エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.382

信頼のAntecから登場した静音重視の80PLUS GOLD電源ユニット「EDG650」

2014.12.17 更新

文:フリーライター・石川ひさよし

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 電源ユニットを変換効率から仕分けすると、いまや「80PLUS BRONZE」が格安モデル、「80PLUS GOLD」がスタンダード、そしてその上のクラスという具合に定着しつつある。今回はその中から、スタンダードたる80PLUS GOLD認証電源ユニットをチョイス。堅実設計が定評のAntec(本社:アメリカ カリフォルニア州)EDGE SERIES「EDG650」を紹介していこう。
Antec「EDG650」 実勢売価18,000円前後(2014年12月現在)
製品情報(株式会社リンクスインターナショナル)(Antec

堅実メーカーが作るザ・スタンダードな80PLUS GOLD電源「EDG650」

Antecの電源ユニットと言えば、「Performance One」シリーズPCケースと同様に堅実な作りが評価され、アッパーミドル~ハイエンドユーザーの御用達といったポジション。派手さは無く、製品数もそこまで多くはないが、ひとつひとつの製品は長くユーザーの記憶に残るという印象だ。電源ユニットで言えば、「TruePower Quattro」シリーズ「CP」シリーズのようにハイエンドの印象がとくに強いが、スタンダードクラスの製品も堅実な作りを継承している。
 今回紹介する80PLUS GOLD認証の「EDG650」は、「EDGE」シリーズとしてCOMPUTEX TAIPEI 2014で展示されており、発売は10月中旬のことである。COMPUTEXの時点では、振動を抑える黒いゴム製カバーが装着されていたが、実際の製品では黒に加えて鮮やかな赤も追加されており、ケースカラーに合わせて組み合わせ可能だ。

COMPUTEX TAIPEI 2014でお披露目された、「EDGE」シリーズ
制振ゴムを筐体の前後に装着し、PCケースに組み込むことで、ビビリ音(共振)を抑える効果が期待できる
「EDG650」には赤と黒、2色の制振ゴムカバーが付属する

「EDGE」シリーズとしては、550W、650W、750Wという3モデルがラインナップされている。ATX電源ユニットは、コンセントのAC(交流)からPC内部で用いるDC(直流)に変換する仕組みから、ちょうど50%あたりの負荷で最も効率が良くなる。650Wモデルでは、単純計算で325W前後。例えばLGA1150環境でざっと計算してみると、CPUとマザーボードでおよそ100W程度。アッパーミドル~ハイエンドクラスのグラフィックスカードと組み合わせれば、ちょうど300W超となるので、「EDG650」がちょうど良い選択肢となるだろう。もっとも仮にグラフィックスカードがハイエンドクラスであったり、複数台のHDDを搭載するような場合は750Wモデルを選択したほうがいいかもしれない。
 ケーブルはフルプラグイン方式を採用しており、ATX24ピンを含めて全て着脱可能としている。実際のところ、ATX24ピンやEPS12Vのような確実に使用するケーブルについて、必ずしもプラグイン方式である必要はない。しかしPCケースに装着する際、余計なケーブルが無いことで、組み込みやすくなるメリットがある。

フルモジュラー方式&フラットケーブルを採用しエアフローの阻害を最小限に抑える
+12V2がグラフィックスカード用、その他がマザーボードやCPU、ストレージ用に振り分けられている

「EDGE」シリーズの特徴は、2系統の+12Vラインを持つことだ。最近のほとんどの電源ユニットはシングルレールの製品が主流で(切り替えできるものもある)、マルチレールを前面に打ち出す製品は久しぶりな印象。シングルレールの場合、+12Vが1系統にまとめられているため、容量の範囲でCPUやグラフィックスカードなどを気にせず繋いでいける。一方でマルチレールの場合は、+12Vが複数系統に分割されており、それぞれの容量範囲でパーツを繋ぐ必要がある。とはいえ「EDG650」は、第1系統がマザーボードとCPU、SATAやペリフェラルに、第2系統がグラフィックスカード用という具合で配分されており、そこまで迷うことはない。
 2系統の+12Vラインがそれぞれ35A、合わせて648Wとされている。ただし、1系統あたり+12V×35A=合計420Wでは計算が合わない。1系統あたり324Wで計算すると27A。おそらく35Aというのはピーク性能と考えていいだろう。その範囲で検討すると、シングル構成であれば300Wクラスのエンスージアスト向けグラフィックスカードまでが接続可能で、2-way構成であれば1枚あたり150W強といったところが現実的な配分と言える。

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