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 Home > エルミタ的「一点突破」 CPUクーラー編 Vol.13 サイズ「峰2」検証
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サイズ「峰2」温度・騒音値テスト

 「峰2」の外観チェックの後は、いよいよ冷却能力と動作音のテストに入る。大型ヒートシンクにφ6mmヒートパイプ8本構成から、高いパフォーマンスが期待される。

エルミタ的レギュレーション
CPUクーラー計測環境および計測方法

1.マザーボードはケースに組み込まない状態で計測する
(ケースファンなどケース内エアフローの影響を受けない状態で、できる限りCPUクーラー本来の性能を見る)
2.マザーボードなどの各種設定はデフォルトのまま行う
3.CPU全コアに100%負荷をかけ、5回テストを行う
(計5回テスト中、平均値のスコアを掲載)
4.騒音値は、ファンから10cmの距離で計測
(騒音計はファンと垂直方向に設置)
5.高負荷状態は「OCCT 3.1.0」を使用
(アイドル時および高負荷時(100%/20分)の数値を計測)
6.コア温度およびファン回転数は「SpeedFan 4.40」を使用
(アイドル時および高負荷時(100%/20分)の数値を計測)

検証使用機材
CPU Intel「Core i5-750」 Lynnfield
(2.66GHz/TB時最大3.20GHz/TDP95W)
マザーボード GIGABYTE「P55A-UD3」
(Intel P55チップセット/ATX)
メモリ OCZ「OCZ3P1333LV4GK」
(1333MHz/PC3-10666/CL 7-7-7-20/1.65v)
SSD OCZ Vertex Series 120GB(SATA2/2.5インチ)
VGA Sapphire HD 4350 256MB DDR2 PCIE HDMI LP ファンレス
(型番:11142-08-20R)
OS Windows 7 Ultimate 64bit
放射温度計 AD-5611A(非接触型温度計)
測定範囲(D/S比)11:1
騒音計 TM-102(国際規格IEC651 TYPE2適合)
検証ツール
高負荷状態 OCCT 3.1.0
温度/回転数 SpeedFan 4.40

基準モデル【Intel Core i5-750同梱リテールクーラー計測結果】
  アイドル時 高負荷時
2月8日計測時(18℃) 31℃(1082rpm) 65℃(2157rpm)
6月8日計測時(22℃) 35℃(1233rpm) 72℃(2699rpm)
7月23日計測時(31.5℃) 44℃(1815rpm) 74℃(2778rpm)


■「風丸2」各設定時での温度/回転数/騒音値計測結果

PWM最小帯域時
500±250〜1200rpm±10%
PWM最大帯域時
650±250〜1700rpm±10%
PCI PCI
test

VRモード最小時
500±250rpm
VRモード最大時
1700rpm±10%
PCI PCI
test



「峰2」ヒートシンク各部の温度計測

 従来通りヒートシンク各部位およびコアの温度計測を行ってみた。今回は「峰2」の性質上、これまでにない計測箇所33ポイントとなってしまい、グラフはかなり見づらくなってしまった。
 ここでは個々の数値を見て行くよりも、ファンの動作モードの違いに注目して頂きたい。負荷状況で可変するPWM(HIGH/LOW)、手動によるVR(HIGH/LOW)を見比べると、ヒートシンクの各部位別で一番冷却効果があったのはVR(HIGH)となった。同じく回転数が高い設定となるPWM(HIGH)との関係で言えば、スペック表記上いずれも1700rpmだが、ほとんどの箇所で差が付いている。
 また17〜20の4箇所はグラフィックスカードに隣接するため、例によってその裏側よりもフィンの温度が高くなるという順当な結果が数値にも表れている。

温度



総評 2タイプの顔を持つCPUクーラー「峰2」

 多くのCPUクーラーメーカーは年に数個の新製品を市場に投入するが、メーカー独自の一貫性を見つけ出すのは難しい。各々の個性を主張したと言えば聞こえはいいものの、“迷走中”を隠しきれないメーカーも多く見受けられる(自社製造ではない場合はOEMメーカーがころころ変更される事でより顕著に)。
 サイズは極希に技術評価サンプルレベルでとんでもない形状のCPUクーラーを“ちらり”と見せることがあるが(製品化されない場合も多々あり)、それでも多くの自作ユーザーが製品を見ただけでメーカーを言い当てる事ができるだけの主張が感じられる。サイズが長きに渡り自作市場に受け入れられている理由はそんな一貫した主張にこそあるのではないだろうか。当然CPUクーラーたる能力も高く、敢えて言い方を間違えれば“へんなモノを作っても冷えてしまう”からややこしい。

