OCZ Technology(本社:アメリカ カリフォルニア州)から「Everest2」プラットフォーム初のエントリーモデル「Agility 4」シリーズが登場した。以前検証した上位モデル「Vertex 4」をみる限り、「Everest 2」のパフォーマンスは折り紙つきだけに、これまでなら「Agility 4」はエントリーモデルの定番として、その地位は安泰に思える。しかし、ここ最近の急激な価格競争によってSSDの価格は下落の一途。上位モデルとの価格差が小さくなりエントリーモデルの立場は急に厳しくなっている。
今回はOCZ国内正規代理店の株式会社アスク(本社:東京都千代田区)の協力により128GBモデル「AGT4-25SAT3-128G」を借り受け、激しさを増すSSD市場において、「Agility 4」シリーズは定番になり得る資質を備えているのかチェックしていきたい。 |
|ランダムアクセスが大幅に向上した「Everest 2」プラットフォーム
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「Vertex 4」に搭載されているコントローラーチップ「IDX400M00-BC」 |
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先代の「Everest」プラットフォームでは、シーケンシャル性能は他のSATA3.0(6Gbps)対応コントローラに匹敵する実力を備えていたが、ランダム性能がやや低めというウィークポイントがあった。
当然OCZでもこの点は認識していたようで、「Everest 2」ではランダム性能の大幅な改善に成功。同コントローラを搭載したフラグシップモデル「Vertex 4」シリーズでは、2.5インチSSD最高クラスの性能を実現した。
さらに、発売後も定期的なファームウェアアップデートにより、パフォーマンス向上は未だ進行中で、最速コントローラの地位を盤石のものにしている。そんな「Everest 2」をエントリーモデルに普及させるべく投入された製品が、今回紹介する「Agility 4」シリーズというわけだ。
|Everest2とAsynchronous MLC構成のエントリーモデル
「Agility 4」シリーズは、「Everest2」に「Asynchronous NANDフラッシュ」を組み合わせることで、コストを抑えたエントリーモデル。接続インターフェイスはSATA3.0(6Gbps)で、容量は64GB、128GB、256GB、512GBの4種類がラインナップされる。
スペックは容量によって異なるが、今回検証する128GBモデル「AGT4-25SAT3-128G」は、シーケンシャル読込400MB/sec、書込300MB/sec、4KBランダム読込58,000 IOPS、書込72,000 IOPS。シーケンシャル読込こそやや低めながら、それ以外のスペックはハイエンドモデルに匹敵するパフォーマンスを備えている。
また、最近のSSDでは必須ともいえる、Windows 7 TRIM、NCQ、256bit AES暗号化機能に加えて、長期使用時の性能劣化を抑える独自技術「NDurance 2.0」を搭載し、経年劣化が少なく、MTBFも200万時間と非常に長く、信頼性の高さも確保されている。
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CrystalDiskInfo 5.0.0の結果。NCQやTRIMへの対応が確認できる |
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