returns to
エルミタージュ秋葉原
 「エルミタ的速攻撮って出しレビュー」
 Home > エルミタ的「一点突破」 CPUクーラー編 Vol.17 サイズ KOZUTI「小槌」検証
the Voices 秋葉原Shop生の声
the Price アキバShopプライス画像掲示板
Special Price アキバShop特価品情報
PC Calender エルミタージュ的ロードマップ
Press Room リリース・トピックス・情報
Database エルミタージュ的データベース
Shop List 秋葉原Shopリスト
Akihabara Map 秋葉原Shop地図
Manufacturer List PCパーツメーカーリスト
Paet-time Job PC業界リクルート情報
Research 店員に聞く
携帯版エルミタージュ秋葉原
広告掲載について
情報・リリース窓口
About Us エルミタージュ秋葉原
 
title
 
「KOZUTI(小槌)」温度・騒音値テスト

 「KOZUTI(小槌)」各部のチェックを一通り終えたところで、CPUクーラーとしての役割である冷却能力をチェックする。
 ロープロファイルモデルだけに、それに見合ったMicroATXまたはMini-ITXフォームファクタのマザーボードを用意する事も考えたが、レギュレーションではPCケースに内蔵させない状態でテストを行うため、冷却能力とボードサイズの関係性は薄いだろう。また、これまでのテストと同環境にする事で純粋に冷却能力を比較する事もできる。

KOZUTI

検証使用機材
CPU Intel Core i5-2500K
(Sandy Bridge/LGA1155/3.30GHz/TDP95W)
マザーボード ASUSTeK「P8P67 DELUXE」(Intel P67 Express)
メモリ CORSAIR「CMZ8GX3M2A1600C8」
8GB(4GB×2枚)PC3-12800(DDR3-1600MHz
グラフィックスカード SAPPHIRE「HD 4350 256MB DDR2 PCIE HDMI LP ファンレス」(型番:11142-08-20R)
HDD Western Digital「WD10EARS」
光学ドライブ LG「GH24NS50」
電源ユニット CORSAIR「CMPSU-850AXJP」
(850W/80PLUS GOLD)
OS Windows 7 Ultimate 64bit
テストベンチ台 Cooler Master「Test Bench V1.0」
放射温度計 AD-5611A(非接触型温度計)
測定範囲(D/S比)11:1
騒音計 TM-102(国際規格IEC651 TYPE2適合)
検証ツール
高負荷状態 OCCT 3.1.0
温度モニタ HWMonitor Pro 1.17
回転数モニタ SpeedFan 4.43

エルミタ的「一点突破」CPUクーラー編レギュレーション
CPUクーラー計測環境および計測方法

1.マザーボードはケースに組み込まない状態で計測する
(ケースファンなどケース内エアフローの影響を受けない状態で、できる限りCPUクーラー本来の性能を見る
2.マザーボードなどの各種設定はデフォルトのまま行う
3.CPUに100%負荷をかけ、5回テストを行う
(計5回テスト中、平均値のスコアを掲載)
4.騒音値は、ファンから30cmの距離で計測
5.高負荷状態は「OCCT 3.1.0」Priority HIGH設定
(アイドル時および高負荷時(100%/30分)の数値を計測)
6.コア温度は「HWMonitor Pro 1.17」を使用
(コア#1〜#4の平均値)
7.ファン回転数は「SpeedFan 4.43」を使用

基準モデル【Intel Core i5-2500K同梱リテールクーラー計測結果】
  アイドル時 高負荷時
1月28日計測時(19.8℃) 30℃(1233rpm) 68.5℃(2699rpm)


■CPUコア温度計測結果

test

 高負荷時の57℃は高冷却を謳う汎用CPUクーラーに比べ、10℃ほど高い。これはヒートシンクの放熱面積に依存するところが多いため、仕方が無いだろう。またアイドル時33℃は以前計測した(1月28日)、Core i5-2500K同梱リテールクーラーとは3℃の差が出ている。これも許容範囲内で、吹きつけトップフロー型と吸い出しトップフロー型の違いがあるのかもしれない。


■搭載ファン回転数計測結果

test

 搭載される80×80×10mmファンの回転数公称値は800±30%〜3,300rpm±10%だが、ほぼスペック通りの数字となった。10mm厚という薄さに羽枚数11枚で風量を得るためには、3,000rpm以上は必要。


