エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.121 「X79 Extreme9」でASRockマザーボードの魅力を再検証する

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｜ASRock独自の便利なユーティリティ群をチェックする

　ASRockの特徴の1つとして、優秀な開発陣によるユニークかつ有用なユーティリティソフトがあげられる。X79マザーボードでもその流れはしっかりと受け継がれており、PCチューニング統合ソフトウェア「ASRock Extreme Tuner」をはじめ、RAMディスクソフト「XFast RAM」、ネットワーク環境統合ソフト「XFast LAN」など、豊富なユーティリティソフトが付属する。特にRAMディスクソフト「XFast RAM」は、大容量メモリに対応するLGA2011プラットフォームでは、とても有効な機能といえるだろう。

■ASRock Extreme Tuner

　「ASRock Extreme Tuner」はPC状態の確認、ファンコントロール、オーバークロック、省電力モードなどの設定に加えて、マザーボードに保存されている「USER PROFILE」をファイルとして書き出す「OC DNA」やRAMディスクユーティリティ「XFast RAM」が1つになった統合ユーティリティソフトだ。

「Hardware Monitor」画面。UEFI画面に入ることなく、Windows上からPCの詳細を確認することができる

「Fan Control」画面。マザーボードに接続されているファンの回転数はこの画面で設定が可能だ

「Overclocking」画面では、BCLK周波数、CPU倍率に加えて各種電圧の確認と変更が可能

「OC DNA」を使えば、オーバークロック設定を登録した「USER PROFILE」の読込/書込が可能だ。これにより、他のユーザーとのオーバークロック設定の共有も可能となる

「IES（Intelligent Energy Saver）」画面。IESを有効にするとCPUの負荷にあわせて自動的に電源フェーズが切り替わり、消費電力を削減することができる

■「XFast RAM」でRAMディスクを作成する

　最近ではメモリの価格も下がっており、32GBや64GBといった大容量メモリ環境も、以前に比べればかなり構築しやすくなっている。しかし、実際に大量のメモリを積んでみたものの、有効に使い切れていないユーザーも多いのではないだろうか。そんな時は「XFast RAM」で、メモリの一部をRAMディスクとして使用してみるといいだろう。
　RAMディスクは、一般的なストレージに比べて高速なため、ブラウザのキャッシュや各種ソフトウェアのテンポラリとして設定しておけば、アプリケーション処理の高速化が期待できる。ちなみに、「XFast RAM」ではRAMディスクに割り当てると有効なテンポラリファイルの設定があらかじめ用意されているため、わざわざアプリケーションごとに設定をすることなく、ワンクリックで簡単に変更することができる。

「ASRock Extreme Tuner」の「XFast RAM」タブでドライブと容量を指定するだけでRAMディスクの作成は完了。RAMディスク内に保存するキャッシュやテンポラリファイルの設定はあらかじめ用意されている

作成されたRAMディスク内には、指定したキャッシュやテンポラリが自動的に保存される

「CrystalDiskMark 3.0.1b」の結果。RAMディスクの転送速度は、読込/書込とも6000MB/secを超えており非常に高速だ

■XFast LANでネットワーク最適化

　複数のネットワーク作業中に、動画再生やオンラインゲームの反応が遅くなってしまう経験は誰しもあることだろう。これはアプリケーションによってネットワーク帯域が占有されてしまうことが原因だ。
　「XFast LAN」を使えば、アプリケーションやプロトコルごとにネットワーク帯域を制限することができるため、このような帯域の占有を防止し、快適なネットワーク環境の構築が可能だ。またリアルタイムにネットワークの使用状況をモニタリングできるため、帯域を占有するアプリケーションを素早く確認することができる。