エルミタ的業界インタビュー「オピニオン」 Vol.3　Antec スコット・リチャーズ氏に聞く「Antecはオーディオ市場に参入する」

　「エルミタ的速攻撮って出しレビュー」番外編

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｜やっぱり気になる2011年のAntec製PCケースについて

編集部：
　では話題を変えて。せっかくの機会ですので、Antecお得意のPCケースについて少しうかがいたいと思います。来年、2011年を迎えるにあたって新モデルの投入予定などはあるでしょうか？

スコット氏：

　もちろん。年明け早々に開催される「CES2011」（次回も米国ラスベガスで2011年1月6～9日の4日間にわたり開催）でPCケースの新製品などが発表されるはずです。また、新しい電源が近々発売予定ですが、ハイエンドユーザー向けの高性能電源ユニット「HIGH CURRENT PRO 1200W」を用意しているので明日のイベントでは詳しくご紹介しますよ。

編集部：
　2011年のAntec製PCケースといえば、エルミタでもレビューをさせていただいた「LANBOY AIR」と「DARK FLEETシリーズ」が挙げられると思います。これらの後継モデルの予定はあるのでしょうか？

スコット氏：
　Antecとしては、新モデルの投入から7～8カ月は市場の動向を見ています。ケースの新製品として、ユーザー皆さんに浸透するのが、それくらいの期間ということです。ですからまだ、これらの後継モデルを検討する段階ではないと考えています。


LANBOY AIR	DF-85

参考記事
「エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.51Antec LANBOY AIR全ギミックチェック」（2010/8/15）
「エルミタ的「一点突破」 PCケース編 Vol.1　Antec「DF-85」検証」（2010/8/5）

編集部：
　とはいえ、国内でAntecを代表するモデルと言えば「P183」や「P193」といったPerformance Oneシリーズがまず浮かびますが、こちらは発売してから時間も経っています。新モデルの予定はいかがでしょう？

スコット氏：
　CPUメンテナンスホールの追加や、SSDを意識した2.5インチマウンター等などマイナーチェンジをしているのはご存知の通りですが、言われるように新モデルの投入はしばらくありません。それは、今でも最強のPCケースのひとつだと自負しているからなのです。一例を挙げれば、ケース内を上下に隔離したデュアルチャンバー設計。静音性と効果的なエアフローを実現するという意味では、現在でも十分なスペックと言えるのではないでしょうか。
　現時点で他社に負けていないということですね。新しいものが常に良い製品だとは限らないということです。

編集部：
　分かりました。最後に日本のユーザーに向けてメッセージをお願いします。

スコット氏：
　まずは「どうもありがとうございます」（日本語で）。いつもAntecを応援していただき感謝しています。今後も新しい製品をたくさんリリースしていきますので、2011年もAntecをよろしくお願いします。

笑顔でメッセージを贈るスコット氏

　Antecと聞けば、誰しも思い浮かべるのがPCケースであり、電源ユニットである。そんな同社がなぜここにきて、スピーカー市場に参入するのか。そこがスコット氏の語る「常に新しいプロダクトライン拡大を考えているのがAntecなのだ」という言葉に凝縮されていたように思う。
　さらに驚いたのが、PCケースの新モデル投入について慎重な姿勢を崩さない潔いスタンスである。それも自らの製品をして“現時点では最強である”と言わしめる強固な自信は、おそらく数あるメーカーの中にあって、あまり見られない威風堂々ぶり。この押し出しの強さも日本での彼の人気を支える魅力のひとつと言えるだろう。

　スコット氏からsoundscience「rockus」に対する意気込みを伺った後は、編集部が事前に借り受けた実機を見て行く事にする。

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