■騒音値計測結果

test

 騒音値はアイドル時で30.3dBA、高負荷時で44.8dBAとなった。アイドル時は非常に静かで、981rpmではさすがに風切り音も聞こえてこない。一方、高負荷時は数字なりの音が目立ち、小型CPUクーラー特有の高音域が耳に付くようになる。


■ヒートシンク各ポイント別温度計測結果

 今回は放熱フィン部5ヶ所に加え、コアベース部側面1ヶ所の合計6ヶ所のポイントで温度を計測してみた。表記は「高負荷時/アイドル時」となる。
 最大温度に達したのは、アイドル時(30.7℃)、高負荷時(33.1℃)と、いずれもコアベース部側面。これは順当として、放熱フィン部ではアイドル時29.9℃の(3)、高負荷時32.5℃の(2)となった。この結果で法則性を見いだすことはできないが、通常サイズの汎用CPUクーラーに比べ、各部で大幅な差が出ないという特徴がある。これは放熱面積が限られた小型CPUクーラーならではと言え、ヒートパイプが放熱フィンに対して平均的に熱を運んでいるためと考える事もできるだろう。小さいCPUクーラーは、全ての箇所で懸命に冷却を行っているというワケだ。

test



総評 山椒は小粒でもピリリと辛い 

 サイズオリジナルCPUクーラーの中では最も背が低い「KOZUTI(小槌)」は、従来のロープロファイルモデルよりも高い冷却能力が得られるよう、通常サイズの汎用CPUクーラーと同様にヒートパイプを装備させた。さらに可能な限り高さを抑えるため、80mmファンは吹きつけには劣る吸い出しエアフローとし、放熱フィン下にマウントさせているワケだが、さすがにこれは苦肉の策と言える部分だろう。しかしこれ以上のアイデアは現時点思い浮かべる事はできない。

 ロープロファイル型CPUクーラーの選択肢が限られている理由は、単純に通常サイズよりも需要が少ないという側面を持つが、だからこそ「KOZUTI(小槌)」のようなモデルは非常に注目され、ともすれば一点集中する可能性を秘めている。恐らくサイズはそれを知っているのだろう。苦肉の策と言われようとも、従来に無い製品を作ろうとした意気込みが感じられる。

【静音性】 3.5ポイント

 「KOZUTI(小槌)」のような性格を持つCPUクーラーに、静音性を求めるのは酷というもの。特定ソリューション向けの製品を、その他同列にジャッジするのはアンフェアだ。とは言え、用途別に細分化してのポイント付けは難しく、ご覧頂く読者の方にご判断は委ねたい。
 今回は一応3.5ポイントとしたのは、完全に客観的な数値によるもの。アイドル時は30.3dBAと、PCケース内に収めてしまえば全く回転音は聞こえないレベルだ。一方、高負荷時は44.8dBAになり、薄型ファン特有の高音域が目立つ事になる。言うならばPrescott世代のリテールクーラーのフル回転時で、もう少しおとなしくしたような音と表現すればよいだろうか。
 100%負荷状態で無くとも、比較的早めに回転数が上がって行く雰囲気があるため、常にアイドル時の30.3dBAを保つ事は無い。よって3.5ポイントが妥当。


【冷却性能】 4.0ポイント

 コンパクトなサイズ(外形寸法)を考慮すれば、十分に実用で使用できる冷却能力を備えていた。ヒートパイプを搭載する事で、どれほどの手助けになっているのか?、ファンをヒートシンク上部に取り付けての吹きつけにした場合での違いはどうか?など、個人的興味はあるものの、サイズが出した答えは、十分に納得のいくレベルと言えるだろう。


【取り付け易さ】 5.0ポイント

 取り付け易さと、物理的干渉の恐れは別物。単純にCPUクーラーにマザーボードを取り付ける作業および工程については、非常に扱いやすい。CPUクーラー本体の重量が軽い事でバックプレートが不要。「E.I.S.」(Easy Installation with Screw)と名付けられたリテンションの完成度は高い。


【コストパフォーマンス】 5.0ポイント

 冷却性能、製品としての作り、コンセプトなど総合的に見て3,000円を切る価格は決して高くない(反面、3,000円台後半だった場合、急に高く感じるかもしれない)。この値付けもサイズならではで、海外メーカーが同じようなモデルを作った場合、2.000円台はまず無理ではないだろうか。

