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[新製品] 多少の放熱面積カットよりもエアフローを選んだ新感覚サイドフロー「VCT-9000」とは
2010年2月27日 4:45 更新
プレスリリース
 
Nexus Nexus Technology(本社:オランダ)は、ヒートシンクを大胆にも階段状にデザインし、ファンを斜めに搭載させる事でエアフローエリアを広く採用した新型サイドフロー型CPUクーラー「VCT-9000」を発表した。なおソケットはユニーバーサル対応、Intel LGA 1366/1156/775、AMD Socket AM3/AM2+/AM2。


■謎の数値25.73°が意味するところ。「色モノと本物は紙一重」

VCT-9000 50ユーロ前後(3月上旬発売予定)
http://www.nexustek.nl/
Nexus_VCT-9000_silent_CPU-Cooler_with_HOC-Technology.htm

 「ある意味、行き詰まっている」。ここ最近の汎用CPUクーラーの新作を見ると、かなりの割合でサイドフロー型デザインが採用されており、ヒートパイプを6本使い(廉価版は3-4本)、放熱フィンを持ち上げ、120mmファンを搭載させるというお決まりのパターンだ。良く言えば成熟したとも解釈できるが、市場は出来上がったモデルだけを求めているワケではないだろう。

 試行錯誤の結果として、数年前にはいわゆる「ダイレクトタッチヒートパイプ」が登場したが、これもすっかりスタンダードになり、せいぜい後乗りのメーカーが力任せに“デフレモデル”をリリースするに至っている。CPUクーラー愛好家としては、新たなテクノロジーの出現を心待ちにしているのだが、今回オランダのNexus Technologyから発表されたCPUクーラー「VCT-9000」は、近頃のモデルにしてはなかなか考えられているので、ご紹介しようと思う。


■秘密は放熱フィン形状にあり


  外形寸法133×118×154mm、重量635gのサイズで登場した「VCT-9000」は、BlueLED搭載スケルトンフレームの120mm(500-1600rpm/15-22dBA)がヒートシンクに対して斜めに装着された、外見上これまでのサイドフロー型とは違うスタイルが大きな特徴となっている。
 「VCT-9000」では0.3mm厚の放熱フィンが階段状にカットした。さらに背面はカーブを付け、センター部から下は逆カーブ状に出っ張るという少々説明が難しい構造が採用されている(画像参照)。また、階段状の1段目は「V-shape」と名付けられたV字の切り込みを入れる工夫もなされている。そしてこれでは終わらない。


■“SkiveTek-Technology”なる受熱ベース上のサブヒートシンク

スカイブヒートシンク
  実は受熱ベース部上にもサブヒートシンクが搭載されている。既存品でもヒートシンクが搭載されたCPUクーラーは存在しているが、その多くが採用するアルミ製押し出しヒートシンクではなく、スカイブヒートシンクという点に注目したい。
 スカイブはアルミ部材に切り込みを入れ、それを徐々に立ち上げて行くことで扇状にするもの。結合部および溶接部分が無い上、フィン自体が薄く加工できる事で、“熱離れ”が比較的良いとされている。そして次なるギミックはヒートパイプにある。


■異径ヒートパイプレイアウトは“HOC-Technology”を採用

 搭載されるニッケルメッキ加工が施されたヒートパイプにもギミックが用意されている。「VTC-9000」では、5本のヒートパイプが放熱フィンに貫通する構造が採られているが、センター部のみφ8mmで、両側2本はφ6mmが採用されている。
  それぞれはCPU直接触となるダイレクトタッチヒートパイプ(Nexusでは「HOC-Technology」と呼ぶ)となり、言うまでもなく受熱ロスを低減させる事がその目的となっているが、より高い熱源となるコア部分(センター部)にφ8mmヒートパイプを接触させる事で熱移動スピードおよび効果を高めようという意図が見て取れる。
VCT-9000
センター部のみφ8mmヒートパイプをレイアウトすることで、コアからの熱移動スピードを高める工夫がなされている


■搭載ファンに25.73°の角度を付けた理由

VCT-9000
  ここまでその複雑なヒートシンク構造を見てきたが、最後にファン取付角度で締めくくる事にしよう。もうお気付きかと思うが、(1)階段状にデザインされた放熱フィン、(2)1段目に切り込みを入れた「V-shape」、(3)受熱ベース部のスカイブ形状のサブヒートシンク、各々のレイアウトおよび構造が最も効率的なエアフローエリアを作り出し、エアフローおよび静音性が両立される効果的な、“25.73度”の角度でファンが取り付けられているというのだ。
  何か深い意味がありそうな25.73という数字だが、少々眉唾モノとしても、説得力を増す材料としては非常に興味深いと言えるだろう。

 このようにひと言では説明しにくい「VCT-9000」。Nexusのプロダクトマネージャーが論理的に数字をはじき出してこのレイアウトが生まれたのか、またはデザイナーが外見上の説得力のみで製品化させたのかは分からない。ひとつ間違えれば、放熱面積を犠牲にしてまでこの構造を採用する理由が全く見当たらない可能性もあるだろう。
 ただし現時点言えるのは、Nexusがチャレンジしたモデルである事は事実で、そこは素直に賞賛しつつ、謎の「25.73」という数字に期待しても良いのではないだろうか。是非国内で入手したい。

VCT-9000 VCT-9000
正直に言えば、「そんなにうまく行くもんか」と少々思っているが、見事にそれを裏切って欲しい

TEXT:G&D matrix 松枝 清顕

Nexus Technology
http://www.nexustek.nl/

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VCT-9000
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