エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.174

GIGABYTE「Ultra Durable 5」採用 「IR3550 PowIRstage」は本当に低発熱か?

2012.09.15 更新

文:GDM編集部 池西 樹

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 「エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.162」で、優れたオーバークロック耐性を証明したGIGABYTE「GA-Z77X-UP5 TH」。その中心的存在なのが「Ultra Durable 5」で新たに採用されたInternational Reactifier製ICチップ「IR3550 PowIRstage」だ。GIGABYTEによれば、既存のMOSFETより高効率、低発熱で水冷システムのようなエアフローにやや不安がある環境でも温度を低く保つことができるという。
 そこで今回は、GIGABYTE TECHNOLOGY(本社:台湾)日本法人、日本ギガバイト株式会社(本社:東京都千代田区)より、再度「GA-Z77X-UP5 TH」を拝借。CPUソケット周りにレイアウトされる「IR3550 PowIRstage」の発熱を検証するため、エアフロー特性の違う3種類のCPUクーラーを用意。CPU周辺にも風が吹き抜けるトップフロー型、一方向 に抜けるサイドフロー型、風の恩恵が望めない水冷クーラーの3種類による環境別テストを行ってみたい。
COMPUTEX TAIPEI 2012で行われていた温度比較デモ。従来のMOSFET構成のマザーボードより大幅に発熱が抑えられているというが、実際どうなのだろうか

COMPUTEX TAIPEI 2012で行われていた温度比較デモ。従来のMOSFET構成のマザーボードより大幅に発熱が抑えられているというが、実際どうなのだろうか

GIGABYTE史上最強のオーバークロック耐性を備えた「Ultra Durable 5」

Ultra Durable 5

実際の検証に入る前に、GIGABYTEの品質基準「Ultra Durable」について簡単におさらいしておこう。

初代「Ultra Durable」は、液漏れの心配のある「アルミ電解コンデンサ」の代わりに耐久性に優れ、液漏れの心配がない「固体コンデンサ」を使用し、品質や耐久性の高さを謳う基準としてスタートした。その後、電流ロスが少なく従来のチョークより耐久性が高い「フェライトコアチョーク」、電源層とグラウンド層の銅箔を従来の2倍の厚さにして電気抵抗の低減させた「2オンス銅箔層」といった高品質コンポーネントを続々採用。先代「Ultra Durable 4」では、さらにCPU周りのMOSFETを従来のD-Pakタイプから、WPAKやPowerPakといったより高効率な製品に変更することで、定格運用だけでなく、オーバークロック耐性にも優れる規格へと進化を遂げた。

先代「Ultra Durable 4」では、高品質コンポーネントや「2オンス銅箔層」基板を採用し、CPU周りを中心にシステムの温度を大幅に低下させることに成功

先代「Ultra Durable 4」では、高品質コンポーネントや「2オンス銅箔層」基板を採用し、CPU周りを中心にシステムの温度を大幅に低下させることに成功

さらに「Ultra Durable 5」では、電源周りのMOSFETをInternational Reactifier(以下IR)製ICチップ「IR3550 PowIRstage」に変更。さらに60Aの大容量フェライトコアチョークを採用することで、GIGABYTE史上“最強のオーバークロック耐性”を実現している。

「Ultra Durable 4」を継承しつつ「IR3550 PowIRstage」と大容量フェライトチョークを採用した「Ultra Durable 5」

「Ultra Durable 4」を継承しつつ「IR3550 PowIRstage」と大容量フェライトチョークを採用した「Ultra Durable 5」

3つの機能を統合したICチップ「IR3550 PowIRstage」

前述通り「Ultra Durable 5」で最も中心的な役割を果たすのが、今回の主役でもある「IR3550 PowIRstage」。一般的な電源回路で必要になる、「Driver IC」「High side MOSFET」「Low side MOSFET」の機能を1パッケージ化したICチップで、ボード上の専有面積を減らし漏電を抑えることができる。

「IR3550 PowIRstage」では3つの機能を1パッケージに統合。ボード上の専有面積を減らし効率を高めている

「IR3550 PowIRstage」では3つの機能を1パッケージに統合。ボード上の専有面積を減らし効率を高めている

また「IR3550 PowIRstage」ではパッケージ化にも工夫を凝らし、各MOSFETの接続やリードフレームには損失の低い銅を採用。さらに内部抵抗の小さい最新MOSFETや効率を最大限まで高めた専用ドライバICを搭載することで、最大95%の高効率を達成した。これにより、従来のMOSFETより高電圧、低温動作が可能となり高いオーバークロック耐性を実現している。

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