに1450MHzでも動作は安定しており、もう少しグラフィックス性能が欲しい場合にはGPUコアのオーバークロックは有効な手段となるだろう。

■消費電力をチェック

　最後に消費電力についても確認しておこう。アイドル時は10分間放置した中で最も低い値、高負荷時は「CINEBENCH R11.5」実行中で最も高い値とした。

消費電力

　アイドル時の消費電力は、省電力機構により動作周波数、電圧とも下げられるため、ほとんど違いは出ていない。高負荷時はCore i7-2600Kに比べてCore i7-3770Kは17.4W低く、TDPの差18Wにほぼ準じた結果だ。
　またオーバークロック時は4.18GHzで30W増、4.43GHzで45.8W増と消費電力の増加はかなり大きく、リファレンスクーラーを使用する場合は冷却性能に注意したい。ただし、もともとの消費電力が低いこともあり、別途冷却性能の高い空冷クーラーを採用すれば問題ないレベルに収まっている。また電源ユニットへの影響も心配なさそうだ。

｜「Ivy Bridge」世代の定番モデルとなる「GA-Z77X-UD5H」

　今回は「GIGABYTE 7 シリーズ」のメインストリームモデル「GA-Z77X-UD5H」について検証してきた。最近では、Z68搭載マザーボードでも「Ivy Bridge」やPCI-Express3.0への独自対応を謳うモデルが多く、USB3.0ポートも別コントローラで実装可能であることから、Z77の変更によるユーザーへのメリットは実際それほど大きくない。
　ただし「GA-Z77X-UD5H」では、「3D BIOS」「3D Power」といったオリジナル機能に加えて、新品質規格「Ultra Durable 4」準拠するなど、同社のZ68マザーボードからしっかりと差別化が図られている。さらに、オーバークロック向けの機能も豊富に装備されており、「Ivy Bridge」世代でもこれまで通りオーバークロックを楽しむことができるマザーボードに仕上っている。
　エントリユーザーからハイエンドユーザーまで、安心して使える「Ivy Bridge」世代の定番マザーとして万人にオススメできる製品だった。

協力：日本ギガバイト株式会社
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