サイズ 「KOZUTI(小槌)」総合評価
Test
総合

【エルミタ的検証用CPUクーラー募集】
エルミタ的「一点突破」では検証希望CPUクーラーを募集しています。国内外を問わず、ご興味のあるメーカー様・代理店様は編集部までご一報ください。

機材協力:株式会社サイズ
© GDM Corporation All Rights Reserved.
 
toppage
前のページ
 

 
Scythe
KOZUTI
小槌
型番
SCKZT-1000
サイズ
110×103×H40mm(全体寸法)
80×80×H10mm(付属ファン)
重量
250g
ヒートパイプ
φ6mm×3本
放熱フィン
アルミニウム製
ファン
回転数:
800±30%〜3300rpm±10%(PWM)
騒音値
8.2〜24.82dBA
風量
6.0〜24.82CFM
コネクタ
4pin
ベアリング
スリーブベアリング
対応ソケット
Intel LGA1366/1156/1155/775
AMD Socket AM3/AM2+/AM2
発売日

2011年4月20日(出荷開始)
市場想定売価
税込2,980円前後
メーカー製品情報
menu
エルミタ的「一点突破」 CPUクーラー編 Vol.16 Antec 「KUHLER-H2O-620」検証
エルミタ的「一点突破」 CPUクーラー編 Vol.15 サイズ「スサノヲ」検証(2011/2/10)
エルミタ的「一点突破」 CPUクーラー編 Vol.14 「NH-D14」に見るNoctuaの確固たるCPUクーラー戦略
エルミタ的「一点突破」 PCケース編 Vol.5
Cooler Master「HAF 912 Advanced」検証
エルミタ的「一点突破」 CPUクーラー編 Vol.13 サイズ「峰2」検証
エルミタ的「一点突破」 PCケース編 Vol.4 ドスパラセレクト「DP-2012」検証(2010/12/8)
エルミタ的「一点突破」 CPUクーラー編 Vol.12 CoolerMaster「V6GT」検証(2010/12/4)
オピニオン
エルミタ的業界インタビュー「オピニオン」 Vol.4 帰ってきたエルミタ的成田空港現場対談 Intel 6シリーズ不具合問題とその顛末。前編(2011/3/21)
Antec スコット・リチャーズ氏に聞く「Antecはオーディオ市場に参入する」(2010/12/14)
2011年は反転攻勢へ! 日本Shuttleの偉い人 伊藤氏に聞く(2010/11/30)
注目の"倒立型PCケース"新作発売直前 SilverStone本社STAFFに聞く(2010/10/8)
オススメ
エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.77 SilverStone「RAVEN 3」 〜ルールを再定義〜
エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.76 ファン換装でPCをチューンしよう Cooler Master「Turbine Masterシリーズ」検証
エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.75 ファンレスFusion、ASUSTeK「E35M1-I DELUXE」検証
エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.74 Androidポータブルメディアプレーヤーというジャンルはアリか?「COWON D3 Plenue」を試す
エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.73 「顔が命」だけじゃなかった、、、In Win 「TRACK」検証
エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.72 SilverStoneの最高峰 TEMJIN「SST-TJ11B-W」検証
エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.71 高冷却PHANTOMクーラーを採用する GAINWARD「GTX560 Ti 1GB PHANTOM」検証
エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.70 GALAXY「GF PGTX560Ti-SPOC/1GD5 WHITE」「GF PGTX460/1GD5 WHITE EDITION」検証
エルミタ的速攻撮って出しレビューVol.69
PCのパフォーマンスを向上させるソフトウェア「eBoostr 4」
エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.68
Dragon slayerの兄貴分「Dragon Rider」徹底検証
エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.67
Gainward GeForce GTX 570 オリジナルクーラーモデルを試す
エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.66
極めて柔軟な発想から生み出されたSilverStoneの秀作「Fortress SST-FT03」レビュー
エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.65 PLEXTOR SSD M2Sシリーズその実力を探る。
エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.64
遠距離通勤暇つぶし企画第2弾「COWON V5」を使ってみた
エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.63
P67チップセットで現行CPUに対応するASRock「P67 Transformer」
 
GDM Copyrightc1997-2012 GDM Corporation All rights reserved 掲載記事の無断転載を禁じます