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 Home > エルミタ的「一点突破」 CPUクーラー編 Vol.20 ENERMAX 「ETS-T40シリーズ」検証
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「ETS-T40シリーズ」温度・騒音値テスト

 「ETS-T40シリーズ」の製品概要を把握したところで、いよいよ実稼働によるテストを行う。温度上昇に伴い、室内は29℃という環境になってしまった。なお空調による室内温度調整はしていない。CPUだけ冷却してもらい、テスターは汗だくとは極めて理不尽だが、坦々とその結果をお届けしたい。

検証使用機材
CPU Intel Core i5-2500K
(Sandy Bridge/LGA1155/3.30GHz/TDP95W)
マザーボード ASUSTeK「P8P67 DELUXE REV3.0」
(Intel P67 Express B3ステッピング)
メモリ CORSAIR「CMZ8GX3M2A1600C8」
8GB(4GB×2枚)PC3-12800(DDR3-1600MHz
グラフィックスカード SAPPHIRE「HD 4350 256MB DDR2 PCIE HDMI LP ファンレス」(型番:11142-08-20R)
HDD Western Digital「WD10EARS」
光学ドライブ LG「GH24NS50」
電源ユニット CORSAIR「CMPSU-850AXJP」
(850W/80PLUS GOLD)
OS Windows 7 Ultimate 64bit
テストベンチ台 Cooler Master「Test Bench V1.0」
放射温度計 AD-5611A(非接触型温度計)
測定範囲(D/S比)11:1
騒音計 TM-102(国際規格IEC651 TYPE2適合)
検証ツール
高負荷状態 OCCT 3.1.0
温度モニタ HWMonitor Pro 1.17
回転数モニタ SpeedFan 4.43

エルミタ的「一点突破」CPUクーラー編レギュレーション
CPUクーラー計測環境および計測方法

1.マザーボードはケースに組み込まない状態で計測する
(ケースファンなどケース内エアフローの影響を受けない状態で、できる限りCPUクーラー本来の性能を見る
2.マザーボードなどの各種設定はデフォルトのまま行う
3.CPUに100%負荷をかけ、5回テストを行う
(計5回テスト中、平均値のスコアを掲載)
4.騒音値は、ファンから30cmの距離で計測
5.高負荷状態は「OCCT 3.1.0」Priority HIGH設定
(アイドル時および高負荷時(100%/30分)の数値を計測)
6.コア温度は「HWMonitor Pro 1.17」を使用
(コア#1〜#4の平均値)
7.ファン回転数は「SpeedFan 4.43」を使用

基準モデル【Intel Core i5-2500K同梱リテールクーラー計測結果】
  アイドル時 高負荷時
1月28日計測時(19.8℃) 30.0℃(1233rpm) 68.5℃(2699rpm)
6月22日計測時(27.2℃) 35.0℃(1092rpm) 69.0℃(2684tpm)


■CPUコア温度・騒音値計測結果

「ETS-T40-TB」(非発光ファン/非コーティング)

■CPUコア温度
test

■騒音値
test


「ETS-T40-VD」(発光ファン/非コーティング)

■CPUコア温度
test

■騒音値
test


「ETS-T40-TA」(発光ファン/ニッケルコーティング)

■CPUコア温度
test

■騒音値
test

 CPUコア温度では、予想通り風量が一番高い「ETS-T40-TB」がアイドル時31℃/高負荷時46℃と良好なスコアとなった。発光ファン搭載の「ETS-T40-VD」、「ETS-T40-TA」はほぼ同じ数値で、室温29℃環境を考慮するとなかなかの実力である事が分かる。
 一方、騒音値についてはアイドル時はほぼ横並びだが、高負荷時はスペックに比例して、非発光ファン搭載の「ETS-T40-TB」の数値が高めとなっている。さらに数値には現れない風量の多いファン特有の風切り音が発生する。高冷却の代償となるが、PCケースの中に収めてしまえば、十分実用レベルと言ってよいだろう。というワケで、ここまでのテストで、以下3点が挙げられる。

(1)風量に対して素直に温度が低下する
(2)3モデル共に上位クラスの冷却能力がある
(3)ニッケルコーティングによる相違点はあまり感じられない



■ヒートシンク各ポイント別温度計測結果

 例によって、ヒートシンク各ポイント別の温度計測も行った。3モデル全てテストしたため、やや表が見づらい点はご了承頂きたい。

test
test

■ETS-T40-TB(非発光ファン/非コーティング)
1
2
3
4
5
6
7
8
29.7
30.6
31.4
32.1
29.7
35.1
40.3
38.1
9
10
11
12
13
14
15
 
32.8
31.0
30.7
32.6
37.4
33.6
36.7
 

■ETS-T40-VD(発光ファン/非コーティング)
1
2
3
4
5
6
7
8
30.3
30.3
.30.2
32.8
30.1
39.8
40.8
37.9
9
10
11
12
13
14
15
 
32.3
32.6
31.6
33.3
37.2
34.8
37.0
 

■ETS-T40-TA(発光ファン/ニッケルコーティング)
1
2
3
4
5
6
7
8
30.6
30.8
30.3
31.4
29.9
37.1
38.1
36.7
9
10
11
12
13
14
15
 
