エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.612

これで全てが分かる。Antec「P110 Silent」徹底解説

2017.11.11 更新

文:エルミタージュ秋葉原編集部 松枝 清顕

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オールインワン水冷ユニット「Mercury 240」を搭載する

「P110 Silent」は、合計3箇所にラジエター設置スペースを設けている。その中から、ここではトップ部に240mmサイズラジエターをマウントしてみよう。搭載テストには以前詳細検証をお伝えした、“魅せる”オールインワン型水冷ユニット、Antec「Mercury 240」を用意した。「P110 Silent」とのマッチングを見極めるための再登板というワケだ。

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トップマウントのラジエターは、チューブを右向きに固定。マザーボードに干渉する事なく搭載できている。ただしCPU補助電源コネクタはブラインドになるため、ラジエター設置前に接続しておこう
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ラジエターは「Mercury 240」付属ネジでトップ面に固定。遮音パネルに代わり、マグネット固定式防塵フィルターを装着しよう

フロントに360mmサイズラジエターを搭載してみる

次にフロント部にラジエターをマウントしてみよう。フロントパネル裏手にシャドウベイを設けず、内部容積を広く確保した内部設計により、最大360mmサイズラジエターをサポート。オールインワン型はもとより、本格水冷(DIY水冷)の構築も想定済みだ。
 なお、フロントパネル部には、ちょっとした仕掛けがあり、フロントパネルとシャーシの間にラジエターが固定できるようになっている。

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ラジエターはシャーシ裏手に固定するのが一般的だが、フロントパネル間にも設置が可能。防塵フィルターと最上部のネジ穴(スリット)をプレートごと取り外せば、トップ部が開放状態になる
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360mmサイズラジエターを設置した状態。なおメーカーによると、フロントパネルとの間にできる空間は奥行き約30mm弱。Antec「Mercury」シリーズのラジエターは27mmなので設置可能だが、それ以上の厚さは物理的干渉を起こすため、シャーシ内部側に設置する事になる
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360mmサイズラジエターをシャーシ内部側に設置した様子。ボトムカバーはラジエター搭載用にフロント部分がカットされている

総評:”穴”が無かった秀作ミドルタワーPCケース

これまで自作PC市場を賑わせた、数多くのAntec製PCケースに触れてきた。特に名機が名を連ねる「Performance One」シリーズは、静音ブームの火付け役「P180」を始め、看板を背負って立つ最も重要なポジションを担っている。ゆえに、これまでAntecならではと言わせるアイデアを数多く仕掛けてきた。

新作「P110 Silent」はモデル名が表す通り、Antecが最も得意とする静音がテーマのミドルタワーPCケース。両側面やトップカバーで採用された「二層構造の遮音パネル」は、すでに高いレベルで完成しており、未だ類似品は追随できていない。静音レベルは非常に高い事は間違いない。

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白状すると、筆者はどうにもボトムカバーが馴染めない。しかし「P110 Silent」の場合、その理由となっている内部容積の圧迫感はなく、スケール以上に開放感がある。ボトムカバー上部のシャドウベイのレイアウトこそ若干窮屈だが、ストレージ搭載スペースは他にも2箇所ある。上手にやりくりすればいい。

相も変わらず工作精度は高く、マイナス点は見当たらない。人によっては気になるであろう複数の自社ロゴの存在は、思いの外うるさく感じない。ことフロントパネルに内蔵する5050テープLEDのホワイト色発光は、Antecのロゴをクールに浮かび上がらせてくれる。嫌なら給電用4pinペリフェラルコネクタを外してしまうまでだ。

実にAntecらしいミドルタワーPCケースに仕上げられた「P110 Silent」。現時点で非の打ち所がないオススメの1台だった。こうなると兄弟モデル「P110 luce」も気になってくる。機会があれば、是非触れてみたい。

協力:Antec
株式会社リンクスインターナショナル

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