エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.335

これで全てが分かる。SilverStone「RAVEN 5」徹底解説

2014.06.24 更新

文:GDM編集部 松枝 清顕

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 SilverStone(本社:台湾)が大切に育て、今や同社の代名詞的存在となったPCケース「RAVEN」。エルミタではこれまで歴代「RAVEN」シリーズを新規リリース毎に検証を行ってきたが、このほど約1年ぶりとなる待望の新作「RAVEN 5」が市場へ投入された。
 前作「RAVEN 4」では、マザーボード「倒立レイアウト」を“シリーズ初採用”したわけだが、今回はこれまで定評があった「90°回転レイアウト」に戻し、原点回帰を図った。限られた容積の中に、ありとあらゆるギミックを詰め込む事で自作派を楽しませてくれる「RAVEN」シリーズ、その最新作をたっぷりとご覧にいれよう。

「RAVEN」シリーズ最新作、テーマは「原点回帰」

今回取り上げる「RAVEN 5」の性格を決める最大の特徴は、マザーボードのレイアウトにある。
 冒頭でも触れたように、これまで「RAVEN」シリーズはマザーボードを「90°回転レイアウト」にする事で、従来の設計概念を打ち破るPCケースとして知られてきた。その斬新なスタイルゆえ、目立ちたがりの破天荒なPCケースと誤解されがちだが、事細かにチェックすれば、実に理に適った内部設計。その評価は高く、リリースごとに多くの支持を集めてきた。そして前作「RAVEN 4」では、シリーズで初めて「倒立レイアウト」を採用。これまでの路線から若干進路を変更した事で、賛否両論があった事は事実として認識しておく必要があるだろう。

raven4
マザーボード90°回転レイアウトの「RAVEN 3」(左)と倒立レイアウト「RAVEN 4」(右)。同じシリーズとは思えないほどのフルモデルチェンジだった

設計変更による是非は所有者に委ねるべきだが、SilverStoneは新作「RAVEN 5」でマザーボードを90°回転レイアウトに戻し、「原点回帰」を図った。最も「RAVEN」らしいスタイルとして、好意的に捉える自作派は少なくないだろう。待望の新作と言っていい。注目を集める一方で、「RAVEN 5」はこれまでにない厳しい目で製品としての善し悪しをジャッジされるはずだ。歴代モデルが築き上げたハードルは既に高い。シリーズ5作目にして「RAVEN」は、試金石ともいえる重要な局面に立たされる事になった。

「煙突効果」と「正圧設計」

新作「RAVEN 5」が「原点回帰」したことで重要なキーワードが復活した。それが「煙突構造」だ。
 初代から3代目まで継承された「煙突構造」は、マザーボードを90°回転レイアウトにする事で、エアフローの一般的な考え方であるフロント→リアの流れを、ボトム→トップに“90°回転”。ボトム部に装着された冷却ファンと、熱が上昇する特性を利用し、内部の熱は上面から煙突のごとく排出されていくスタイルが採用されていた。
 マザーボード倒立レイアウトの「RAVEN 4」で一旦途絶えた「煙突構造」が、「RAVEN 5」で復活を遂げた事になる。言い換えるならば、「RAVEN」らしい「RAVEN」が新作「RAVEN 5」というワケだ。なおこのモデルはSilverStoneが長きに亘り提唱する「正圧設計」が採用され、ホコリの侵入を防止し、排気効率の良さも製品の性格をより明確にするトピックとなっている。

SilverStone「RAVEN 5」(型番:SST-RV05B-W)
市場想定売価税込19,332円(6月13日発売)
製品情報(SilverStone)(マスタードシード株式会社

ここで「RAVEN 5」のラインナップをご紹介すると、サイドパネルがアクリル窓仕様の「SST-RV05B-W」とノーマル仕様「SST-RV05B」の2種類が用意される。
 外形寸法はW242×D498×H529mmで、重量は7.6kg。ちなみに前作「RAVEN 4」は、W219×D497×H581mm、重量10.9kgだったが、高さ約50mmの違いから3.3kg軽量化されている。なお素材はフロントパネルが強化プラスチック製、ボディはスチール製が採用されている点は、前作同様だ。

マニュアルに掲載されている「Disassemble Chart」(分解図)

ここまで新作「RAVEN 5」の概要をご紹介したが、次はいよいよ実機による詳細検証を開始しよう。

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