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[業界動向] Seagate初のSSD「Pulsar」、今週正式発表の噂をPatrickに聞いてみた
 
2009年12月6日日曜更新
海外動向
 
Seagate 先週末(12月4日金曜日)、一部海外メディアからSeagate Technology(本社:カリフォルニア州・スコッツバレー)初となるSolid State Drive(SSD)が来週にも登場するのではないか?との情報が流れた。同社によるSSD参入正式発表以降、純然たる記憶デバイス大手からのSSDローンチに世界中からの注目が集まっているが、これについて当サイトではお馴染み某大手メーカーのテクニカルマネージャー・Patrick Chen(陳俊皓)氏に聞いてみることにした。


■HDDの圧倒的シェアを保ちながらデータストレージは進化する

 現在ハードディスクドライブと言えば、日立グローバルストレージテクノロジーズ(以下:HGST)、Seagate Technology(以下:Seagate)、Western Digital(以下:WD)の3社が台頭し、凌ぎを削るカテゴリであることはご存知の通りだが、いずれも次世代記憶装置となるSolid State Drive(SSD)への参入は果たされていない。
 国内市場を見る限り、昨年後半頃からは転送速度の向上、および信頼性改善、また値ごろ感からSSDの新製品登場ラッシュが今なお続いている状況を考えると、記憶装置3大メーカーがこれに参入していない事に少々違和感を感じる事だろう。“過渡期”とするには時期尚早という判断もその背景にあるのかもしれない。

 とはいえ、3社共にSSD参入に関してはすでになんらかの形で発表がなされている。HGSTは2008年12月2日、企業向けSSD製品についてIntelと共同で開発することで合意し、Seagateは2007年8月に参入についてCEOが言及、WDもSiliconSystems Incを2009年3月に買収し、SSD事業部門の体制が整えられている。ただしいずれもHDDからSSDへ市場が移行する“過渡期”とは捉えておらず、あくまでフラッシュメモリ(SSD)とHDD両者の特性を刺激し合いつつ、HDDが圧倒的なシェアを保ちながらデータストレージは進化して行くと考えられているようだ。


■Seagate曰く「SSDの利点は論理上のものでしかない」

 少々話は逸れるが、コンシューマ市場SSDブーム(?)最中の2009年2月1日、SeagateがSSDをいわば“牽制”した「テクノロジ・ペーパー」を配信しているのでご紹介しよう。同社がSSDをどのように捉えているか、その一端を垣間見ることができるので非常に興味深い。

「過酷な環境下でのストレージの使用」(2009年2月1日)
http://www.seagate.com/docs/pdf/ja-JP/whitepaper/tp594_storage_extremes.pdf

EE25.2 Rugged Class Drives
EE25.2 Rugged Class Drives
  これは同社「EE25.2シリーズ・ドライブ」と他社比較(「Toshiba MK8050GAC」「Hitachi Endurastar J4K50」)に関するもので、自社製品の優位性がアピールされているのだが、最後にSAMSUNG社製SSD(PATA)との比較が掲載されている。
 これによると、「MobileMark」計測時のバッテリー持続時間は同等、「PCMark04」のスコアはSSDが+38%優位、ランダム読み取り(8KB/IOPS)でもSSDが+3500%優位で、当然の事ながら耐衝撃性もSSDの圧倒的優位となっている。

 しかしながら、この結果について、
「実際には、Samsung SSDの耐衝撃性と耐振動性の限度に達するよりもかなり前に、他の多くのコンポーネントが故障してしまいます。つまり、このような性能は過剰ともいえます」

 とし、パフォーマンスにおいては、
「データをランダムに読み取る場合、フラッシュSSDはハードディスク・ドライブよりも非常に高速ですが、このパフォーマンスが適用されるのは非現実的な限られたアプリケーション・モデルになります」

 との見解で、いわゆるGB単価を挙げた後にまとめにおいて、
「フラッシュSSDは、重量、消費電力、耐久性、パフォーマンスの点で理論上の利点があります。しかし実際にはこれらの利点は、大部分が非実用的であり、フラッシュSSDの高額なコストによって影が薄くなっています」と、締めくくられている。


■模様眺めは今年まで?まずは企業ユーザー向け大容量SSDを投入か?

 さて最後に本題に入ると、2009年も残り1か月を切った12月半ばにも、Seagateは企業ユーザー向けSSD「Pulsar」を投入させるかもしれないという。
 噂によると、Seagateはコンシューマ向けではなく、少々高額でもSSDの特性を必要とする企業向けに主力を置くとされている。またインターフェイスも従来のSerialATAではなくSAS(Serial Attached SCSI)がチョイスされるという話も出ているが、執筆時点ではまだ二転三転している状況となっているのですべては鵜呑みにしない方が良さそうだ。

 この件に関して、当サイトの対談でしばしご登場の台湾在住で某大手メーカーのテクニカルマネージャー・Patrick Chen(陳俊皓)氏に確認してみたところ、同じ情報は台湾の業界内でも確かに存在しているという。(ただし確認したのは5日土曜日の夜だったため、「この時間ではそれ以上の確認は不可能」との返答)また、SeagateのSSDプログラムは予定通りに進んでおり、SSDに関してすべてのメーカーが抱えている“問題”も解決できているとしている。この“問題”については、ハードウェア上またはセールス上のいずれにも解釈できるが、現時点定かではない。

  Patrick氏には引き続き情報確認を依頼している所だが、同氏は最後に「これまでSSDはなぜ小さなメーカー(3大メーカー以外という意味)だけがリリースしていたのか」について触れており、SSDはHDDを将来的に凌駕するものではない上、やはりと言うべきかもしれないが「価格の高さが最大のネックとなっている」と話す。

TEXT:G&D matrix 松枝 清顕

Seagate Technology
http://www.seagate.com/

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