33.4
31.5
32.4
32.3
36.1
34.3
35.5
 

 各モデルの最大温度ポイントは、(7)という結果だった。2モデルは40℃に達し、これまでの「一点突破」テストの中でも一際高い数値だ。とは言え「ETS-T40シリーズ」の冷却能力とは関係が無く、その証拠にCPUはきちんと冷えている。ではなぜこの数字かと言えば、室温が高くなった事で、隣接するグラフィックスカード(ファンレス仕様)のパッシブヒートシンクが高温になっているためだ。その影響を受け、同じく(8)も比較的高い数値となっている。
 「一点突破」では、CPUクーラーの騒音値を計測するために、敢えてファンレス仕様のグラフィックスカードを使用している。ただしGPUに高負荷が掛かるアプリケーションを使用する場合、またはCPUクーラー自体の冷却能力が劣る場合は、ファンレス仕様ではなく空冷VGAクーラー搭載グラフィックスカードを搭載させた方がよいだろう。特にその影響を受けやすいサイドフロー型CPUクーラーとの組み合わせは要注意だ。



総評 見た目以上にきちんと冷えるCPUクーラー

 冷却機器は冷却専門のメーカーに任せておけば良いという意見もあるだろう。しかしENERMAXが間もなく市場に投入する「ETS-T40シリーズ」は、本格的参入第1弾とは感じさせない高い冷却能力を持っていた。
 決して大型サイズとは言えないサイドフロー型CPUクーラーだが、その分扱いやすく、メモリの物理的干渉などの心配も少ない。例の発光ファンについては賛否が分かれるところだが、そこはENERMAXブランドの“資産”。ライバルの多いカテゴリの中にあってこれを主張しない手は無いという事だろう。

 比較的参入し易いCPUクーラー部門。高冷却&静音性が本物でも、短期でEOL(End of Life)となってしまう例がこれまでにもたくさん見られた。「ETS-T40シリーズ」は良い製品だったが、どこまで市場に受け入れられ、長く支持されるかが課題ではないだろうか。CPUクーラーはブランド力だけでは決して勝負できない難しいカテゴリなのだ。

【静音性】 4.0ポイント

 「ETS-T40シリーズ」3モデル総合で見た場合、どうしても風量の多い「ETS-T40-TB」が足を引っ張り、満点は付けられなかった。仮に全て発光ファンだった場合、文句なしに5.0ポイントとなる。
 冷却性能の代償となる静音性は、永遠の課題。ユーザーの使用目的によって冷却重視か静音重視かを選べば良く、その意味において「ETS-T40シリーズ」はいずれのリクエストにも応えられるラインナップが用意されていると言えるだろう。

【冷却性能】 5.0ポイント

 風量重視の「ETS-T40-TB」に限らず、発光ファン搭載の2モデルもテスト結果は良好だった。サイドフロー型CPUクーラーとしては、中型の部類に入るが、このサイズで叩き出されるスコアは極めて良好だった。

【取り付け易さ】 4.5ポイント

 リテンション部品構成は通常レベル。作業工程も決して複雑では無いが、バックプレートをネジ留めする時に際、少々やり辛さを感じるかもしれない。
 ユニバーサル対応だけにバックプレートには複数のネジ穴が空けられているが、プレート側に刻印などの目印は無く、戸惑う。ユーザビリティの観点から4.5ポイントとした。


【コストパフォーマンス】 4.0ポイント

 いずれも5,000円以下で購入できる高冷却CPUクーラーとしては、少し辛いジャッジかもしれない。ただし、採用ファンがENERMAXのお家芸とも言える美しい発光ファンではなく、同等クラスのスペックを備えた一般的なファンであれば、もう少しコストは下げられるはず。若干メーカーコンセプトを無視したジャッジかもしれないが、全てのユーザーが発光ファンを求めているとは言い切れず、その部分を代弁した結果と解釈して頂きたい。

ENERMAX 「ETS-T40シリーズ」総合評価
test
総合

【エルミタ的検証用CPUクーラー募集】
エルミタ的「一点突破」では検証希望CPUクーラーを募集しています。国内外を問わず、ご興味のあるメーカー様・代理店様は編集部までご一報ください。

機材協力:株式会社リンクスインターナショナル
株式会社クーラージャイアント
© GDM Corporation All Rights Reserved.
 
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logo
ETS-T40-TB
型番
ETS-T40シリーズ
サイズ
L139 ×W93×H160mm(全体寸法)
L139 ×W70×H160mm(ヒートシンク寸法)
120 ×120×H25mm(付属ファン)
重量
250g
ヒートパイプ
φ6mm×4本
放熱フィン
アルミニウム製
ファン
回転数:
800〜1800rpm(PWM)
騒音値:
10〜21dBA
風量:
37.5〜86.70CFM
コネクタ:
4pin
ベアリング:
Twister Bearing
対応ソケット
Intel LGA1366/1156/1155/775
AMD Socket FM1/AM3+/AM3/AM2+/AM2
発売日
2011年7月23日
市場想定売価
EST-T40-TB 税込4,280円前後
製品情報
ETS-T40-TA 税込4,980円前後
製品情報
ETS-T40-VD 税込4,980円前後
製品情報
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