エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.523

門馬ファビオ直伝。Thermaltake「Pacific」で組むDIY水冷の世界

2016.11.02 更新

文:GDM編集部 Tawashi / 絵踏 一

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 Thermaltake Technology (本社:台湾)といえば、主力のPCケースをはじめ、電源ユニットやCPUクーラー、ケースファンを取り扱う自作市場の有力メーカーだ。最近特に注力しているのが、カスタム水冷パーツ「Pacific」シリーズ。そこで今回のエルミタレビューではDIY水冷にスポットを当て、組み込みから完成までの基本を徹底紹介。実際に何を用意すればいいのか、どのように作業を進めればいいのか、著名MODDER・門馬ファビオ氏の指南のもと、じっくりと解説していこう

今まさにDIY水冷ブーム、その変遷を紐解く

かつては水冷と言えば“オールインワン水冷”の独壇場。自らパーツを選択して組み上げていく“DIY水冷”は思うように普及が進まなかった。精密機器に「水」を使うことへの抵抗感や、万一の水漏れへの懸念は根強いもの。漏水が起きた場合の代償はあまりにも大きい。高価なハイエンドパーツへの導入なら、なおさらそのリスクは高くなる。これが普及を妨げる最大の要因だった。だがここ数年でその状況も変化を見せはじめている。その背景には、自作PCの世界には欠かせない「人柱」と呼ばれる先達の存在があり、熱心な自作派たちのチャレンジ精神があった。いつの時代もそれは変わらない。そして今、DIY水冷のユーザー人口は確実に増えている。

今年開催された「COMPUTEX TAIPEI 2016」のThermaltakeブース

市場の変化は目覚ましく、需要増加でパーツが入手し易くなった。さらに各パーツの工作精度も向上し、より信頼性を高める事につながっていく。必然的にネット上では情報交換が盛んになり、DIY水冷市場は一気に活気づいたのだ。昨今のキーワードである「魅せるPC」では、ついにDIY水冷が主役に躍り出た。そして今、国内外の優れたMODDERと呼ばれる猛者たちの作品は、自作派達のお手本になっている。ようやくDIY水冷の時代がやってきた。

順調に進むThermaltakeの「DIY水冷普及計画」

水漏れに対する懸念はゼロではない。ただしきちんと手順を踏んで作業すれば、その心配はかなり低い。これが現在DIY水冷に対する大方の見方だろう。この見解を同じくしてDIY水冷市場に名乗りを上げたのが、Thermaltake(本社:台湾)だ。同社が「Pacific」シリーズを引っ提げ、DIY水冷参入を表明したのが「COMPUTEX TAIPEI 2014」だった。あれから2年以上が経った今、「ThermaltakeのDIY水冷普及計画」は順調に進行。主力のPCケースをはじめ、電源ユニットやCPUクーラーなどで“足固め”が済んだ自作市場に対し、次なるターゲットをDIY水冷パーツの拡大に向けたのは、先日のエルミタ的業界インタビューでもお伝えした通りだ。

ここで改めて「Pacific」シリーズの紹介をしておこう。既存のオールインワン水冷ユニットと異なり、ポンプやウォーターブロック、ラジエター、リザーバーなど、水冷システム構築に必要な全てのパーツを取り揃えたカスタム水冷製品群だ。
 必要に応じてラジエターやウォーターブロックを追加することができ、さらに決まった形にとらわれない自分好みのオリジナル構成で組むこともできる。

WEBサイトの製品情報には、「Pacific」シリーズに属する実に多くのカスタム水冷パーツが掲載されている

「Pacific」シリーズはパーツ単体でも購入できるが、このシリーズの特徴は、基本パーツが一式揃ったオールインワンキットの存在。カスタム水冷用パーツがセットになったスターターキットで、これからDIY水冷に挑戦しようとする人向けに、必要なものは全て揃っている。その上、パーツ単体で購入するよりもかなりお買い得だから、入門用には断然オススメと言える。

DIY水冷初心者にオススメのカスタム水冷製品「Pacific」シリーズのオールインワンキット
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