エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.678

価格も性能もインパクト強烈!32コア/64スレッドCPU「Ryzen Threadripper 2990WX」を試す

2018.08.13 更新

文:テクニカルライター・藤田 忠

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スケジュール通り、8月13日(月)に発売が解禁された第2世代Ryzen Threadripper。昨年リリースされたRyzen Threadripper上位モデルの位置づけで、シングルソケットで32コア/64スレッドを実現した「EPYC」と同じく、1パッケージに4つのダイを内蔵。最上位モデルは、コンシューマー市場向けでは初となる32コア/64スレッドを破格の1,799ドルで実現している。今回は、そんな超メニーコアCPU「Ryzen Threadripper 2990WX」日本AMD株式会社(本社:東京都千代田区)協力のもと借り受け、新しい世界に一歩踏み込んでみた。

ベールを脱いだ32コアCPUの2nd Gen Ryzen Threadripper

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32コア/64スレッドを実現する最上位モデル「Ryzen Threadripper 2990WX」

今年開催された「COMPUTEX TAIPEI 2018」において、最大32コア/64スレッドの搭載が発表され、注目を集めた第2世代Ryzen Threadripper(以下:Threadripper 2)がついにそのベールを脱いだ。

コンシューマー市場向けCPUの最高コア数を競いあうAMDとIntel。Intelの18コア/36スレッドCPU「Core i9-7980XE」で塗り替えられた記録を、再びAMDが奪取するべく投入されたのが、第2世代Ryzenシリーズと同じ、「Zen+」アーキテクチャ採用のThreadripperファミリーだ。

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「COMPUTEX TAIPEI 2018」で発表されたThreadripper 2。ダミーではなく、1パッケージに4つのダイを内蔵し、32コア/64スレッドを実現

Threadripper 2は、継続販売される既存モデルの「Ryzen Threadripper 1950X」と「Ryzen Threadripper 1920X」の上位モデルとして登場した形で、32コアと24コアの「WX」シリーズ、16コアと12コアの「X」シリーズの2系統、計4モデルで構成されている。

製造プロセスが第2世代Ryzenと同じく、14nmプロセスから12nmプロセスへ移行したほか、最大ブーストクロックの向上やDDR4-2933メモリのサポート、TDPの引き上げなどが見られるが、プラットフォーム自体は従来と同じSocket TR4のまま。BIOSアップデートが必須ながら「AMD X399」チップセット搭載マザーボードを使うことができる。

各メーカーからはThreadripper 2をサポートするBIOSが公開されているので、既存ユーザーはCPUを載せ換える前に、アップデートを行えばいい。一方で、新たにマザーボードを購入する場合は、念のため対応BIOSの更新状況を確認する必要がある。USBメモリと電源ユニットのみを使用するアップデート機能、ASUS「USB BIOS Flashback」、ASRock「BIOS Flashback」、GIGABYTE「Q-Flash Plus」、MSI「BIOS FLASHBACK+」に対応するマザーボードなら、万が一、未アップデートの製品を購入しても問題はない。

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Threadripper 2の製造プロセスは12nmへ移行。第2世代Ryzenで改良された、動作クロックを負荷状況等により引き上げる機能「Precision Boost 2」「XFR2」を採用する

クリエイター向け「WX」とゲーマー向け「X」の2シリーズ展開

ラインナップの詳細を確認しておこう。「WX」シリーズはCADやCGのレンダリング、3Dアニメーション、流体力学計算、Machine Learningなどといった、動作クロックよりもコア数が多いほど有利となる作業を行うクリエイター/イノベイター向けとなる32コア/64スレッド「Ryzen Threadripper 2990WX」(8月13日発売)と、24コア48スレッド「Ryzen Threadripper 2970WX」(10月発売予定)が用意される。

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コア数が重視されるクリエイター/イノベイター向けの「WX」と、高性能を求めるエンスージアスト向けの「X」の2シリーズで展開 32コア/64スレッドの「Ryzen Threadripper 2990WX」は、価格のインパクトも強烈な北米価格1,799ドル。登場時1,999ドルの18コア/36スレッドCPU「Core i9-7980XE」への刺客となる

そして「X」シリーズは、Threadripperが目指す高性能を求めるエンスージアストやゲーマー向けという位置づけ。最大ブーストクロックが第1世代にあたる「Ryzen Threadripper 1950X」/「Ryzen Threadripper 1920X」から引き上げられた16コア/32スレッド「Ryzen Threadripper 2950X」(8月末発売予定)と12コア/24スレッド「Ryzen Threadripper 2920X」(10月発売予定)の2製品になる。スペック的にThreadripper 2の「X」シリーズは、そのまま「Ryzen Threadripper 1950X」/「Ryzen Threadripper 1920X」と入れ替わる格好ながら、現在のところ併売される事になる。

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16コア/32スレッド最大4.4GHz動作の「Ryzen Threadripper 2950X」と12コア/24スレッド最大4.3GHz動作の「Ryzen Threadripper 2920X」を用意 発売は「Ryzen Threadripper 2950X」が8月31日、その他のモデルは10月を予定
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