 「峰2」に話を戻すと、ヒートシンクとヒートパイプ、受熱ベースの完成度は相変わらず良好で、これは手を加える必要は無く、以後発売されるであろうモデルもこのままの派生系が増殖すればほぼ間違いないレベルと言えるだろう。あとは搭載されるファンとのマッチング次第。
 一連のテストから「峰2」で採用される140mm口径「風丸2」をPWM/VRの各モードに切り替える事で、かなり性格の違った製品になる事が分かった。低速稼働では極静音状態を保ちながらたんたんと冷却し、高速稼働に転じると印象が一変し、とにかく冷やすことだけに注力するようになる。当たり前の事とは言え、これほど状況によって様子の変わるCPUクーラーはそうそう見あたらない。(あるとすればサイズの既存ラインナップだろう)
 CPUクーラーがガラリと性格を変えるほど、システムの性格は変わらないが、静音CPUクーラーが欲しい需要と高冷却CPUクーラーが欲しい需要の双方を取り込んでしまう「峰2」は非常に懐の深いモデルあると言えるだろう。
 2010年度は全部で13個のCPUクーラーをテストしたが、その中でも印象に残るモデルだった。

【静音性】 5.0ポイントと3.0ポイント

 今回は異例の2パターンで点数付けをしてみた。PWM最小帯域時/VRモード最小時はそれぞれ32.6dBA/33.1dBA(アイドル時)と数字上でも静音動作が確認できる。また実際の駆動音は放熱フィン間を抜ける音も最小限に抑えられ、PCケースの中に閉じ込めてしまえば、恐らくその他の駆動音にかき消され、耳をすましてもCPUクーラーのそれとは分からないだろう。文句なしの満点5.0ポイントだ。
 一方、PWM最大帯域時/VRモード最大時にすると、「峰2」はそれまでのおとなしいCPUクーラーからパワフルな高冷却CPUクーラーに性格を変え、48.6dBA/53.6dBA(それぞれ高負荷時最大)と勇ましい駆動音を発するようになった。高冷却を手に入れようとした場合、ある程度の駆動音は許容しなければならず、「静音性」は苦手なチェックポイントとなるのは致し方ない。よって3.0ポイントをつけている。


【冷却性能】 5.0ポイント

 静音動作が可能なPWM最小帯域時/VRモード最小時それぞれの回転数にしてアイドル時、高負荷時のコア温度は優秀。またPWM最大帯域時/VRモード最大時は言うに及ばず、アイドル時24℃(PWM)/高負荷時43℃(PWM/VR)43℃と十分に冷却されている。オーバークロック時での冷却性能にも期待できる。


【取り付け易さ】 5.0ポイント

 サイズオリジナルCPUクーラーで採用されている「改良版VTMS」(Versatile Tool-Free Multiplatform System)同様、「峰2」のリテンションは熟成されていると言って良い。もちろん純正CPUクーラーのプッシュピンには及ばないものの、金具やネジを組み合わせて台座を作って行くタイプとしては、ひとつ抜き出た完成度で、小さなネジを使って組む精密機器のような感覚を味わうことができる。
 初めて作業するユーザーは事前にマニュアルに目を通した方が良いが、それほど難しいものではない。


【コストパフォーマンス】 5.0ポイント

 大型のヒートシンク、φ6mmヒートパイプ8本、140mmオリジナルファン「風丸2」、取り付け易いリテンション、そして冷却性能すべてを総合的に見ても、売価4,000円台は高コストパフォーマンスCPUクーラーと言って異論はないはずだ。1万円に近いCPUクーラーは多数存在するが、CPUクーラーとしての十分な仕事ができていない製品は多い。こと海外メーカーの輸入品ともなれば、製品そのもの以上にコストが嵩んでしまう結果となり、ここのジャッジも不利になってしまうだろう。
 サイズの場合、日本市場が活動拠点となるため、はじめからプロダクトもそれに合わせられ、製品から販売コスト計算までが成り立っているはずだ。コストパフォーマンスにおいて国内市場においてライバルがなかなかサイズに追いつけない理由はここにある。

サイズ 「峰2」総合評価
PWM最小帯域時およびVRモード最小時ならば
PWM最大帯域時およびVRモード最大時ならば

【エルミタ的検証用CPUクーラー募集】
エルミタ的「一点突破」では検証希望CPUクーラーを募集しています。国内外を問わず、ご興味のあるメーカー様・代理店様は編集部までご一報ください。


機材協力:株式会社サイズ
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峰クーラー2
・型番:SCMN-2000
・サイズ:130×143×H160mm(全体寸法)
・重量:1150g
・ヒートパイプ:φ6mm×8本
・放熱フィン:アルミニウム製
・ファン:140×140×25mm 「風丸2」
・回転数:
650±250〜1700rpm±10%(PWM最大帯域)
500±250〜1200rpm±10%(PWM最小帯域)
500±250〜1700rpm±10%(VR)
・騒音値
12.4〜36.4dBA(PWM最大帯域)
9.6〜23.2dBA(PWM最小帯域)
9.6〜36.4dBA(VR)
・風量
35.36〜92.4CFM(PWM最大帯域)
27.2〜65.2CFM(PWM最小帯域)
27.2〜92.4CFM(VR)
・コネクタ:4pin
・対応:Intel LGA1366/1156/775、AMD Socket AM3/AM2+/AM2
・2010年12月22日発売開始
・市場想定売価税込4,980円前後
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